学校の先生がダメなことをしたとき、誰が「クビ」にするかを決めるのか気になったことある?実は、公務員が間違ったことをしたときに、どんな罰を与えるかを決める専門の機関があるんだよ。それが「処分庁」(しょぶんちょう)。市役所で働く人でも、学校の先生でも、警察官でも、悪いことをしたら処分庁の判断で給料を減らされたり、クビになったりすることがあるんです。でも、なぜこんな機関が必要なのか、どう決めるのか、あやふやな人も多いはず。この記事を読めば、「あ、こういう仕組みなんだ」ってスッキリわかりますよ。
- 処分庁とは、公務員が悪いことをしたときに罰を決める機関で、市役所や学校、警察などの組織ごとに存在する
- 与える罰は免職・停職・減給・戒告の4段階で、悪いことの程度によって選ばれる
- 決める前に本人からの言い分を聞くなど、公正に判断するための決まりがちゃんとある
もうちょっと詳しく
処分庁という言葉は難しく聞こえるけど、簡単にいうと「公務員の罰を決める部署」です。学校の先生や警察官、役所で働く人など、すべての公務員が対象。もし給料を使い込んだり、セクハラをしたり、勤務中に遊んでたりしたら、処分庁がその悪さの程度を調べて、どんな罰を与えるかを決めるんだ。大事なのは、勝手には決めずに「この人、本当にそんなことしたの?」「どうしてやっちゃったの?」って、ちゃんと本人の話を聞いてから決めるってこと。これを「適正手続」(つまり公正なやり方に従うこと)と言います。
処分庁は必ず本人の言い分を聞く。いきなり罰が決まるわけじゃないんだよ。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は、市役所なら市役所、学校なら教育委員会など、組織ごとに処分庁の役割を果たす部署が違うんです。全国統一ではなく、その組織の中での判断になります。
→ つまり、どこにでもある仕組みで、みんなが同じルールで判断できるようにするための制度なんです。
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処分庁って、どんな仕事をしてるの?
処分庁の基本的な仕事は、公務員が悪いことをしたという報告を受けたとき、「本当に悪いことをしたのか」「どのくらい悪いのか」を調べることです。たとえば、学校の先生が生徒にセクハラをしたという話が出たら、その先生は本当にセクハラをしたのか、それはどのくらい悪いのかを調べます。調べるときには、被害者の話を聞いたり、目撃者がいないか確認したり、その先生に「あなた、これ本当ですか?」って言い分を聞いたりするんだ。これが「調査」や「聴聞」(ちょうもん。つまり本人の話を聞くこと)と呼ばれる手続きです。
調査が終わったら、今度は「どんな罰を与えるべきか」を判断するんです。同じセクハラでも、一度きりなのか何度も繰り返してるのか、相手がどのくらい傷ついてるのかで、罰の重さが変わってくる。ひどい場合は「免職」(クビ)になるし、気をつけることを約束したなら「戒告」(注意)で済むこともあります。こういう判断をするときに大事なのが「前例」(過去のセクハラ事件でどんな罰が与えられたか)を参考にするってことです。同じくらい悪いことなら、同じくらいの罰を与えるという公平性を保つために、過去の判断を参考にするんです。
処分庁の仕事はもう一つあります。それが「不服申し立て」(ふふくもうしたて。つまり、「この罰、納得できない」って異議を唱えること)に対応することです。もし公務員が「この罰は不公平だ」「調査が不公正だ」と思ったら、それを訴えることができるんだ。その訴えに対して、処分庁(や人事委員会という別の機関)がちゃんと調べ直して、判断を変えるか変えないかを決めるんです。つまり、処分庁は単に「罰を決める」だけじゃなく、「その判断が公正かどうかを確認する」という役目もしてるんですよ。
懲戒処分の4つのレベル、具体例で理解しよう
処分庁が与える罰は4つの段階に分かれてます。一番重い順に説明しますね。
まず「免職」。これは公務員をクビにするってこと。もう二度と公務員として働けないんです。ただし、ひどい犯罪(殺人とか) をした人だけじゃなくて、公務員としてあるまじき行為をした場合に給えられます。具体例でいうと、警察官が職権(自分の立場を利用する権力)を使って、無実の人を投獄したとか、教育委員会の職員が親権者の同意なく子どもを引き渡したとか、そういう重大なことです。
次が「停職」。これは一定期間、仕事を休まされる罰です。期間は1ヶ月から12ヶ月くらいまでいろいろ。その間、給料はもらえません。たとえば、役所の職員が公務で得た情報を会社のために使ってお金を稼いだとか、図書館の司書が図書館の本を自分の店で売ったとか、そういう「公務員としてはだめだろ」ってレベルの悪さです。停職を受けると、その間は給料ないし生活大変だし、周囲からも「あ、この人停職中なんだ」って見られるから、かなりの罰になるんです。
「減給」は給料の一部をカットされる罰です。「3ヶ月間、毎月の給料から10%カットします」みたいな感じ。仕事は続けられるけど、生活に影響が出ます。具体例は、公務員が勤務時間中に私用で何時間も外出してたとか、クライアントにちょっと言葉づかいが乱暴だったから改善を求めたのに直さなかったとか、ルール違反だけど極悪とまではいかないレベルです。
一番軽いのが「戒告」。これは単に注意を受けるってだけ。给料もカットされないし、仕事も続けられます。でも、公式な記録には「戒告を受けた」と残るから、出世に響くことはあります。具体例は、ルール上は禁止されてるけど、つい勤務時間中にスマホをちょっと使っちゃったとか、会議で居眠りしてたとか、そういう「ちょっと気をつけてね」レベルです。
処分庁が決める罰、どうやって決めるのか
処分庁が罰の重さを決めるときに、何を基準にしてるか知ってますか?実は、ちゃんとした規則があるんです。
まず見るのが「懲戒処分の指針」。つまり「こんな悪いことをしたら、だいたいこのくらいの罰」っていう目安です。たとえば「賄賂を受け取った」なら「免職」、「勤務中に何時間も遊んでた」なら「停職」、くらいの基準が決まってるんだ。でも、これはあくまで目安。同じセクハラでも、「初めてです」と「3回目です」では罰が違うし、相手がどのくらい傷ついてるかでも変わります。だから、処分庁はこの基準を見た上で、「この人のケースは、この基準より重くすべきか、軽くすべきか」を判断するんです。
判断するときに大事なのが「情状酌量」(じょうじょうしゃくりょう。つまり、事情を考慮すること)です。同じ給料の使い込みでも、「一時的な困窮で、すぐに返した」なら情状酌量の余地があるし、「何年も何千万も横領した」なら情状酌量の余地がない。また「反省してる」なら「反省の色がない」より軽くなることもあります。前回の勤務評定(その人が普段、いい仕事してるかどうか)も見ます。普段めっちゃ真面目な人が初めてルール違反をしたら、多少軽めの判断になるかもしれません。
もう一つ大事なのが「前例との均衡」。つまり、過去に同じような事件でどんな罰が与えられたかです。「5年前の同じようなセクハラ事件は停職3ヶ月だったのに、今回は免職」みたいに全然違う判断をすると、「不公平だ」って言われます。だから、処分庁は過去の判断をちゃんと調べて、「同じくらいの悪さなら、同じくらいの罰」という公平性を保つんです。
処分が決まる前に、ちゃんと本人から話を聞く
これが実は超大事な部分なんだ。処分庁が罰を決める前に、必ず本人から話を聞く機会を与えるんです。これを「聴聞」って言います。つまり、「あなたがこんなことをしたって報告があるけど、あなたの言い分は?」と本人に言い分を述べる権利を与えるんだ。
これがないと、どうなると思います?一方的な情報だけで罰が決まっちゃう。たとえば、「Aさんがお金を横領した」って報告があっても、実はそのお金は「明日返すつもりで、一時的に借りただけ」かもしれません。あるいは、「Bさんがパワハラをした」って言われても、「自分としては指導のつもりで、セクハラの意図はなかった」かもしれません。そういう事情を聞かないまま罰を決めるのは、すごく不公平ですよね。だから、聴聞で本人に「あなたの言い分を言ってください」と機会を与えるんです。本人は弁護士を連れていくこともできます。
聴聞で話を聞いた上で、処分庁(や人事委員会)が「では、この事実関係と事情を踏まえて、この罰を決めます」と決定するんです。決定したら、その理由を書いた文書を本人に渡します。理由が書かれてるから、本人が「この判断、納得できない」と思ったら、それを根拠に不服申し立てができるんです。
納得できない!そんなときは不服申し立て
処分庁の決定に納得できない場合、公務員は「不服申し立て」という制度を使って異議を唱えることができます。これはすごく大事な権利です。もし一方的な判断だけで人生が変わっちゃったら、大変ですからね。
不服申し立てには、大きく分けて2つの種類があります。一つは「行政不服審査」。つまり、処分庁と別の機関(人事委員会など)に「この処分、不公正じゃないですか?」と訴える制度です。人事委員会は独立した機関で、処分庁の上司とは別の立場から、その決定が本当に公正か判断し直すんだ。もし「聴聞の手続きが不公正だった」とか「事実認定が間違ってた」とか「法律の解釈が間違ってた」とかが見つかれば、処分が取り消されたり、軽くなったりすることもあります。
もう一つが「行政訴訟」(つまり裁判)。人事委員会の判断にも納得できなかったら、本人は裁判所に訴えることができるんです。「この処分は違法だ」と言って裁判を起こすんだ。裁判でも「処分は妥当ではない」と判断されれば、処分が取り消されます。
こういう制度がちゃんと整備されてるから、処分庁の判断も「適当に決めればいいや」ってわけにはいかなくなるんです。常に「これは裁判に耐えるような公正な判断か」を意識して、決定を下す必要があるんですよ。だから、公務員を不当に罰することができない仕組みになってるんです。
