結婚式を挙げたら、もう夫婦になったと思ってませんか?実は、結婚式と「結婚」は別の話なんです。日本では、婚姻届という書類を役所に出さないと、法律上の夫婦にはならないんですよ。友だちが結婚式の写真をSNSで出しても、婚姻届を出してなかったら、まだ夫婦じゃないかもしれません。この記事では、婚姻届って何か、どうして必要なのか、何をするのかを、わかりやすく説明します。
- 婚姻届は 二人が夫婦になったことを国に届ける書類 で、結婚式とは別のもの
- 婚姻届を出さないと 法律上夫婦にはならない ので、式をしていても法律的には独身
- 婚姻届を出すと 税金や相続など様々な法律関係が変わる ようになる
もうちょっと詳しく
婚姻届って聞くと、何か複雑そうだし、難しいんじゃないかと思いますよね。でも実は、シンプルな仕組みなんですよ。二人が一緒に暮らそう、人生をともにしようと決めたら、その決めたことを国に報告するための書類が婚姻届なんです。学校で言えば、「私は来年から高校に行きます」と書く書類みたいな感じですね。ただし結婚の場合は、二人が同意して、そのことを証明する必要があるんです。だから、二人の署名と、二人を知っている大人(証人と言います。つまり、二人が本当に結婚する意思があるって知っている人)の署名が必要になるんですよ。
婚姻届は「二人の約束を公式に記録する」ための書類。身分証明書を作る時のように、役所に行って手続きするんだよ。
⚠️ よくある勘違い
→ 結婚式はあくまで「夫婦になったことを祝うイベント」。法律的には、婚姻届が受理されて初めて夫婦になります。有名人でも式をしても届けを出さなければ、法律上は独身のままなんですよ。
→ 結婚式は「人生の大切なイベント」で、婚姻届は「法律手続き」です。式を挙げるかどうかは自由ですが、法律上の夫婦になるには届けが絶対に必要なんです。
婚姻届ってどんな書類?中身はどうなっているのか
婚姻届がどんな書類なのか、実物を見たことがありますか?役所に行くとくれる書類なんですが、意外とシンプルなんですよ。A4サイズの紙で、片面が記入欄、もう片面が記入例という構成です。新郎新婦の名前、生年月日、住所、本籍地などを書く欄があります。本籍地って言うのは、つまり戸籍(こせき)という家族の記録が置かれている場所のことですね。役所では、その人の家族構成を記録するために「戸籍」という書類を作っているんです。昔は実際に紙で管理されていたけど、今はコンピュータで管理されていることが多いですよ。
婚姻届に書く欄は、だいたい決まっています。氏名欄があって、現在の住所があって、本籍地があります。そして大切なのが「どちらの苗字を名乗るのか」という欄です。つまり、結婚すると苗字が変わることが多いんですが、どっちの苗字にするかを決めなきゃいけないんですよ。日本の法律では、結婚する時に夫婦が同じ苗字を名乗ることになっているんです。だから、一方の苗字を選ぶか、もう一方の苗字を選ぶかを決めるんですね。その情報も婚姻届に書くわけです。
それから、二人が本当に結婚する意思があるかを確認するために、署名欄があります。二人とも署名しなきゃいけません。さらに、証人という人も署名する必要があるんです。証人というのは、つまり「この二人が本当に結婚することに同意している」ってことを知っている大人のことですね。親友でもいいし、親でもいいし、会社の上司でもいいんですよ。20才以上の大人なら誰でもなれます。ただし、夫婦のどちらかの親や兄弟なら駄目という決まりはありません。昔は親が証人になることが多かったけど、今は誰がなるのかは自由です。
婚姻届には、さらに「届け出の日付」や「どこで婚姻届を出すのか」という欄もあります。例えば「令和8年4月24日に東京都渋谷区役所に提出します」みたいなことを書くんですね。あとは「父母の氏名」とか「現在の戸籍簿の筆頭者」とか、ちょっと複雑な項目もあります。でも、役所の人が手取り足取り教えてくれるので、難しく考える必要はありませんよ。わかんないことがあったら、役所の人に聞けばいいんです。
婚姻届を書く時に気をつけることは?
婚姻届を書く時には、いくつか大事なルールがあります。まず、書き方は「黒いボールペンで」と決まっています。シャーペンやえんぴつ、赤ペンはだめですよ。これは、書類を公式に作るルールなんです。消しゴムで消せるシャーペンやえんぴつを使うと、後で改ざんされるかもしれないじゃないですか。だから黒いボールペン、できれば油性ボールペンで書くんですね。
それから、誤字脱字をしちゃったら、二重線を引いて訂正印を押すルールになっています。消しゴムで消してはだめなんですよ。つまり、修正液(ホワイトや塗料みたいなもの)も使えません。だから、婚姻届を書く時は、下書きを別の紙でしてから、本紙に丁寧に書く人が多いんです。
そして、署名と印鑑も大事です。署名は、自分のいつもの書き方で名前を書くこと。印鑑は、住民票に登録してある実印という公的な判を使うんですよ。実印というのは、つまり「この人の本物の判です」と役所に登録された判のことですね。認め印(銀行とか薬局で使う判)ではなくて、きちんと登録した実印が必要なんですよ。
どうして婚姻届を出す必要があるのか?法律上の効果
そもそもね、どうして婚姻届なんていう面倒くさい書類を出す必要があるんでしょうか。その答えは「国が二人の関係を公式に認めて、その二人に対していろいろな法律を適用するため」なんですよ。つまり、婚姻届が出されることで、国の法律が二人を「夫婦」として扱うようになるんです。
具体例を挙げてみましょう。まず、税金の話です。独身の人と既婚の人では、給料から引かれる税金の額が違うんです。既婚者には「配偶者控除」という、税金を少なくする制度があるんですね。つまり、配偶者がいる人は、その分を差し引いて計算するから、支払う税金が少なくなるわけです。これは婚姻届を出さないともらえません。
次に、相続の話です。もし相手の人が亡くなった時、夫婦なら相手の財産を受け取れるんですよ。でも婚姻届を出してなかったら、法律上関係のない人だから、財産をもらえません。つまり、婚姻届は「相手の人の財産を受け継ぐ権利」をもたらすんですね。逆に言うと、自分が亡くなった時も、配偶者が自分の財産を受け取れるってわけです。
それから、病気や怪我の時の決定権も変わります。相手の人が病院に運ばれて、意識がない状態になったとしましょう。そしたら、医者は家族に「手術をしていいか」「どうするか」を聞きますよね。そん時に、夫婦なら「やってください」と言う権利があります。でも婚姻届を出してなければ、その権利はないんです。つまり、相手の親とかに「どうしますか」と聞かれることになっちゃうわけですよ。
さらに、苗字が変わることも大きいです。婚姻届を出すと、選んだ方の苗字に統一されるんですね。これによって、書類上の苗字が変わり、免許証とかパスポートとか、いろいろな公式な書類を作り直さなきゃいけなくなります。でも逆に、法律上も正式に「夫婦」として認められるんですよ。
婚姻届を出す前にチェックしておくことって?
婚姻届を出す前に、チェックしておくべきことがいくつかあります。まず、二人が離婚できる年齢かどうかです。日本の法律では、18才以上なら結婚できるんですね。未成年が結婚する場合は、親の同意書が必要になります。ただし、2022年に法律が変わって、女性も男性も18才以上なら親の同意なしで結婚できるようになったんですよ。昔は、女性は16才から結婚できたけど、今はどちらも18才に統一されたんです。
次に、二人が「何親等の親戚」じゃないかの確認です。つまり、兄妹とか、従兄弟とか、あまりに親い親戚同士は結婚できないんですね。これは、遺伝上の問題を防ぐためです。具体的には、直系血族(親子とか)、二親等以内の傍系血族(兄妹とか)は婚姻が禁止されています。つまり、「どのくらい遠い親戚なら結婚できるか」が法律で決まってるんですよ。
それから、すでに結婚していないかの確認も必要です。つまり、前の結婚をきちんと離婚していなかったら、新しく婚姻届は出せないんです。日本では「一度に一人の人とだけ夫婦でいる」というルールがあるんですね。これを重婚禁止といいます。つまり「同時に複数の人と夫婦になること」は禁止されてるんですよ。
婚姻届はいつまでに出さなきゃいけないのか
これはね、実は「いつまでに出さなきゃいけない」という期限がないんです。びっくりしましたか?つまり、結婚式を挙げてから1年後に婚姻届を出したっていいし、10年後に出してもいいんですよ。法律では期限を決めていないんですね。ただし、長く待つと、いろいろと面倒になることがあります。例えば、税金の計算が後からになったり、子どもが生まれた時に書類が複雑になったりするんです。
だから、普通は結婚式の前か後のタイミングで、割とすぐに出す人が多いんですよ。結婚式の当日に出す人もいますし、翌日に出す人もいます。あるいは、結婚式の予定を決めてから、先に婚姻届を出しちゃう人もいますね。つまり「いつでいい」というのが法律だけど、実務的には「早めに出すほうが楽」ってわけです。
それからね、注意しておきたいのが「本籍地をどこにするか」という問題です。婚姻届を出す時に、新しい本籍地を決めなきゃいけないんですよ。現在の住んでいる場所にするのか、相手の実家のある場所にするのか、別の場所にするのか、いろいろ選べるんです。本籍地というのは、住所と違って、戸籍という家族の記録を置く場所なんです。今はコンピュータで管理されるから、実際に何かの書類があるわけじゃありませんが、法律上は「戸籍がどこにあるのか」を決める必要があるんですね。
婚姻届を出した後、何が変わるのか
婚姻届を役所に提出して受理されたら、どんなことが変わるんでしょうか。まず、名字が変わった人は、免許証やパスポート、銀行口座など、いろいろな書類を作り直さなきゃいけなくなります。これがけっこう大変なんですよ。銀行に行って「名義を変えてください」と言ったり、役所で新しい身分証明書をもらったり、いろいろと手続きがあるんですね。
それから、戸籍が変わります。つまり、一方の人の戸籍に、もう一方の人が入る形になるんです。どっちの戸籍に入るかは、どちらの名字にするかで決まります。名字を変えた人が、相手の戸籍に入るんですね。そして、新しい戸籍謄本(こせきとうほんといって、戸籍の写し)をもらうことができるようになります。これが、今後いろいろな場面で必要になってくるんですよ。例えば、子どもが生まれた時に必要になったり、財産相続の時に必要になったり、引っ越しの時に必要になったりするんです。
そしてね、税務署への届出も必要な場合があります。特に、給料をもらっている人は、勤め先に「結婚しました」という報告をしなきゃいけないんですよ。そうしないと、給料から引かれる税金や保険料の計算が変わらないままになっちゃいます。つまり、本来はもっと払わなくてもいい税金を払ってることになるんですね。これは得をするチャンスを逃してることになっちゃうわけです。だから、婚姻届を出した後は、勤め先への報告も忘れずにしなきゃいけないんですよ。
婚姻届を出す時の手続き〜実際の流れ
では、実際に婚姻届を出す時は、どんな流れになるんでしょうか。まず、役所に行く前に準備するものがあります。婚姻届の用紙は役所でもらえるし、今はネットでダウンロードして自分で印刷することもできるんですよ。用紙を用意したら、二人で記入します。その時に気をつけるのは、黒いボールペンで丁寧に書くこと、署名と実印を押すこと、証人の署名と実印を押してもらうことですね。
証人を探す時は、親友や親、会社の人など、二人を知ってる大人にお願いするんです。証人になるには、20才以上の大人なら誰でもいいんですよ。国籍は関係ないので、外国人でも大丈夫です。ただし、夫婦のどちらかが二人とも親だったりしたら駄目という複雑なルールがあります。詳しくは役所の人に聞くのが一番です。
書類が準備できたら、役所に行きます。市役所、町役場、区役所など、どこの役所でもいいんですよ。ただし、本籍地を決めた場所の役所なら、その場で受理してくれることが多いです。他の役所に出しても、本籍地の役所に転送されるので、ちょっと時間がかかることがあります。役所に着いたら、婚姻届の窓口に行って「婚姻届を出したいんです」と言います。すると、役所の人が「ここを確認してください」「ここに署名してください」と教えてくれるんですよ。
役所の人が書類を確認してくれます。名前に誤字がないか、署名と印鑑が正しくされているか、証人の署名と印鑑が正しくされているか、いろいろチェックするんですね。間違いがあったら、その場で訂正することもできます。問題がなければ、役所の人が受理印を押してくれて、婚姻届が正式に受理されるんですよ。その時に「受理証明書」というものをもらうことができます。これは、婚姻届が正式に受理されたことを証明する書類なんですね。後から身分証明書を作る時や、名義変更の手続きをする時に必要になることもあるので、保管しておくといいですよ。
受理されたら、その日から法律上の夫婦になるんです。つまり、その日が「法律上の結婚記念日」になるわけですね。普通、結婚式の日が「結婚記念日」だと思ってる人が多いけど、法律的には婚姻届が受理された日が記念日なんですよ。だから、結婚式をしないで婚姻届だけ出した人もいますし、結婚式をしたけど婚姻届は後から出した人もいるんです。その場合は、婚姻届を出した日が記念日になるわけですね。
婚姻届を出した後のいろいろな手続き
婚姻届を出したら、それで終わりじゃなくて、いろいろな手続きがまだ残ってるんですよ。これが結構大変なんです。まず、名字が変わった人は、免許証の住所変更をしなきゃいけません。運転免許試験場や警察署に行って、新しい名字で免許証を作り直すんですね。
それから、パスポート(旅行の時に必要な書類)も作り直します。パスポートは外務省の出張所で申請するんですよ。新しい名字でパスポートを作ると、旅行の時に出入国できるようになるんです。
銀行や郵便局の口座も名義変更が必要です。銀行に行って「名義を変えてください」と言ったり、オンラインで変更したり、銀行によってやり方が違います。
会社に勤めてる人は、勤め先に「結婚しました」と報告する必要があります。給料の計算が変わるからですね。また、健康保険の手続きも変わることがあります。配偶者を扶養家族に入れたり、名字を変更したりするんですよ。
こうやって見ると、婚姻届を出すと、けっこうな手続きが増えるんですね。だから、時間に余裕を持って、計画的にこれらの手続きをしたほうがいいんですよ。せめて1〜2週間くらいの余裕があると、安心です。
