固定残業代って何?わかりやすく解説

給与明細を見ると「固定残業代ざんぎょうだい」という項目があったり、求人票に「みなし残業代ざんぎょうだい含む」と書いてあったりしますよね。会社に入ると「この給料に残業代ざんぎょうだいが含まれてます」と説明されたけど、正直よくわかっていない人も多いんじゃないでしょうか。固定残業代ざんぎょうだいは、あなたの給料と残業代ざんぎょうだいの関係にかかわる大事なルールなので、きちんと理解しておくと、給料について損をしないようになりますよ。

固定残業代ざんぎょうだいってなんですか?給与に含まれてるってことは、別に残業代ざんぎょうだいをもらえるってことじゃないんですか?

いい質問だね。固定残業代ざんぎょうだいっていうのは、つまり「毎月一定の残業代ざんぎょうだいを最初から給与に含めて払いますよ」という仕組みのこと。たとえば、時給1000円の人が月20時間の残業をすると予想して、その分2万円を給与に含めてしまう、というイメージだよ。
あ、そしたら毎月同じ金額の残業代ざんぎょうだいをもらえるってことですか?

そういうことだね。会社側は「毎月この人は平均20時間残業するだろう」と想定して、あらかじめその残業代ざんぎょうだいを基本給に混ぜちゃうんだ。だから、実際に10時間しか残業しなかった月も、30時間残業した月も、もらえる給料は変わらないんだよ。
え、でも30時間働いたのに20時間分の給料ってちょっと損じゃないですか?

そこが大事なところ。実は法律では「いくら残業しても固定残業代ざんぎょうだいで支払った分は払った」にできるわけじゃないんだ。固定残業代ざんぎょうだいに含まれる時間を超えて残業した場合は、超えた分の残業代ざんぎょうだいを別にもらう権利があるよ。だから20時間分含まれていたら、30時間残業したときは、超えた10時間分のさらに追加の残業代ざんぎょうだいをもらえるんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 固定残業代ざんぎょうだいは、会社があらかじめ決めた時間分の残業代ざんぎょうだいを毎月の給与に含める仕組みで、残業時間が変わっても給料は同じです。
  2. 超過分は追加で支払いの対象になり、固定残業代ざんぎょうだいに含まれた時間を超える残業をしたら、超えた分のさらに追加の残業代ざんぎょうだいをもらうことになります。
  3. 給料を見るときは、基本給がいくらで固定残業代ざんぎょうだいがいくら含まれてるか、そして想定時間は何時間かをチェックしておくことが大切です。
目次

もうちょっと詳しく

固定残業代ざんぎょうだいの制度がある理由は、会社側と働く人の両方に利点があるからなんです。会社側は「毎月だいたいこのくらい残業が出そうだから、給与計算を簡単にしたい」と考えて、初めから残業代ざんぎょうだいを組み込んでしまいます。働く側からすると「毎月同じ金額がもらえるから給料が安定する」というメリットがあります。でも注意点もあるんです。実際の残業時間がすごく少ない月があると「あ、今月は10時間だけなのに20時間分の残業代ざんぎょうだいをもらってる」という状態になるし、逆に残業がめっちゃ多い月だと「え、30時間残業したのに20時間分の給料?」と感じるかもしれません。法律は後者の場合は守ってくれるけど、前者の場合は「まあ、そういう契約だからね」ということになってしまいます。

💡 ポイント
固定残業代ざんぎょうだいに含まれた時間数を超える残業は、別途残業代ざんぎょうだいをもらう権利がある。これを「超過分」と呼ぶよ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「固定残業代ざんぎょうだいが給与に含まれてるから、残業代ざんぎょうだいは別にもらえない」
→ この理解は間違い。法律では「固定残業代ざんぎょうだいに含まれた時間を超える残業」に対しては別途残業代ざんぎょうだいを払う義務がある。会社がそれを払わなかったら違法になるよ。
⭕ 「固定残業代ざんぎょうだいは『想定時間』までの残業代ざんぎょうだいで、それを超えたら追加で払ってもらえる」
→ これが正解。給与明細を見るときは「固定残業代ざんぎょうだいが何時間分か」「月給はいくらか」を必ずチェックしようね。
なるほど〜、あーそういうことか!

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固定残業代ざんぎょうだいって何?仕組みをわかりやすく解説

給与に残業代ざんぎょうだいが混ぜられてるってどういう意味?

会社に入ると給与明細を見て「あれ、残業代ざんぎょうだいが別項目にない」と気づく人もいるでしょう。それは、その会社が「固定残業代ざんぎょうだい制」を使っているということです。固定残業代ざんぎょうだいとは、つまり「毎月の給与に、あらかじめ決められた時間分の残業代ざんぎょうだいを含める」という仕組みのこと。たとえば、基本給20万円で「20時間分の残業代ざんぎょうだい2万円を含む」という給与体系だと、毎月20万円の基本給と2万円の固定残業代ざんぎょうだいをセットで給われるわけですね。

これはスーパーの「セット販売」みたいなものと考えると分かりやすいですよ。お惣菜とお米が単品で売られているのではなく、最初からセットになって売られているイメージです。買う側(会社)も売る側(働く人)も「セットで買う方が楽」と思うから、この仕組みが使われているんです。

固定残業代ざんぎょうだいが制度として広がっている理由

なぜ会社は固定残業代ざんぎょうだいを使うのかというと、それは「給与計算を簡単にしたい」という理由が一つ大きいんです。残業代ざんぎょうだいを毎月ちゃんと計算するって、実はめちゃくちゃ手間がかかるんですよ。営業所ごと、部門ごと、社員ごとに「この人は今月何時間残業した?」「残業代ざんぎょうだいはいくら?」と一人ずつ計算しなきゃいけません。でも固定残業代ざんぎょうだいだと「この人はいつも月20時間残業するから、2万円で固定ね」と決めておけば、毎月同じ金額を入力するだけで済みます。給与計算の負担がぐんと減るんですよ。

働く側にしても「毎月給料がある程度決まってる」というメリットがあります。たくさん残業する月もあれば少ない月もありますが、固定残業代ざんぎょうだいがあれば「来月の給料がいくらだ」と予想しやすいんです。結婚式の費用を貯めたいとか、車が欲しいとか、そういう長期的な計画を立てるときに「毎月同じ金額がもらえる」というのは安心ですよね。

固定残業代ざんぎょうだいの金額、どうやって決まってるの?

基本給と固定残業代ざんぎょうだいがどう組み合わさってるか

給与明細を見ると「基本給20万円、固定残業代ざんぎょうだい2万円、総額22万円」という風に書かれていることが多いです。これは「給与全体が22万円で、そのうち20万円が基本給で、2万円が残業代ざんぎょうだいとして計算されてる」という意味ですね。ここで大事なのは「基本給がいくらで、固定残業代ざんぎょうだいがいくらか」という分け方なんです。なぜなら、これが後々の残業代ざんぎょうだい計算に影響するからです。

固定残業代ざんぎょうだいの金額は「月給 ÷ 時給 × 想定残業時間」で計算されることが多いです。たとえば、時給1000円の人が「月平均20時間の残業をするだろう」と想定されると、残業代ざんぎょうだいは1000円 × 20時間 = 2万円ということになります。つまり、会社が「この人はたいてい月20時間くらい残業するよね」と予想した時間に、その人の時給をかけた金額が固定残業代ざんぎょうだいになっちゃうんです。

求人票に「給与に残業代ざんぎょうだい含む」と書いてある場合

転職活動や就職活動をしてるときに「給与25万円、残業代ざんぎょうだい込み」と書かれた求人を見たことがありませんか?これは「その25万円の中に固定残業代ざんぎょうだいが含まれてますよ」という意味です。ただ、怖いのは「固定残業代ざんぎょうだいがいくら含まれてるのか」が求人票に詳しく書かれていないことがあるという点なんです。「25万円、残業代ざんぎょうだい込み」と書かれてても「固定残業代ざんぎょうだいは3万円分ですよ」なのか「5万円分ですよ」なのか分からないことがあります。だから、面接のときや採用前に「固定残業代ざんぎょうだいがいくら含まれてて、想定残業時間は何時間ですか?」と必ず確認しておく必要があるんですよ。

実際の残業時間と固定残業代ざんぎょうだい、ズレたらどうなる?

想定より残業が少なかった月の給料

固定残業代ざんぎょうだいが月20時間分に設定されているのに、ある月は実際に10時間だけ残業した、という場合を考えてみてください。その場合、本来なら10時間分の残業代ざんぎょうだいだけ払えばいいはずですよね。でも固定残業代ざんぎょうだいの制度では「20時間分は払う」と決めてるから、その月も20時間分の残業代ざんぎょうだいをもらえるんです。つまり「10時間分多くもらってる」ことになります。これは「得してる」に見えるかもしれませんが、実は会社側も「たまには少ない月があってもいい」と計算に入れてるので、長期的には平均されていくわけです。

想定より残業が多かった月はどうする?

次に、固定残業代ざんぎょうだいが月20時間分なのに、実際に40時間残業した、という場合を考えましょう。この場合「え、40時間分の残業代ざんぎょうだいもらえるんでしょ?」と思う人がいるかもしれませんが、実はそうじゃありません。法律では「固定残業代ざんぎょうだいに含まれている20時間を超える20時間分の残業代ざんぎょうだいをさらに払いなさい」と決まってるんです。つまり、給料は「固定残業代ざんぎょうだいの20時間分 + 超過した20時間分の残業代ざんぎょうだい」ということになるわけです。これを「超過分」と呼びます。会社には「超過分を追加で払う義務」があるんですよ。これは労働基準法ろうどうきじゅんほうという法律で決まってるルールです。

給与明細で確認すべきポイント

毎月給与明細をもらったら、ここをチェックしておくといいでしょう。まず「基本給がいくらで、固定残業代ざんぎょうだいがいくら」という分け方を確認する。次に「この固定残業代ざんぎょうだいは何時間分か」を確認する。そして「実際の残業時間は何時間だったのか」を自分で記録しておく。こうしておくと「あれ、今月は想定より10時間多く残業してるのに、超過分の残業代ざんぎょうだいが入ってない」という誤りに気づけます。もしそういうことが起きたら、上司や人事部に「超過分の残業代ざんぎょうだいをもらっていないみたいなんですが」と連絡することができるんですよ。

固定残業代ざんぎょうだい制のメリット・デメリット、転職前に知っておこう

働く側のメリット:給料が安定する

固定残業代ざんぎょうだい制の一番のメリットは「給料が予測しやすい」ということです。通常の残業代ざんぎょうだいなら「今月は忙しかったから残業が多い、給料も多い。来月は暇かもしれないから少ない」という変動があります。でも固定残業代ざんぎょうだいなら「毎月同じ金額がもらえるから、貯金計画が立てやすい」んです。学生時代は気にしたことがないかもしれませんが、社会人になると「来月の家賃をいくら払えるか」とか「貯金できる金額はいくらか」を予測する必要があります。固定残業代ざんぎょうだいがあると、その計画が立てやすいんですよ。

働く側のデメリット:残業が少ないと損することも

反対にデメリットもあります。たとえば、異動で新しい部署に行ったら、その部署は残業が全然ない部署だったとします。それでも固定残業代ざんぎょうだいの20時間分は給料に含まれてるから、実際は2時間だけ残業した月でも「20時間分の残業代ざんぎょうだいをもらってる」という状態になります。これ自体は「得してる」に見えるかもしれませんが、よく考えると「時給を計算するとちょっと安くなる」ということなんです。

たとえば、給料25万円で固定残業代ざんぎょうだい5万円が含まれてる場合を考えてみましょう。月160時間働いて(これは普通の勤務時間)、加えて20時間残業した場合、時給を計算すると「25万円 ÷ 180時間 = 時給1389円」ということになります。でも実際は「基本給20万円 ÷ 160時間 = 時給1250円」で、プラス「残業代ざんぎょうだい5万円 ÷ 20時間 = 時給2500円」という構成なんです。つまり、固定残業代ざんぎょうだい制だと「通常業務の時給が見かけの時給より低くなる」という側面があるわけですね。

会社側の視点:計算が楽になる、給与総額を抑えられる

会社側のメリットは「給与計算が楽」というのもありますが、もう一つ重要なメリットがあります。それは「給与総額を予測しやすい」ということです。残業代ざんぎょうだいを毎月計算してると「あ、今月は残業が多かったから支出が増えた」という変動があります。でも固定残業代ざんぎょうだいなら「毎月この人には22万円払う」と決まってるから、給与の総支出を正確に予測できるんです。経営計画を立てるときに「毎月何万円を給与に使う」と決めやすくなるんですよ。

法律的な注意点:超過残業代ざんぎょうだいは必ず払わなきゃダメ

「固定残業代ざんぎょうだいを超える残業」の扱い

ここが本当に大事なポイントなので、しっかり理解しておいてください。固定残業代ざんぎょうだいに含まれた時間を超える残業をした場合、会社は「法律で定められた残業代ざんぎょうだい」を払う義務があります。つまり、固定残業代ざんぎょうだいは「最低限のルール」ではなく「含まれた時間分の報酬」に過ぎないんです。もし月20時間分の固定残業代ざんぎょうだいが含まれているのに、実際に50時間残業した場合、会社は「基本給に基づいた30時間分の残業代ざんぎょうだいをさらに払う」という義務があるんですよ。これは「固定残業代ざんぎょうだいで済ませる」ことは法律上できないんです。

もしも会社が超過分を払ってくれなかったら

残念なことに、全ての会社がこのルールを守ってるわけじゃありません。「固定残業代ざんぎょうだいで全部の残業代ざんぎょうだいは済むんですよ」と言い張る会社もあります。これは違法なんです。そういう場合は「給与明細を記録して、残業時間の記録を残す」ということが大事になります。そして、もし会社に言っても改善されなかったら「労働基準監督署」という政府機関に相談することができるんです。ここは「働く人の権利を守る場所」なので、無料で相談できます。給与が少ないと感じたら、相談の価値は十分にあるんですよ。

転職・就職前に確認しておくべきことチェックリスト

新しい会社に入るときは、必ずこれらを確認しておきましょう。一つは「給与に固定残業代ざんぎょうだいが含まれるのか、含まれないのか」。二つ目は「含まれる場合、それは何時間分の残業代ざんぎょうだいか」。三つ目は「超過分の残業代ざんぎょうだいはちゃんと払ってくれるのか」。四つ目は「過去に残業代ざんぎょうだいトラブルはないか」(これは調べられたら調べる)。五つ目は「一ヶ月の平均残業時間はどのくらいか」。特に給与の交渉をするときに、これらを聞いておくと「実際の時給はいくらか」が見えてくるんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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