不法行為って何?わかりやすく解説

友達をうっかり怪我させてしまった、ネットで誰かの悪口を書いた、お店のものを壊してしまった…そういった「他人に迷惑や損害を与えてしまう行為」のことを「不法行為」って言うんです。でも「不法行為って、つまり何なの?」「それをしたらどうなるの?」って聞かれると、答えに困っちゃいますよね。この記事を読めば、不法行為が何か、それが成り立つための条件、そして実際に不法行為をしてしまった場合にどんな責任が生じるのかが、すっきりわかるようになりますよ。

そもそも「不法行為」って何ですか?普通の悪い事とは違うんですか?

不法行為っていうのはね、法律に違反して他の人に損害を与える行為のことなんです。つまり「ルール破ってる上に、相手に迷惑かけてる行為」ってことだね。だから単に「怒られる」だけじゃなくて、損害賠償という形で「損害を与えた分を金銭で補償する」という責任が生じるんですよ。
損害賠償?つまり、お金を払わないといけないってことですか?

そうですね。相手が受けた損害を金銭で賠償するっていう仕組みなんです。例えば友達を怪我させちゃった場合、医療費とか通院費とか、あるいは仕事ができなくなった分の給料とか、そういった「相手が被った損害」を払う必要があるんですよ。これが損害賠償責任ですね。
でも、ちょっと相手に嫌なことを言っちゃった場合も不法行為になるんですか?

いい質問ですね。不法行為として認められるには、ただ「悪いこと」なだけじゃダメなんです。いくつか条件があるんですよ。例えば「故意または過失」があること、つまり「わざとやった」か「気をつけていればできなかった」という状態で行為をしたこと。そして「他人に損害を与えた」ことが証明できる必要があります。単に「言われて傷ついた」だけでは認められないこともあるんです。
なるほど。つまり条件を全部満たしてないと不法行為にはならないってことですね。

その通り。不法行為っていうのは、法律で定められた条件を全部満たしてて初めて成立するんです。だから「何が不法行為か」を判断するときは、その条件をしっかり確認する必要があるんですよ。
📝 3行でまとめると
  1. 不法行為とは、法律に違反して他人に損害を与える行為で、損害賠償責任が生じる
  2. 不法行為として認められるには、故意または過失実際の損害という条件が必要
  3. 相手に与えた損害の大きさに応じて、損害賠償金を支払う義務が生じる
目次

もうちょっと詳しく

不法行為は日本の民法で定められているルールなんです。つまり、国の法律で「こういう場合は損害賠償しなさい」と決められているんですね。これは刑法(犯人を罰する法律)とは違う仕組みです。例えば暴行(ぼうこう)という行為は刑法でも民法でも問題になりますが、罰を受けるかどうかと、お金を払うかどうかは別の問題なんです。刑法では「懲役を受ける」という罰があるかもしれませんが、民法では「損害賠償金を払う」という責任があるんですよ。不法行為の仕組みを理解することで、自分の行動がどんな責任を生むのかが見えてくるんです。

💡 ポイント
刑法と民法は別。刑法は犯人を罰する、民法は被害者を救う(損害賠償)という仕組みなんだ

⚠️ よくある勘違い

❌ 「不法行為をしたら、必ず逮捕されて牢屋に入る」
→ 不法行為は民法の問題なので、逮捕や懲役とは直接関係ありません。損害賠償金を払う責任が生じます。刑事事件(逮捕される可能性がある)になるかどうかは別の問題なんです。
⭕ 「不法行為をしたら、損害賠償金を払う責任が生じる。場合によっては刑事事件になることもある」
→ これが正しい理解です。不法行為で生じるのは、まず損害賠償責任です。その上で、その行為が刑法に該当する犯罪なら、刑事責任も発生するんです。
なるほど〜、あーそういうことか!

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不法行為とは何か?基本の基本

不法行為という言葉を聞くと、何か難しい法律の話に聞こえちゃいますよね。でも実は、日常生活のいろんなシーンで起こっているんです。例えば友達の自転車を壊してしまった、バレーボールを相手チームの選手に投げ当ててしまった、SNSで誰かの悪口を書いた…こんなことって、けっこう身近ですよね。こういった行為が「不法行為」って呼ばれるものなんです。

不法行為とは、簡単に言うと「他人に損害を与える悪い行為」のことを指します。つまり「相手に何か嫌なことをして、相手が何か損害を受けた」という状況のことですね。もう少し正確に言うと、法律に違反していて、かつ相手に損害を与える行為なんです。単に「相手のことを嫌いだから嫌がらせをした」というだけでは不法行為になりません。その行為が「法律に違反している」こと、そして「実際に相手に損害が生じている」ことの両方が必要なんですよ。

不法行為で生じる「損害賠償責任」

不法行為をしてしまった場合、最も重要なことが「損害賠償責任」という責任が生じるということです。損害賠償(そんがいばいしょう)というのは、つまり「あなたが与えた相手の損害を、お金で補う」という意味なんです。相手が受けた損害がいくら分あるのか計算して、その分のお金を払わないといけなくなるんですね。

例えば友達を怪我させてしまった場合、その友達が病院に払った医療費、あるいは怪我が治るまで仕事ができなかったときの給料とか、そういった「相手が実際に失った金銭」を払う必要があるんですよ。また、身体的な傷だけじゃなく、精神的な苦痛を受けた場合も「慰謝料(いしゃりょう)」という形でお金を払うことになります。つまり「あなたがした行為のせいで相手が困った分を、ちゃんと補償しなさい」という仕組みなんです。

未成年者の場合はどうなる?

ところで「でも自分はまだ中学生だし…」って思った人もいるかもしれませんね。未成年者が不法行為をした場合、その責任はどうなるのかというと、法律では親権者(つまり両親)が一緒に責任を負うことになっているんです。つまり「親が一緒にお金を払う」ことになるんですよ。これを「親の監督責任」と呼びます。だからこそ、親に何かされたときに「ごめんなさい」で済まない場合もあるんです。

ただし、ある程度大きくなると(だいたい15歳くらい)、本人の行為が「十分に悪いことだとわかった上でやった」と判断されれば、本人が責任を負うこともあります。だから「自分はまだ子どもだから大丈夫」と思わずに、今からでも「何が不法行為か」を理解しておくことが大切なんですよ。

不法行為が成り立つための4つの条件

ここが重要なポイントです。実は「不法行為」として法律で認められるには、いくつかの条件を全部満たす必要があるんです。その条件を満たさないと、たとえ相手に嫌なことをしていても「不法行為」にはならないこともあるんですよ。では、その4つの条件を見ていきましょう。

条件1:「故意または過失」がある

故意(こい)というのは「わざとやること」、過失(かしつ)というのは「気をつけていればできなかった失敗」という意味です。つまり「あなたが意識的に、あるいは不注意で、その行為をした」ということが必要なんですね。

例えば、友達を思いっきり押してしまって、友達が転んで怪我したという場合を考えてみましょう。これは「わざと押した(故意)」か「ふざけてたら手が当たった(過失)」かによって変わります。どちらにしても「あなたの行動が原因で怪我が起きた」ので不法行為になるんです。でも、もし友達が勝手に走ってきて、あなたの静止した体に衝突して怪我した場合は、あなたに「故意または過失」がないので、不法行為にならないんですよ。つまり「あなたの意識的または不注意の行為が必要」ということなんです。

条件2:「権利侵害」がある

権利侵害(けんりしんがい)というのは、つまり「相手の権利を踏みにじる行為」という意味です。相手が持っている権利には、いろいろあります。例えば「身体を傷つけられない権利」、「名誉を傷つけられない権利」、「プライバシーを守られる権利」、「自分のものを壊されない権利」などなんです。

例えば、友達を殴ったら、これは友達の「身体を傷つけられない権利」を侵害しているんですね。ネットで誰かの悪口を書いたら、その人の「名誉を傷つけられない権利」を侵害しているんです。友達の日記を勝手に読んだら、その人の「プライバシー」を侵害しているんですよ。こういった「相手の権利を踏みにじる行為」があることが、不法行為の成立には必要なんです。

条件3:「実際の損害がある」

これが案外難しいポイントなんですよ。不法行為として認められるには、「実際に相手が損害を受けた」ということが証明できないといけないんです。損害というのは、お金で数えられるものばかりじゃありません。例えば医療費とか修理代とか、そういった金銭的な損害もあります。でも、精神的な苦痛や悔しさ、あるいは仕事ができなくなった期間の給料とか、そういった間接的な損害も認められるんです。

ただし「言われて傷ついた」という感情的な苦痛だけでは、損害として認められないことが多いんです。例えば友達から「君ダサいね」と言われて腹が立った場合、これだけでは不法行為として認められません。でも、ネットで「この人は詐欺師だ」と嘘の情報を書かれて、その結果、お店の売上が減ったという場合は、その減った売上分が「損害」として認められるんですよ。つまり「目に見えるかたち」での損害が必要な場合が多いんです。

条件4:「因果関係がある」

因果関係(いんがかんけい)というのは、つまり「あなたの行為のせいで、相手が損害を受けた」という関係のことです。これも大事なんですよ。

例えば友達を怪我させました。その友達が病院に行きました。これは「あなたの行為のせいで怪我した」という関係があるので、あなたが医療費を払う責任があるんです。でも、その後、その友達が交通事故に遭ったとします。この交通事故での医療費は「あなたの行為のせい」ではないので、あなたが払う必要はありません。つまり「どこまでが自分の行為の責任か」という線引きが必要なんですよ。実際には「合理的な予見可能性がある損害」というような、難しい判断が必要になることもあります。

不法行為の具体的な例

では、実際にはどんなことが「不法行為」として認められるのか、身近な例を見てみましょう。日常生活のいろんなシーンが、実は不法行為に当てはまる可能性があるんです。

身体に危害を加える行為

友達を殴った、蹴った、あるいはバレーボールを顔に当てた…こういった「身体に直接危害を加える行為」は、不法行為として認められることが多いんです。これは「身体を傷つけられない権利」を侵害しているからですね。また、暴力だけじゃなくても、「物を落として相手に当たった」という場合も、過失による不法行為として認められます。

実は、スポーツの試合中のケガも、細かく判断されるんですよ。野球やバレーボールなど、ボールが相手に当たることが予想される場面では、多少のケガは「仕方ないもの」として扱われることがあります。でも、わざと相手を怪我させたり、あるいは通常のプレーでは起こらないような危ない行為をして相手が怪我した場合は、不法行為として認められるんです。

物を壊したり、盗ったりする行為

友達の自転車を壊した、お店の商品を盗んだ…こういった行為も不法行為なんです。これは「自分のものを保有する権利」を侵害しているからですね。壊した場合は修理代を、盗んだ場合は商品の代金(あるいはそれ以上の損害がある場合はその分)を払う責任が生じるんです。

ここで注意なのは「返しますから」「修理しますから」と言っても、不法行為としての責任がなくなるわけじゃないということです。例えば自転車を壊したなら、修理している間に友達が自転車を使えなくなった分の損害、あるいは修理に出すのに必要だった時間的コストとか、いろんな損害が発生しているんですよ。単に「修理代を払えばいい」というわけではないんです。

言葉で相手の名誉を傷つける行為

ネットで誰かの悪口を書く、LINEやメールで誰かの悪口を拡散させるといった行為も、不法行為になることがあります。これは「名誉を傷つけられない権利」を侵害しているんですね。ただし、ここが難しいポイントです。「ダサいね」とか「気持ち悪い」という感想は、不法行為として認められないことが多いんです。でも「この人は詐欺師だ」「この人は盗み癖がある」という嘘の情報を書いて、その結果、その人の評判が落ちて実害が生じた場合は、不法行為として認められるんですよ。

つまり「本当のことを言ったか」「嘘をついたか」も重要な判断ポイントになるんです。本当のことなら、いくら相手が傷ついても「不法行為」にはならないこともあります。でも嘘をついて相手の名誉を傷つけたら、それは不法行為として認められるんですね。これは「表現の自由」と「名誉の保護」のバランスを取るための仕組みなんです。

プライバシーを侵害する行為

友達の日記を勝手に読んだ、友達の秘密をネットで公開した、あるいは友達の写真を無断で利用した…こういった「プライバシーを侵害する行為」も不法行為になるんです。これは「自分の個人情報や秘密を守られる権利」を侵害しているからですね。

特に現在はネットが発達しているので、誰かの写真や情報が一度ネットに載ると、削除するのが難しくなります。その結果、その人が長期間、その情報で迷惑を被ることになるんです。だからこそ、プライバシー侵害は「精神的苦痛」としての損害も認めやすくなっているんですよ。つまり「ネットでプライバシーを侵害する行為」は、不法行為として認められやすいということなんです。

不法行為をしてしまった場合の責任

では、実際に不法行為をしてしまった場合、どんな責任が生じるのかを見てみましょう。これを知ることで「もし自分がこんなことをしちゃったら…」という心配が、少し現実的に感じられるかもしれませんね。

民事責任:損害賠償金を払う

不法行為で最も直接的な責任が「損害賠償金を払う」という民事責任です。民事(みんじ)というのは、つまり「一般人同士の争い」を扱う法律分野のことですね。刑事(けいじ)という「犯人を罰する法律分野」とは別なんです。

損害賠償金の金額は、相手が受けた損害の大きさによって決まります。友達の自転車を壊した場合は、修理代や買い替え代金になるでしょう。友達を怪我させた場合は、医療費に加えて「通院による休業損害」(仕事や学校に行けなかった分)や「慰謝料」(精神的苦痛への補償)なども含まれるんです。また、相手の評判が落ちて、その人のお店の売上が減ったような場合は、その減った売上分も損害になることがあります。

ここで重要なポイントは「自分がいくら後悔しても、損害賠償金は減らない」ということです。「ごめんなさい」という謝罪は大事ですし、相手も喜ぶかもしれません。でも、法律上は「相手が受けた損害」に対して「そのぶんのお金を払う」という義務があるんですよ。これを理解することが、不法行為の責任の重さを理解することだと思います。

刑事責任:場合によっては罪に問われることも

不法行為の中には、同時に刑法に違反するものもあります。例えば友達を怪我させた場合、傷害罪(しょうがいざい)という犯罪に問われることもあります。暴力的な事件になれば、逮捕されて、警察の調べを受けて、場合によっては懲役刑などの罰を受けることもあるんです。

ただし、ここも重要なポイントです。不法行為と刑事責任は別なんですよ。つまり「刑事責任に問われなくても、民事責任(損害賠償)は生じる」ということです。例えば不注意で相手に怪我をさせた場合、故意ではないので刑事責任には問われないかもしれません。でも、過失があったので民事責任は生じるんです。逆に「警察が介入する犯罪だから怖い」と思っても、警察に捕まるほどの事件ではなくても、民事責任は発生するということなんですね。

親の監督責任

未成年者が不法行為をした場合、親が一緒に責任を負うことになっています。つまり「子どもが不法行為をしたから、親が一緒にお金を払う」ということなんですね。これを「親の監督責任」と呼びます。

だから、あなたが何か不法行為をした場合「自分のせいだから親には言わない」という判断は、実は良くないんです。親は必ずその事実を知ることになりますし、最終的に親が損害賠償金を払うことになるかもしれないんですよ。だからこそ「今のうちから不法行為が何かを理解して、自分の行動に気をつける」ことが大事なんです。

日常生活で不法行為を防ぐために

ここまで不法行為の恐ろしさを説明してきたんですが、実は「そんなに難しく考えることもない」という側面もあります。なぜなら、不法行為を防ぐことは「相手のことを思いやる」という、とてもシンプルなことだからです。

相手のことを想像する力

不法行為を防ぐ最も大事なことは「相手がどう感じるか、相手がどう困るか」を想像することなんです。友達を怪我させたら「友達は痛いだろうな」、物を壊したら「相手は困るだろうな」、悪口を言ったら「相手はショックだろうな」…こういった「相手の立場に立って考える」という習慣が、実は不法行為を防ぐ最も効果的な方法なんですよ。

法律とか損害賠償とか、そういった難しい概念を知ることも大事です。でも、その前に「相手のことを思いやる」という気持ちがあれば、自然と「こんなことはやめよう」という判断ができるんです。

不注意をなくす工夫

不法行為には「故意」(わざとやること)だけじゃなく「過失」(気をつけていればできなかった失敗)も含まれます。だから、たとえ「わざとじゃない」でも、不注意が原因で相手に損害を与えたら、不法行為になるんですね。

例えば、階段で人を押してしまった、自転車で人に衝突してしまった…こういったことを防ぐには、常に「周りに気をつけること」が大事なんです。スマートフォンをいじりながら歩かない、自転車に乗るときは周りを見る、友達と遊んでいてもはしゃぎすぎて人に危害を加えないようにする…こういった「ちょっとした注意」が、実は不法行為を防ぐ大きな要素なんですよ。

ネット上での言動に気をつける

現代のネット社会では「ネット上での言動」が不法行為につながることが多いんです。実は、ネット上で誰かの悪口を書くことは「直接その人に言うのと同じ」か「それ以上の損害」を与える可能性があるんですね。なぜなら、ネット上の情報は消えにくくて、どんどん広がる可能性があるからです。

だから「ネット上だから大丈夫」「本当のことだから大丈夫」と思わずに「これを書いたら、相手はどう感じるだろう」「相手の人生に何か影響があるかな」と考えることが大事なんですよ。また「いいね」を押したり、シェアしたりするだけでも、その行為に参加していることになるんです。つまり「ネット上での言動は現実と同じくらい責任がある」と理解することが重要なんですね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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