テレビドラマで見かける法廷シーンで、偉そうな人が「判決は…」とか言ってるじゃないですか。その人が「裁判官」です。でも、実際には何をしている人なのか、どうやってその判決を決めているのか、よくわからないですよね。この記事を読めば、裁判官がどんな人たちで、どんな責任を持って仕事をしているのかが、スッキリわかりますよ。
- 裁判官は 法律に基づいて事件を判断し、判決を出す 公務員のこと
- 誰でもなれるわけじゃなくて、司法試験と修習という厳しい試験と研修 を経た人だけ
- 判決は絶対ではなく、控訴や上告で上級裁判所で見直してもらう ことができる
もうちょっと詳しく
裁判官のすごいところは、単に判決を下すだけじゃなくて、「その判決が法律に合ってるか」「証拠は十分か」「手続きは正しく進んだか」みたいに、すべてを確認しながら判断するってことです。つまり、ただ「あいつが悪い」と決めつけるんじゃなくて、法律という「みんなが決めたルール」に照らし合わせて、丁寧に判断するんですよ。だから、誰でもなれるわけじゃなくて、頭がいいだけでなく、「公平性」つまり「どちらにも偏らない態度」が求められる職業なわけです。
裁判官は「法律家の中でも最高レベル」。単に知識があるだけじゃなく、「本当に公平か」「市民の権利を守れるか」が問われる職業です。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は全然違います。警察官は採用試験で目指せるけど、裁判官は司法試験という「日本で最も難しい国家試験」に合格し、さらに2年の修習を受けないとなれません。なろうと思う人も、成功する人も、全然違う難しさなんです。
→ その通り。毎年の司法試験合格者は数千人程度。そこから研修を経て、さらに採用試験を受けます。だから「俺らのレベルじゃ無理だ」ぐらいの難しさが本当です。
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裁判官とは「法律に基づいて判断する人」
まず、「裁判官」って何かをシンプルに説明しましょう。裁判官は「法律に基づいて、事件の内容を調べて、判決を下す人」なんです。つまり、「Aさんとしさんが喧嘩して、法律的にはどっちが悪いのか」「悪いなら、罰はどのくらいにするのか」みたいなことを決める仕事をしてるわけです。
でもね、もっと大事なのは「裁判官は誰でもなれるわけじゃない」ってことです。法律を少し勉強した人ならなれるってわけじゃなくて、日本で最も難しい試験の一つである「司法試験」に合格して、さらに「修習」っていう実習を受けた、限られた人たちだけがなれるんですよ。
具体例を出すと、学校の先生になるのに教育大学とか教育学科に行くじゃないですか。でも裁判官は、大学で法律を勉強してから、さらに「司法試験」という超難しい試験に受かって、その後「修習所」という専門の研修機関で2年間みっちり修習を受けないとなれないんです。だから「法律のプロ中のプロ」っていう感じですね。
それにね、裁判官の判決っていうのは、普通の人の意見とは全然違う重みを持ってるんです。例えば、友だち同士で「お前が悪い」「いや、俺が悪い」って言い合っても、別に誰も従う必要ないじゃないですか。でも、裁判官が「お前が有罪。罰金10万円」って言ったら、その10万円を払わなきゃいけないんですよ。つまり、「その人の人生を大きく変える力」を持ってるのが裁判官なわけです。だからこそ、すごく厳しい条件をクリアした人だけがなれるんですね。
裁判官の仕事の流れ~事件はこう判断される~
では、実際に裁判官は何をしているのか、流れで説明しましょう。
事件が起こると、まず「起訴」という、つまり「検察が『これは犯罪だ』と法廷に訴える行為」がされます。すると裁判官の仕事が始まるんですね。
まず裁判官がやるのは「法廷で、弁護士や検察の主張を聞く」ことです。被告人(つまり「犯罪の疑いをかけられた人」)の弁護士が「いや、うちの依頼人は悪くない」と言ったり、検察が「この証拠があるから犯罪者です」と言ったりする。それを全部聞くんですよ。
そして「証拠を確認する」。「その指紋は本物か」「その証言は信用できるか」「法律的に許される手段で集められたのか」みたいなことを、全部厳しくチェックするんです。もし、違法な方法で集められた証拠があれば「それは使えない」と判断するんですよ。例えば、誰かの家を無断で侵入して集めた証拠とか、暴力で強引に白状させた証拠とか、そういったものは「法律に違反する方法で集められたから、法廷では使えない」ってルールがあるんです。
最後に「判決を出す」。つまり「有罪か無罪か」「罪なら罰はいくらか」みたいなことを、法律に基づいて決めるわけです。この判決を出すときに、裁判官は「本当に間違ってないか」をいろいろと考えるんですね。
実は、判決を下すときは「判決文」っていう、長い書類を作成するんです。つまり「どんな事実があったのか」「どんな法律が関係するのか」「だからこんな判決を出す」っていうのを、細かく説明して書くわけです。これをすることで「この判決は、こういう理由で決まった」ってことが、他の人にもわかるようになるんですよ。
裁判官は「公平性」が命~どちらにも偏らない~
裁判官の仕事で一番大事なのは「公平性」、つまり「どちらにも偏らない態度」です。もし検察の言い分ばっかり信じたり、被告人がかわいそうだから罪を軽くしたりしたら、「公平な判断」にならないじゃないですか。
具体例を出すと、学校の先生が「このAさんの親が学校の有力者だから、Aさんのいじめ事件は見て見ぬふり」みたいなことをしたら、大問題になるでしょ。それと同じで、裁判官も「政治家からの圧力」「お金持ちからの賄賂」みたいなものに絶対に耳を傾けちゃダメなんです。
だから、裁判官には「独立性」という、つまり「他の力から自由に、自分の判断で決める権利」が与えられてるんですよ。大臣が「こう判決を出せ」と命令しても、聞く必要がない。議員が「この人を罪に落とせ」と言ってきても、法律に基づいて判断しなきゃならない。それが「法の下の平等」という、民主主義の基本ルールなわけです。
この「公平性」を守るために、裁判官は給料が安定してます。つまり「政治家に言うことを聞かせるために給料を減らす」みたいな脅迫ができないようにしてるんですね。これは「身分保障」という制度で、日本の法律で守られてるんです。だから、政治が変わっても、「上司が替わったから判決の方針を変えよう」みたいなことができない仕組みになってるんですよ。
もう一つ大事なのは、裁判官は「世間的な評判」に引っ張られちゃダメってことです。「この事件は新聞で大騒ぎになってるから、厳しく判決を出さなきゃ」みたいな気持ちになっちゃダメんです。テレビで「この犯人は許せない!」ってキャスターが言ってても、裁判官は「その言葉に影響されず、法律に基づいて判断しよう」って心がけるんですね。
裁判官になるには「司法試験と修習」という険しい道を~
では、どうやったら裁判官になれるのか、説明しましょう。
まず「大学で法律を勉強する」ことが基本です。でも、大学に行ったらすぐになれるわけじゃなくて、卒業後「司法試験」という試験に合格しなきゃいけないんですよ。
この司法試験は「日本で最も難しい試験の一つ」と言われてます。毎年、数千人が受験して、合格するのは600人とか700人程度。つまり「全受験者の数%」しか受かんないんですよ。数学のテストで「100人中3人しか100点を取れない」みたいな難しさを想像してください。
それにね、司法試験に受かっても、次の段階があるんです。試験に合格してから「修習」という研修が2年間あるんですよ。これは「実際に裁判所や検察、弁護士事務所で働きながら、実務を学ぶ」ってことですね。つまり「教科書の知識だけじゃなく、実際の事件でどう判断するのか」を学ぶわけです。
修習所では、何をするかというと、本当に実際の事件に携わるんです。例えば、実際の裁判所に行って「これからこの事件の判決文を書いてみてください」って言われて、先輩の裁判官に指導を受けるんですよ。あるいは検察に行って「実際の捜査がどう進むのか」を見学したり、弁護士事務所で「依頼人とどう向き合うのか」を学んだりするんです。
修習を終えた後、「裁判所に採用されるかどうか」という選別があります。司法試験に合格した人全員が裁判官になれるわけじゃなくて「うちの裁判所で、この人なら大丈夫」という判断をされた人だけが、やっと裁判官として働けるんですよ。つまり「司法試験合格」→「2年の修習」→「採用試験」という、3つのハードルがあるわけです。
だから「裁判官になりたい」って思うなら、超長い道のりを歩まなきゃいけないんですね。高校生が「弁護士になりたいな」って思うのはそこまで難しくないけど、「裁判官になりたいな」って思うのは、もっともっと大変なんですよ。
判決に納得できなかったら「控訴」という仕組みがある~
最後に「判決に不満がある場合、どうなるのか」という話をしましょう。
一度「裁判官から判決が下された」からって、それで終わりじゃないんです。もし「この判決は間違ってる」と思ったら「控訴」っていう、つまり「上級の裁判所に『この判決は不当だ』と申し立てる制度」があるんですよ。
具体例を出すと、学校で先生に怒られて「この先生の判断は不公平だ」と思ったら「校長に相談する」じゃないですか。それと同じで、「地方裁判所の判断が不公平だ」と思ったら「高等裁判所に訴える」ってわけです。
高等裁判所で、また別の裁判官が「本当に不公平な判決だったのか」を判断するんですね。この段階で「やっぱり地方裁判所の判決は正しい」と判断されたら、その判決が確定します。でも「地方裁判所の判決は間違ってた」と判断されたら「判決をやり直そう」ってことになるわけです。
さらに「その高等裁判所の判決にも不満がある」場合は「上告」っていう、つまり「日本で一番上の裁判所である最高裁判所に訴える」ってことができるんですよ。最高裁判所は「法律解釈が正しいかどうか」という、超高い水準で判断します。つまり「ただ事実関係がどうかじゃなくて、法律を正しく使ってるかどうか」っていう観点から見直すわけです。
つまり「何度も何度も、違う裁判官が検査して、本当に正しいのか確認する」という仕組みになってるわけです。これが「法の下の平等」「公平性を守る」ってことなんですね。一度の判決がすべてじゃなくて「複数チェック」することで「間違い」を防いでるんですよ。
ただね、控訴や上告には「期限」があるんです。判決が下りてから「2週間以内に控訴しなきゃダメ」みたいなルールがあるんですね。だから「もう5年経ったから、今さら控訴したい」ってわけにはいかないんです。これは「いつまでも不安定な状態を続けちゃダメ」ってルールなわけですよ。
