青色専従者って何?わかりやすく解説

親が事業をしていて、その手伝いをしているあなて。お給料をもらったり、手伝いを認めてもらったりする時に「青色専従者」という言葉を聞いたことはないですか?実はこれ、親の事業を手伝う家族にとってすごく大事なルールなんです。税金の計算を有利にできたり、将来の年金に響いたりするので、知っておくと得することいっぱいあるんですよ。この記事を読めば、青色専従者って何なのか、自分に関係があるのかどうか、スッキリわかります。

先生、「青色専従者」ってなんですか?ちょっと難しい言葉で、何のことかわかりません。

いい質問だね。簡単に言うと、親や配偶者が個人で事業をしている時に、その事業を手伝っている家族のことなんだ。つまり、親の会社や店の仕事を手伝って、お給料をもらっている家族のこと。「青色」というのは税務申告の方法の一つなので、ちょっと難しく感じるかもだけど、覚える必要はないよ。大事なのは、どんな条件で、どんなメリットがあるかってところなんだ。
へー、つまり親の事業を手伝っている子どもや妻さんが「青色専従者」ってことですね。でも、なぜこんなルールがあるんですか?

いいところに気づいたね。これはね、親や家族が一緒に事業を支えてくれるときに、その頑張りを税金の計算で認めてあげようってルールなんだ。給与所得きゅうよしょとく控除こうじょという、つまり「家族が働いてくれているから、税金を計算する時に、ちょっと優遇してあげるよ」という仕組みがあるんだよ。これがあると、親の事業にとっても、働いている家族にとっても、税金の負担が減るから有利になるわけ。
なるほど。でも、誰でもなれるわけじゃないんですね?条件があるんですか?

そう。いくつか条件があるんだ。例えば、年間で6ヶ月以上、その事業の仕事に専念していることが大事。つまり、他の会社に勤めながら、片手間に手伝っているのはダメってわけ。それからね、配偶者控除はいぐうしゃこうじょ扶養控除ふようこうじょを受けていない人じゃないといけない。つまり、本気で事業のために働いている家族っていう証明が必要なんだよ。税務署ぜいむしょもね、ちゃんと働いている人なのか、それとも単に税金を減らしたいだけなのか、見分けたいわけ。
📝 3行でまとめると
  1. 親の個人事業を手伝う家族が 「青色専従者」給与所得きゅうよしょとく控除こうじょでメリットがあります
  2. 年間6ヶ月以上、専念して働くという 厳しい条件が必要。兼業ではダメです
  3. 税金が減ると同時に、年金や健康保険けんこうほけんにも影響するので、メリット・デメリット両方を考える大事があります
目次

もうちょっと詳しく

青色専従者というのは、単に「手伝っているだけ」では認められない、きちんとした定義がある立場です。税務署ぜいむしょが「本当に専属で働いているのか」「給与は適正な金額なのか」をチェックするんですね。なぜかというと、親が子どもを青色専従者にすると、親の所得税しょとくぜいを減らせるので、悪用されるおそれがあるからです。だから条件が厳しくなっているわけ。でも逆に、ちゃんと条件を満たせば、税金の面でかなり有利になります。

💡 ポイント
「専従」=つまり専属で、その事業だけに集中している状態のこと。兼業は絶対にダメです。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「家族にちょっとお小遣いをあげれば、青色専従者として給与にできる」
→ そうではなく、年間6ヶ月以上、継続的に その事業の仕事に専念していないといけません。「手伝ってくれたからお金あげるね」では税務署ぜいむしょが認めません。
⭕ 「毎日、親の事業の仕事をしていて、それで給与をもらう家族が、初めて『青色専従者』と認められる」
→ 正解です。きちんと仕事をして、その対価として給与をもらっている。その給与は『給与所得きゅうよしょとく控除こうじょ』のメリットが使える、という流れです。
なるほど〜、あーそういうことか!

青色専従者って、つまり何?

親や配偶者が個人で会社を持たずに事業をしている場合(個人事業主こじんじぎょうぬしと言います。つまり、会社に就職するのではなく、自分で商売をしている状態のこと)、その事業をサポートする家族がいますよね。子どもが親の店の手伝いをしたり、配偶者が事業の事務作業をしたり。そういう時に、その家族が「青色専従者」というステータスを得ることができるんです。

では「青色」って何でしょう。個人事業主こじんじぎょうぬし税務署ぜいむしょに提出する申告書には、実は二種類あります。一つは「白色申告」で、もう一つが「青色申告」です。つまり、申告書の色によって呼び分けられているわけです。「青色申告」を選んでいる事業主のもとで働く家族が、「青色専従者」と呼ばれるんですね。

重要なのは「何色の申告か」ではなく、「その事業のために専属で働いている家族」だということです。親の店で毎日働いている子ども、親の事業を支える配偶者。そういう人たちが「給与所得きゅうよしょとく控除こうじょ」という税金の優遇を受けることができるんです。それが「青色専従者」という立場が生まれた理由なんですよ。

なぜこんなルールができたのか

昔、日本の税務の仕組みを作る人たちが気づいたことがあります。それは「個人で商売をしている人の中には、家族の力なしには成り立たない事業がいっぱいある」ということ。農家の親とその子ども、小売店の店主と配偶者、工房で職人をしている親と家族。こういう人たちは、給与をもらう普通の会社員とは違う。でも、家族が必死に働いているわけです。

そこで考えられたのが「青色専従者」という制度。つまり、「ちゃんと家族が働いているなら、その働きを正当に評価して、税金の計算で優遇してあげようよ」という仕組みだったわけ。これによって、事業主の税負担が減るのはもちろん、家族だって「給与所得きゅうよしょとく者」として認められるメリットがあるんですね。

条件は?誰でもなれるわけじゃない

「じゃあ、うちも子どもを青色専従者にしよう」と簡単にはいきません。税務署ぜいむしょがいくつかの条件をチェックするんです。なぜなら、制度を悪用して「実は働いていないのに給与にする」みたいなことが起きるのを防ぐため。そこで、きちんとした条件が設けられています。

年間6ヶ月以上の専属性

一番大事な条件は「年間で6ヶ月以上、その事業の仕事に専念していること」です。つまり、兼業はダメということ。例えば、朝は学校に行って、放課後だけ親の店を手伝う。こういうのは「青色専従者」にはなれません。なぜなら「専従」(せんじゅう)というのは「専属で」という意味だから。

想像してみてください。あなたが親の飲食店を手伝うとします。毎日、朝9時から夜8時まで店の仕事をしている。土曜日も日曜日も、お客さんが来れば対応する。そういう本気の働き方をしてはじめて「専従者」と認められるわけ。別の会社でアルバイトもしながら、片手間に親の事業を手伝う。これは絶対にダメです。

6ヶ月という期限も大事です。例えば、子どもが学生で、夏休みの3ヶ月だけ働く。それだけでは条件を満たさない。1月から12月までで、6ヶ月以上は専属で働いていないといけないんですね。

他の控除こうじょを受けていないこと

次の条件は「配偶者控除はいぐうしゃこうじょ扶養控除ふようこうじょを受けていないこと」です。これはどういう意味かというと、税務署ぜいむしょは「この人は誰の扶養になっているのか」をはっきりさせたいんですね。

例えば、妻が青色専従者になる場合。妻が「夫の扶養家族」として控除こうじょを受けながら、同時に「青色専従者の給与」ももらう。こういうダブル申告はできません。つまり、「あなたは青色専従者として独立した給与をもらう人」か「扶養家族」か、どちらか一方に決めなくちゃいけないわけ。

同じように、子どもが親の扶養家族として控除こうじょを受けながら、青色専従者にもなる。これもできません。青色専従者として給与をもらうということは、「自分の稼ぎで生活している人」という立場になるという意味なんですよ。

事前に届け出をしていること

そして、実は一番忘れられやすい条件が「事前に『青色専従者給与に関する届出書』を税務署ぜいむしょに提出していること」です。つまり、「うちの子どもを青色専従者にします」と、あらかじめ税務署ぜいむしょに言わないといけないんですね。

これを忘れて、給与を払ってしまう人がいるんです。「ちゃんと給与を払ってるし、仕事もしてるから大丈夫」と思ってても、届け出がなければ、税務署ぜいむしょは認めてくれません。むしろ、「これは給与じゃなくて、単なる家族への送金」と判断されてしまうかもしれない。だから、届け出は絶対に必要なんですよ。

メリットはどこ?なぜ有利なのか

では、青色専従者のメリットって何でしょう。税金の計算の時に、どういう優遇が受けられるのか。ここが理解できると「なるほど、だからこんなルールがあるんだ」ってクリアになります。

給与所得きゅうよしょとく控除こうじょがすごい

一番のメリットは「給与所得きゅうよしょとく控除こうじょ」です。給与所得きゅうよしょとく控除こうじょというのは、つまり「給料をもらう人の、基本的な経費」みたいなものなんです。

想像してみてください。会社で働く人は、毎日、通勤に使うお金、仕事着、昼食とか、いろいろな経費がかかりますよね。でも、それ一個一個を領収書りょうしゅうしょで証明するのは大変。そこで、税務署ぜいむしょが「給料が年100万円なら、大体こくらい経費がかかるだろう」と推定して、自動的に控除こうじょしてくれるんです。それが「給与所得きゅうよしょとく控除こうじょ」。

例えば、給料が年200万円だとします。給与所得きゅうよしょとく控除こうじょは年130万円。そうすると「所得」は70万円になる。この70万円に対してだけ税金を計算するわけ。もし、給与所得きゅうよしょとく控除こうじょがなかったら、200万円全部に税金がかかることになっちゃう。だから、控除こうじょがあると、税金がぐっと減るんですね。

親の事業を手伝っている家族の場合、昔は「給料」ではなく「単なる家族への送金」として扱われていました。そうすると、税金の計算で損になるんです。でも「青色専従者」として認められると「給与」として扱われて、給与所得きゅうよしょとく控除こうじょが使えるようになる。これがすごく有利なわけですよ。

所得税しょとくぜいが減る

給与所得きゅうよしょとく控除こうじょが使えるということは、所得税しょとくぜいが減るということです。親だけでなく、働いている家族にとっても有利になります。

例えば、親の事業の所得が年400万円だったとします。家族が青色専従者として年100万円の給与をもらう場合と、もらわない場合を比べてみましょう。

青色専従者として給与をもらう場合、親の所得は「400万円 – 100万円 = 300万円」に減ります。そして働いている家族は「100万円の給与」から給与所得きゅうよしょとく控除こうじょを引いて「所得」を計算する。つまり、全体の所得が効率的に分散されるんですね。

一方、給与がない場合、親の所得は400万円のまま。税率が高い親に、全部の所得が集中してしまう。これは税金の面でもったいないわけ。だから、青色専従者の制度があると、親の税負担も、家族の税負担も、トータルで見ると減るってわけですよ。

年金や健康保険けんこうほけんへの影響

でも、ここで大事なポイント。給与をもらうということは「会社員になる」ということではなく、個人事業主こじんじぎょうぬしの家族として給与をもらう立場です。だから、健康保険けんこうほけんや年金の扱いが複雑になるんですね。

例えば、青色専従者が年100万円の給与をもらったとします。税務署ぜいむしょの視点では「給与」ですが、社会保険(健康保険けんこうほけん厚生年金こうせいねんきん)の視点では「個人事業主こじんじぎょうぬしの家族労働」と扱われることがあります。つまり、通常の会社員のような「厚生年金こうせいねんきん」に加入するのではなく「国民年金こくみんねんきん」で、「社会保険」ではなく「国民健康保険けんこうほけん」に加入する可能性がある。

これは、長い目で見るとデメリットになる場合もあります。厚生年金こうせいねんきん国民年金こくみんねんきんより年金額が多くなるし、保険料も会社が半分払ってくれる会社員より、個人事業主こじんじぎょうぬしの家族は全部自分で払わなくちゃいけない。だから「給与が減って税金は減ったけど、年金がもらえなくなった」みたいなことが起きる可能性があるわけ。

デメリットも知っておこう

メリットばかりをコースかもしれませんが、デメリットもあります。制度を使う前に、しっかり理解しておく必要があります。

税務調査が入りやすい

青色専従者の制度は、税務署ぜいむしょが「本当に働いているのか」「給与の額は適正か」をすごく厳しくチェックするんです。なぜなら、制度を悪用する人が多いから。例えば「子どもは学生なのに、毎月100万円の給与を払う」みたいなことをする人がいるわけ。

だから、青色申告で青色専従者の給与を払っている事業主は、税務調査が入る確率が高いんですね。「本当にそれだけ働いているのか」「給与は相応に支払われているのか」「労働時間は記録されているのか」。厳しくチェックされるわけ。

もし、申告と実際が合わなかったら「追加納税」や「加算税」(ペナルティのようなもの)が取られることもあります。だから、青色専従者にする場合は「絶対に正当な給与を、きちんと払わないといけない」という責任が生まれるんですよ。

給与を変更するのが難しい

一度、青色専従者として届け出を出した給与額は、簡単には変更できません。つまり「今年は100万円の給与」と届け出たら、翌年に「180万円に増やします」みたいな変更が、自由にはできないんですね。

理由は、税務署ぜいむしょが「制度の悪用」を防ぐため。毎年、給与を変更していたら「その年の利益に合わせて、適当に給与を決めているんじゃないか」と疑われるからです。給与は「固定給」という、毎月同じ額を払うのが原則なんですね。業績に応じてボーナスを払うことはできますが、月給自体は一定にしておく必要があります。

家族が「労働者」になる

これはメリットでもあり、デメリットでもあるんですが、青色専従者として給与をもらうということは「労働者」として扱われるってことなんです。つまり、親が経営する個人事業なので「労働基準法ろうどうきじゅんほう」がどこまで適用されるのか、曖昧な部分があります。

例えば「毎日15時間働かされている」「給与が最低賃金さいていちんぎん以下」みたいな問題が起きても「家族だし」ということで、なあなあになってしまう可能性がある。これは制度自体の曖昧さから生まれる問題なんですね。

実際の例で考えてみよう

では、具体的な例で「青色専従者」を理解してみましょう。

例1:両親の経営する飲食店

両親がラーメン店を個人事業主こじんじぎょうぬしとして営んでいます。毎日、親だけでは回らず、成人した子どもが毎日働いています。親の経営するラーメン店の事業所得は、年300万円。子どもは青色専従者として、毎月15万円の給与(年180万円)をもらっています。

税金の計算をしてみましょう。親の所得は「300万円 – 180万円の給与 = 120万円」になります。一方、働いている子どもは「180万円の給与」から給与所得きゅうよしょとく控除こうじょ(この場合、約100万円)を引いて「所得 = 80万円」と計算される。つまり、全体の所得が「120万円 + 80万円 = 200万円」に効率化されるわけ。

もし、給与がなかったら、親の所得は300万円のまま。税率が高いので、かなり税金を払うことになってしまいます。青色専従者の制度があると「給与を払いながら、全体の税負担を減らせる」という一石二鳥の効果が出るんですね。

例2:妻が事務を担当している建築事業

夫が建築事業の個人事業主こじんじぎょうぬし。妻は事業の事務作業(請求書せいきゅうしょ作成、経費管理、顧客対応など)を担当しています。妻は毎日、パートで働きに出ているわけではなく「店の仕事」をしています。

この場合、妻が青色専従者になることで、妻の「仕事の価値」が税務署ぜいむしょに認められます。妻が年100万円の給与をもらうとしましょう。そうすると、夫の事業所得から100万円を控除こうじょできて、給与所得きゅうよしょとく控除こうじょの恩恵も受ける。妻も「給与所得きゅうよしょとく者」として年金や保険の計算が変わってくる場合があります。

ただし、妻が同時に「夫の扶養家族」として控除こうじょを受けていたら、青色専従者には絶対になれません。どちらか一方を選ばないといけないんですね。給与をもらうなら「扶養」は外れて、独立した給与所得きゅうよしょとく者になるという意味です。

例3:失敗する例

親がアパート経営をしている場合を考えてみます。親がアパートの管理会社に管理を任せていて、子どもは特に何もしていません。でも「青色専従者ということにして、給与を払えば税金が減るのでは」と考える。

これは絶対にダメです。なぜなら、子どもは実際には働いていないから。税務署ぜいむしょが調査に来て「この子は何をしているのか」「どこに来て、何時間、何をしたのか」を聞かれたら、答えられません。すると、それは「給与ではなく単なる送金」と判断されて、追加納税とペナルティが取られてしまうわけ。

給与はね、「働きに対する対価」でなくちゃいけない。親が「子どもを助けたい」という気持ちだけで給与にするなら、それはルール違反なんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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