ゴルフ場でラウンドをして、支払う請求書を見たことはありますか?プレー代の他にいろいろな項目が書いてあって、「これ、何の料金?」って思ったことがあるかもしれません。その中に「ゴルフ場利用税」という聞き慣れない項目があるんです。「え、ゴルフ場でプレーするだけなのに、税金まで払わないといけないの?」という疑問、実はこの記事を読めば解消できますよ。
- ゴルフ場でプレーするときに支払う 都道府県税 が、ゴルフ場利用税です
- 金額は県によって異なり、1,200円から2,100円程度 が多く、中には廃止した県もあります
- 昔、ゴルフが 特定の人だけの贅沢な遊び だと考えられていたため、この税制が生まれました
もうちょっと詳しく
ゴルフ場利用税は、昭和32年に最初に導入された比較的古い税制です。当時、日本はまだ経済が発展途上の段階で、ゴルフは富裕層だけが楽しむ贅沢な娯楽として見られていました。そこで、「ゴルフが好きなお金持ちの人たちから、少し税金をもらってはどうか」という考え方が生まれたんです。この税金は、その県の福祉施設や医療、道路整備などの公共サービスに使われています。ただし、時代が変わってゴルフがもっと一般的な娯楽になっていく中で、この税制の必要性について疑問を持つ人も増えました。そのため、廃止した県も出てきたんです。
昭和32年という古い時代に作られた制度だから、今では廃止する動きもあるんだ
⚠️ よくある勘違い
→ 都道府県によって金額が違う上、廃止した県ではそもそも存在しません。例えば大阪府や北海道は廃止しています。
→ その通りです。自分がプレーするゴルフ場がある県によって、支払う税金が違います。
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ゴルフ場利用税って何ですか?仕組みをかんたん説明
そもそも「利用税」ってどんな税金?
「利用税」って聞いたことがありますか?これは、特定の施設やサービスを使う人が支払う税金のことなんです。例えば、温泉地にある宿泊施設で泊まるときにも「入湯税(にゅうとうぜい)」という利用税がかかることがあります。つまり、その施設を使う人たちからお金をもらって、その地域や施設の管理・運営に使おうっていう考え方なんですね。
ゴルフ場利用税も、同じ考え方で作られた税金です。ゴルフ場でプレーするという行為に対して、都道府県が「税金を払ってもらおう」と決めたわけです。これは消費税のように全国共通ではなくて、その都道府県が独自に決める「県税」なんですよ。つまり、青森県でゴルフをするときと、東京都でゴルフをするときでは、払う税金が違う可能性があるってことです。
どうやって徴収されるの?
ゴルフ場利用税は、ゴルフ場の経営者が代わりに集めて、県に納めるんです。つまり、あなたがゴルフ場でプレーしたとき、ゴルフ場の支配人やスタッフが「今日のプレー代は8,000円、ゴルフ場利用税は1,200円ですから、合わせて9,200円です」って感じで請求するわけです。そして、その1,200円は、ゴルフ場の経営者が県に納めるんですよ。これを「税金を代わりに集める」という意味で「徴収」って言うんです。
だから、あなたが「変な料金だな」と思って支払っているその金額が、実は県の公共サービスに使われているわけなんですね。温泉地の入湯税も同じ仕組みで、宿泊施設が代わりに集めて県に納めています。
どのくらいの金額が必要になるのか
東京都の例:1,200円
東京都でゴルフをする場合、1ラウンド(18ホール)で1,200円のゴルフ場利用税がかかります。つまり、プレー代が8,000円だったら、合計9,200円を支払うことになるわけです。これを聞くと「結構な額だな」と思うかもしれませんね。でも、1ラウンド、つまり1回のゴルフで1,200円と考えると、1回あたりの負担としてはそこまで大きくはないのかもしれません。
県によって異なる金額
ゴルフ場利用税は、都道府県が自分たちで金額を決められるので、場所によって違うんですよ。例えば:
- 東京都:1,200円
- 千葉県:1,200円
- 愛知県:1,200円
- 京都府:2,100円
- 兵庫県:2,100円
こんな感じで、同じ関東地方の県でも、または近い県でも、金額が違うことがあるんです。なぜこんなに差があるかというと、各都道府県が「ウチの県は公共サービスにこのくらいの予算が必要だから、利用税はこの金額にしよう」と独立して決めているからなんですね。
廃止した県も多い
ここが面白いポイントなんですが、実はゴルフ場利用税を廃止してしまった県も多いんです。例えば:
- 北海道:廃止(1991年)
- 大阪府:廃止(2003年)
- 福岡県:廃止(2007年)
- 山口県:廃止(2003年)
つまり、今の日本では、ゴルフ場でプレーしてもゴルフ場利用税がかからない県がたくさんあるんですよ。「なぜ廃止したの?」って思うでしょ。それは、時代が変わったからなんです。昔は「ゴルフ = 金持ちの遊び」という考え方で、税金を取っても大丈夫だと思われていました。でも、今はゴルフが一般的な趣味になってきたし、その県の財政状況も変わってきた。そうなると、「別に取る必要ないんじゃないか」ということになってきたわけです。
なぜゴルフ場利用税なんていう税金があるのか
戦後の日本の考え方:「贅沢品には税金を」
ゴルフ場利用税が作られたのは、昭和32年(1957年)のことです。今からもう70年近く前ですね。当時の日本はどんな状況だったかというと、戦後の復興から少しずつ経済が成長してきた時期だったんです。そんな中で、ゴルフは一体どんな位置付けだったかというと、「ごく一部のお金持ちが楽しむ、非常に贅沢な遊び」だと見られていたんです。
想像してみてください。今から70年前、日本は貧しかった時代です。普通の会社員の給料だけでは、食べるだけで精一杯の家庭もあったでしょう。そんな時代に、ゴルフなんていう高級な遊びをする人は、本当にお金持ちだったんですよ。だから、政府は「こういうお金持ちからは、ちょっと多めに税金をもらってもいいんじゃないか」と考えたわけです。これを「受益者負担」と言いますが、つまり「サービスから利益を得ている人が、その分のお金を払いましょう」っていう考え方なんですね。
税金の使い道:福祉や医療、道路整備
では、その税金は何に使われるんでしょうか?基本的には、その県の公共サービスに使われるんです。例えば:
- 高齢者福祉施設の運営
- 子どもの教育支援
- 医療機関の運営補助
- 道路や公園の整備・管理
- 災害対策
こんな感じで、県民みんなの生活に関わるサービスに使われるんですよ。つまり、ゴルフをやる人たちが支払ったゴルフ場利用税が、その県に住んでいるすべての人たちのためになるわけです。これが「税金」の基本的な考え方なんですね。一部の人から集めたお金を、みんなのために使う。それが税制度の大事なポイントなんです。
「なぜゴルフだけ?」という疑問
ここで一つの疑問が生まれます。「なぜゴルフ場だけに利用税があるの?テニスコートとかスキー場とかは?」って思いますよね。実は、これは各都道府県の判断なんです。「ウチの県では、ゴルフ場だけに利用税をかけよう」と決めたところもあれば、「別にゴルフに限らず、いろんな施設に利用税をかけよう」と決めたところもあるんです。
例えば、京都府は古い時代から文化的な施設(歴史的建造物など)をたくさん持っていたから、その保護と維持に必要な税金として、ゴルフ場利用税を高めに設定しているんです。つまり、その地域の事情や文化、財政状況によって、税金の設定が違ってくるわけなんですね。
どこの県でゴルフをすると税金がかかるのか
まだゴルフ場利用税がある県
では、現在のところ、どの県でゴルフ場利用税がかかるのでしょうか。「現在」と書いたのは、廃止の動きが続いているからなんです。以下の県では、今も(2026年現在)ゴルフ場利用税が存在しています:
- 東京都:1,200円
- 千葉県:1,200円
- 埼玉県:1,200円
- 神奈川県:1,200円
- 山梨県:1,200円
- 長野県:1,200円
- 岐阜県:1,200円
- 愛知県:1,200円
- 三重県:1,200円
- 京都府:2,100円
- 大阪府:廃止
- 兵庫県:2,100円
- 奈良県:1,800円
- 広島県:1,200円
- 高知県:1,200円
こう見ると、だいたい1,200円が標準的な金額で、古い歴史や文化を大事にしている京都府や兵庫県などが少し高めに設定しているみたいですね。
廃止した県の方が多い?
実は、廃止した県と残っている県を比べると、廃止した県の方がずっと多いんですよ。北海道、大阪府、福岡県、山口県、和歌山県、宮崎県、佐賀県、長崎県、熊本県など、経済的に大きい県や人口が多い県も廃止しているんです。なぜかというと、やはり「時代が変わった」からなんですね。
昔は「ゴルフ = 超高級な遊び」だったから、利用税を取る意味がありました。でも、今はゴルフ場が増えたし、プレー代も昔ほど高くはなくなった。そうなると、別にゴルフだけから税金を取る必要がないと考える県が増えてきたわけです。さらに、「利用税を廃止したら、もっとゴルフ場に客が来るかもしれない」という経済効果を期待する県もあるんです。つまり、税金を取らない方が、かえって県の経済にプラスになるかもっていう計算なんですね。
ゴルフ場利用税以外の利用税って何がある?
入湯税:温泉地で取られる税金
ゴルフ場利用税の他に、有名な利用税が「入湯税(にゅうとうぜい)」です。これは何かというと、温泉地の宿泊施設や温泉施設に泊まったり、温泉に入ったりするときに払う税金なんです。例えば、箱根とか伊豆とか、有名な温泉地に泊まるでしょ。そのときに、宿泊料金に上乗せされて「入湯税 150円」なんていう項目が出てくるんですよ。
これの仕組みは、ゴルフ場利用税と全く同じです。温泉地の観光施設の維持・管理や、観光地としてのPR活動に使われるんですね。温泉地の町全体が、観光客から集めた入湯税で支えられているわけです。
狩猟税:狩りをする人から取る税金
狩猟税という利用税もあります。これは何かというと、狩りをする人から取る税金なんです。「え、狩り?」って思うでしょ。でも、日本にはまだ野生動物の狩猟を趣味にしている人がいるんですよ。そういう人たちが、銃を持ったり、罠を仕掛けたりして、鹿やイノシシなんかを狩ったりするんです。
この狩猟税は、野生動物の管理や、狩猟の安全確保、ハンター教育などに使われるんですね。つまり、「狩猟という活動から利益を得ている人たちが、その分の費用を負担しましょう」っていう同じ考え方なんです。金額としては、年間で数千円程度が多いみたいですよ。
利用税の共通点
こうして見ると、利用税というのは、ある特定の施設やサービスを使う人たちから、その使用料として税金を取る制度だってわかりますね。ゴルフ場利用税、入湯税、狩猟税、どれも同じ考え方で作られています。つまり、「その施設やサービスから利益を得ている人が、その分のお金を払うべき」っていう原則に基づいているんですよ。これを「受益者負担」の原則と言うんです。つまり、利益を受ける人が、その費用を負担する、ということですね。
ただし、時代とともに、この考え方も変わってきているんです。今は「別にゴルフ場だけから税金を取る必要ないじゃん」って考える県が増えてきたし、将来的には、もっともっと廃止する県が増えるかもしれません。税金も、社会の変化に合わせて、変わっていくものなんですね。
