お父さんとお母さんが別れることになったら、子どもの生活費はどうなるんだろう?そんな疑問を持ったことはありませんか。実は、親が離婚しても、親には子どもを育てる義務があるんです。その時に大切なのが「養育費」という仕組み。この記事を読めば、なぜ必要なのか、どうやって決まるのか、全部わかるようになりますよ。
- 親が離婚しても、子どもを育てる義務は変わらず、その費用が養育費です
- 一緒に住まない親が、一緒に住む親に毎月支払うのが基本的な仕組みです
- 子どもが成人するまで続き、親の収入や状況で金額は調整されます
もうちょっと詳しく
養育費は、子どもの「生存権」という基本的な権利を守るためにあります。例えば、あなたが遠くのおじいちゃんおばあちゃんの家に行くことになったら、おじいちゃんおばあちゃんが食べ物やお小遣いを用意してくれますよね。それと同じで、両親が別れても、お父さんもお母さんも同じくらい責任を持って、子どもが健康に、ちゃんと学校に行ったり、将来に向けて勉強したりできるようにサポートする義務があるんです。これを「親の扶養義務」と言います。つまり、親は法律によって、子どもを育てる責任があるってわけです。
親が別れても、親の子どもへの責任は変わりません
⚠️ よくある勘違い
→ 間違い。養育費は子どもが親に頼らずに生活できるようになるまでのお金です。だから、親が勝手に使ってはいけません。子どもの教育や医療、生活費に使うべきお金なんです。
→ そう。一緒に住む親は、もらった養育費を使って、子どもが勉強できたり、健康に過ごせたりするようにサポートする責任があります。それが本来の使い道です。
[toc]
養育費って本当に必要なの?
子どもにとって、親が別れるのはとてもショックなこと。でも、親の状況がどう変わろうとも、子どもが健康に、学校に行って、勉強して、将来に向けて成長する権利は絶対に変わらないんです。それを守るのが養育費という仕組みなんですよ。
例えば、あなたが中学生だとします。毎月、学校の授業料、制服、教科書、給食費、また通学定期代、その他にも医療費や、冬は暖房代とか、夏は冷房代とか、いろいろお金がかかりますよね。さらに高校に行ったら、授業料はもっと高くなります。大学を目指す子は塾代だってかかります。こういう「子どもが成長するのに必要なお金」を親が負担する責任があるんです。それが養育費です。
もし親が離婚して、一緒に住む親だけがその全部を負担しなくちゃいけなかったら、どうなると思いますか?子どもが学校に行きたくても行けなくなったり、病気になっても病院に行けなかったり、そういう悲しいことが起きてしまう可能性があります。だから法律は「親が別れても、親は子どもを育てる義務がある」と決めているんです。親が別れるのは親の都合だけど、子どもは親を選ぶことはできないですよね。その子どもを守るための仕組みが養育費なんですよ。
子どもは誰からサポートを受ける権利がある?
法律では、子どもが親から受けられるサポートについて、きちんと決めています。それを「扶養義務」と言います。これは、親が子どもに対して必ず守らなくちゃいけないルールです。だから、親がどんな理由があろうとも、お金がなくなったとしても、親には子どもを育てる義務があるんです。
例えば、もしお母さんの給料が減ったから「養育費が払えない」という場合でも、そこは裁判所が「いや、それでも子どもを育てる義務があるでしょ」と調整するんです。親の事情で子どもの生活が急に悪くなるのを法律が防いでくれるってわけです。
養育費の金額は誰がどうやって決めるの?
養育費の金額を決めるのは、基本的には親同士の話し合いです。でも、親同士が合意できなかった場合は、家庭裁判所という裁判所が「調停」という話し合いの場を作ってくれます。つまり、家庭裁判所の調停委員さんが間に入って、両親が納得できる金額を一緒に探すんですよ。
もしそれでも決められなかったら、最後は裁判官が決めます。その時、どんなことを考慮するかというと、まず親の収入です。お父さんが年収500万円で、お母さんが年収200万円だったら、金額は違ってきますよね。また、子どもが何人いるのかとか、子どもが何歳なのか、という点も大事です。小学生の時は月々5万円だけど、高校生になると7万円になる、みたいに段階的に増えることもあります。また、お母さんが仕事をしている場合と、家で子どもの面倒を見ている場合で、必要な養育費の金額も変わります。
実は、家庭裁判所は「養育費の算定表」という参考資料を持っています。つまり「親の収入がこのくらいで、子どもがこのくらいの年齢なら、養育費はこのくらいが目安」という表ですね。この表を使って、ほぼ公平に金額が決まるようになっているんです。だから、親が勝手に「これくらいでいいでしょ」と決めるのではなく、ちゃんとした基準があるってわけです。
親の協力で決まる場合と、家庭裁判所で決まる場合の違いは?
親同士が仲良く話し合えたら、その話し合いの結果を「公正証書」という公的な書類にします。つまり、「お父さんは月々いくら払う」という約束を、法律的に効力のある書類にするんです。こうしておくと、もし後で「払わない」とか言い張った場合でも、その書類を証拠に、しっかりと回収できるようになります。
一方、家庭裁判所で決められた場合も、同じくらい効力があります。だから、どちらの方法で決まっても、その後、親が簡単に「やっぱり払わない」なんてことはできないようになっているんですよ。
養育費はいつまで払うの?
養育費は「子どもが親に頼らなくても自分で生活できるようになるまで」払うというのが基本です。つまり、子どもが成人するまでですね。昔は成人年齢が20歳でしたから、「子どもが20歳になるまで払う」という約束がほとんどでした。でも2022年から法律が変わって、成人年齢が18歳になってしまいました。だから、これからは「18歳になるまで」とする場合も増えると思います。
ただし、子どもが大学に行く場合は、どうするのかという問題があります。大学に行くなら、学費がかかりますよね。だから、親同士の話し合いで「大学を卒業するまで払う」という約束もあります。つまり、22歳くらいまで払うってわけです。これは子どもの進学希望とか、親の経済状況とか、いろいろな事情を考えて決めます。
もう一つ大事なポイントは、子どもが成人した後、例えば親のどちらかが再婚したり、新しい家族ができたりしたら、養育費が変わることがあるってことです。また、子どもが自分で働き始めたら、養育費を減らしたり、なくしたりすることもあります。ただし、子どもが病気とか、障害があるとか、特別な事情がある場合は、その限りではありません。親の責任はずっと続くんです。
養育費が払われなくなった場合はどうする?
残念なことですが、約束した養育費を払わなくなる親もいます。そういう時はどうするのか。まず、親同士で連絡を取って「どうしたんですか」と聞いてみます。もし親の経済状況が悪くなったのなら、金額を調整することもできます。でも、ただ払いたくないから払わないという場合は、家庭裁判所に申し立てをすることができます。そうすると、裁判所が「約束通り払ってください」と指導してくれたり、強制的に回収したりすることもあるんです。これを「強制執行」と言いますね。つまり、親が払わないからといって、そのままじゃなくて、法律がちゃんと子どもを守ってくれるってわけです。
養育費が決まった後、状況が変わったらどうするの?
人生は予測不可能なことばかりですよね。親が病気になってお金が稼げなくなったり、反対に仕事が上手くいって給料が増えたり、そういうことはいくらでもあります。そういう時は、親同士で話し合い直して、養育費を「増額」したり「減額」したりすることができます。子どもの方でも、例えば親の経済状況が良くなったら、もっと多くの養育費をもらって、より良い教育を受けたいと思うかもしれませんし、子どもが自分で働き始めたら、養育費を減らしてもいいと思うかもしれません。
このように、養育費は固定的なものではなくて、状況に応じて変わることがあるんです。大事なのは、その時その時で、「子どもが健康に、ちゃんと教育を受けられるようにする」という目的が達成されているかどうか。それを親同士で確認し合うことが大切なんですよ。
親の再婚や、新しい家族ができた場合は?
もし養育費を払っているお父さんが、新しいお嫁さんと結婚して、その人の間に子どもができたらどうなるのか。そういう時も、養育費の見直しが起こることがあります。新しい子どもが生まれたら、その子にも育てる義務が生まれますから、お父さんの経済状況が複雑になっちゃいますね。だから、「新しい子どもが生まれたから、前の子どもへの養育費を減らしたい」という相談があります。
ただ、減らすかどうかは、親同士で話し合うか、または家庭裁判所が決めます。「前の子どもだからって、責任が減るわけじゃない」という考え方もあれば、「新しい子どもにも同じくらい責任がある」という考え方もあります。法律は、その時その時の事情をちゃんと見て、判断するんですよ。
養育費をめぐる現実的な問題
ここまで聞いていると「養育費の仕組みって、ちゃんと子どもを守ってくれるんだ」と思うかもしれません。でも、現実はちょっと複雑なんです。
例えば、親同士が険悪な関係だと、養育費の話し合いがまとまらないことがあります。また、親が「払ったらいけない」と頑張って隠れたり、転職して収入を下げたりして、養育費を払わないようにすることもあります。さらに、払う側の親が「養育費なんて払いたくない」と言い張ることもあります。こういう時は、家庭裁判所が間に入って「いや、お父さんには払う義務がある」と指導するんですが、それでも従わない親もいるんです。
そういう場合、「強制執行」という手段があります。つまり、親の銀行口座から直接、養育費分を取り上げるようなことができるんです。でも、これには手数料もかかるし、手続きも大変です。つまり、理想的な話だけじゃなくて、現実はいろいろと大変なんですよ。
だからこそ、大事なのは、親が「子どもは親の都合とは関係なく、育てられる権利がある」という認識を持つことなんです。子どもは親を選べないんですから、親が責任を持って育てるというのは、親としての最低限の務めなんですよ。
