入籍って何?わかりやすく解説

結婚の話になると「入籍」っていう言葉が出てくるけど、実は婚約や結婚式とは違う手続きだって知ってた?「籍」って何なのか、なぜ必要なのか、そもそも結婚式との関係は何なのか、よくわからないですよね。この記事を読めば、役所に提出する書類だけじゃなく、入籍が日本の法律でどんな意味を持つのかがスッキリわかるよ。

先生、「入籍」って婚約と何が違うんですか?よく同じような意味で使われてると思うんですけど…

いい質問だね。婚約は「結婚します」という約束をすることで、法律的な効力はないんだ。でも入籍は役所に書類を提出して、法律上の夫婦になる手続きなんだよ。」
えっ、つまり結婚式を挙げることとは別ってことですか?

その通り!結婚式は「みんなの前で夫婦になることを宣言する」セレモニーで、入籍は「政府の記録として夫婦にする」法的な手続きなんだ。だから結婚式をしないで入籍だけする人もいるし、入籍してからあとで結婚式をする人もいるんだよ。」
入籍をしないと、法律上は一緒に生活していても夫婦じゃないってことですね。」

正解。だから税金、相続、子どもの戸籍など、いろいろな場面で差が出てくるんだ。法律上の夫婦になるには、入籍という手続きが絶対に必要なんだよ。」
📝 3行でまとめると
  1. 入籍は役所に書類を提出して 法律上の夫婦になる手続き で、婚約や結婚式とは別のもの
  2. 結婚式を挙げなくても入籍はできるし、結婚式のあとから入籍する人もいて タイミングは自由
  3. 入籍していないと税金や相続などで 配偶者としての権利がない ので、夫婦としての生活には入籍が必須
目次

もうちょっと詳しく

日本には「戸籍」という制度があります。戸籍とは、日本の役所が管理する書類で、その人がいつ生まれたか、誰の子どもなのか、現在誰と結婚しているのかなどが記録されているんですね。つまり、国民の身分に関する情報をまとめた、ちょうど個人ファイルみたいなものです。入籍というのは、この戸籍に「この人たちは夫婦です」と書き込むことなんだよ。役所で「婚姻届」という書類に名前やサインをして提出すれば、それで完了。とってもシンプルな手続きですが、これが一人前の大人として社会的に「夫婦」と認められるスタートラインなんです。

💡 ポイント
戸籍に記録されることで初めて、法律上の夫婦と認められて、税制上の控除こうじょ配偶者控除はいぐうしゃこうじょなどの特典が受けられるようになるんだ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「結婚式を挙げたら、もう夫婦だから入籍はいつでいいや」
→ 結婚式の有無と入籍は別問題。法律上の夫婦になるには必ず入籍が必要です。式を挙げても入籍していなければ、税金や相続の場面で配偶者として扱われないので要注意。
⭕ 「入籍は法律で決められた夫婦になるための手続き。結婚式とは関係ない」
→ 結婚式はセレモニーで、入籍は法的手続き。2つは独立している。だから結婚式なしで入籍だけする人や、入籍してから後で式をする人、式と同じ日に入籍する人など、パターンは様々なんですよ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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「入籍」ってそもそも何?法律で決まっているの?

入籍というのは、日本の民法という法律に基づいた、ちょっと独特な制度なんです。簡単に言うと、役所に書類を提出して「この2人は夫婦です」と政府の記録に登録することですね。でも他の国ではこんなシステムがない国もあるし、国によって結婚の意味が全く違うんだよ。

日本では江戸時代から「家」という制度があって、その家に属する人を戸籍という書類で管理していました。当時は「一夫多妻制」という、一人の男性が複数の妻を持つシステムもあったんですね。つまり、誰が誰の妻なのか、子どもは誰の子どもなのかを明確にするために、戸籍という書類を作ったわけです。その後、法律が何度も変わって、今では一人の人が同時に複数の配偶者を持つことはできなくなりました。

現在の日本の法律では、男性は18歳以上、女性も18歳以上であれば入籍できます。昔は女性が16歳から結婚できるという法律もあったんですが、2022年4月に変わって、今では男女ともに18歳以上になりました。そして、入籍するときに最も重要な条件が、本人たちが「この人と結婚したい」という意思があることなんですね。例えば、親が勝手に書類を書いて提出することはできなくて、本人たちのサインが絶対に必要なんです。これを「結婚の自由」と言って、誰もが自分で結婚相手を選ぶ権利があるんだよ。

入籍に必要な書類は?

入籍するときには「婚姻届」という書類が必要です。この書類には、二人の名前、生年月日、住所、そしてそれぞれの親の名前を書き込みます。さらに、入籍の証人として、2人以上の大人(通常は親や兄弟姉妹、友人など)のサインをもらわないといけません。つまり、「この2人が本当に結婚したいと言ってるんですよ」という証明をしてもらうわけですね。

婚姻届に書き込んだら、どこに持っていくかと言うと、どちらかの本籍地(戸籍の置いてある場所)か、または現在住んでいる場所の役所に提出します。夜中や日曜日であっても24時間受け付けてくれるので、タイミングは自由なんです。だから「この日に結婚したい」という日を選んで、その日に提出することもできるわけですね。

結婚式と入籍は全く別の話。なぜなの?

多くの人が混同しているんですが、結婚式と入籍は全く別のものなんです。結婚式は「親戚や友人の前で、結婚することを宣言するセレモニー」で、これは法律で決まった必須の手続きではありません。つまり、やってもやらなくてもいいものなんですね。教会で式を挙げる人もいれば、神社で式をする人もいるし、レストランでパーティーする人、あるいは式を挙げずに入籍だけする人もいる、そういう自由があるわけです。

でも入籍は違います。法律で定められた手続きで、これをしないと法律上の夫婦にはならないんですね。例えば、すごく豪華な結婚式を神社で挙げたとしても、婚姻届を役所に提出していなかったら、法律的には夫婦ではないんですよ。だから「結婚式をしたから大丈夫」ではなくて「入籍したから法律上の夫婦」という順序が大切なんです。

現代では、結婚式と入籍のタイミングがずれることが増えてきました。例えば、入籍してから1年後に式を挙げるカップルもいますし、式の3ヶ月前に入籍する人もいます。また、海外で結婚式を挙げて、帰国してから日本で入籍手続きをするということもあるんですね。つまり、「式をいつやるか」「入籍をいつするか」は完全に別の決断なんだよ。

なぜ結婚式と入籍が分かれているの?

この理由は、日本の文化と法律の歴史に関係しているんです。昔の日本では、結婚式は親戚が集まって行う「家の行事」でした。入籍も親に報告する儀式の一部だったんですね。でも明治時代に法律が整備されて、「結婚を法律上認める手続き=入籍」と「結婚を社会的に認める儀式=結婚式」が分離してしまったわけです。その後、キリスト教の結婚式文化が入ってきたり、神前式が流行ったり、洋風の披露宴が主流になったりして、結婚式がますます多様化していきました。

同時に、入籍の手続きはシンプルのままで、紙1枚を役所に出すだけという形になったんですね。だから、「結婚式は豪華にやりたいけど、経費がかかるから後回しにしよう」という判断もできるし、「式はやらないで、とにかく法律上の夫婦になりたい」という判断もできるわけです。この柔軟性が、結婚の多様化につながっているんだよ。

入籍するとどんなことが変わるの?

入籍すると、法律上いろいろなことが変わります。まず最も分かりやすいのが「苗字(名字)」ですね。入籍するときに、夫の苗字を名乗るか妻の苗字を名乗るかを選ぶことができます。法律では「夫の苗字を使う」のが一般的でしたが、最近は「妻の苗字を使いたい」という夫婦も増えてきたんですね。例えば、妻が会社で有名な名前を使っている場合や、妻の実家の家業を継ぐ場合などは、妻の苗字を使うことがあります。

次に大切なのが「相続権」です。つまり、配偶者が亡くなったとき、その人の遺産をもらう権利が発生するんですね。入籍していない場合、どんなに長く一緒に生活していても、配偶者は相続人にはなりません。例えば、子どもがいない場合、入籍している配偶者は遺産の全部をもらえますが、入籍していないと1円ももらえないということになってしまうんですよ。これはとても大きな差です。

税金面でも入籍は大切

入籍すると、税金の計算でも配偶者と認められるようになります。例えば「配偶者控除はいぐうしゃこうじょ」という制度があって、これは配偶者が一定以下の収入の場合、その人の税金が安くなるという仕組みなんですね。また、「配偶者手当」という会社からのお給料にプラスされる手当も、入籍していない場合はもらえないことが多いんです。さらに、社会保険(つまり、病気になったときや定年後の保険)の「扶養」という制度も、入籍していないと使えないんだよ。

つまり、入籍することで「法律上の配偶者」になると、税金が安くなったり、手当がもらえたり、病気のときの保険がカバーされたりという、経済的なメリットが出てくるわけですね。これらはすべて「法律が定めた配偶者の権利」なんです。

医療の場面でも大事

もう一つ大切なのが、病院での判断なんです。例えば、パートナーが重い病気になって、医者が「手術をしたほうがいい」と言ったとき、手術の同意書にサインするのは誰なのか?入籍している配偶者なら「私の夫婦が判断してください」と医者に言えます。でも入籍していない場合、一緒に生活していても、法律上は「赤の他人」だから、医者が判断の説明をしてくれないこともあるんですね。これは本当に困った場面なんですよ。

入籍するときに気をつけることは?

入籍は法律上とても重要な決断ですから、いくつか気をつけることがあります。まず第一に、本当に相手のことを信頼できるのかをよく考えましょう。入籍することで法律上の配偶者になりますが、相手のお金や借金の責任も発生することがあるんですね。例えば、配偶者が大きな借金をしていた場合、法律によっては配偶者も責任を負うことになってしまうんです。

次に、苗字が変わることへの心構えです。特に女性が夫の苗字に変える場合が多いんですが、会社での書類や銀行口座、運転免許証など、いろいろな場所で苗字を変更しなければいけないんですね。これは手続きが大変なので、あらかじめ覚悟しておくといいですよ。

さらに大切なのが、親の同意です。20歳以上なら親の同意なしに入籍できますが、相手の親がいい顔をしないこともあるかもしれません。その場合、後々家族関係がこじれることもあるので、できれば親に相談してから入籍するほうがいいでしょう。

外国人との入籍はどうなるの?

日本人と外国人が結婚する場合、入籍の手続きが少し複雑になるんですね。外国の法律では、結婚に関する書類や手続きが日本と全く違うことが多いんです。例えば、アメリカでは結婚の公式な書類は州によって違いますし、イスラム教の国では結婚に関するルールが全く違います。そのため、日本で入籍するときには、相手の国から「このひとは独身です」という証明書をもらわなければいけないんですね。これを「独身証明書」と言うんです。

また、外国人が日本で入籍した場合、その外国人の国籍がどうなるのかも重要なポイントなんですよ。日本の法律では「夫婦は同じ苗字を使わなければいけない」というルールがあります。でも外国人の場合、その国の法律では結婚しても苗字を変えなくてもいい、という場合もあるんですね。そのため、外国人が日本で入籍した場合、日本での苗字は夫の苗字になることが多いんです。

入籍後の生活で知っておくといい知識

入籍したら、その後の生活でいろいろな手続きが待っていますね。まず、転職するときは、新しい会社に「配偶者がいます」という報告をしなければいけません。これによって、会社からの手当の額が変わることもあります。次に、子どもが生まれたら、その子どもを戸籍に登録する手続きが必要なんですね。出産から2週間以内に「出生届」という書類を役所に提出しなければいけないんです。

さらに、住宅ローンを組むときも、配偶者の有無が影響してくるんですね。銀行は「この人は配偶者がいるから、家族のために安定した生活を望むだろう」と判断して、ローンを組みやすくすることもあります。つまり、家を買うときも、入籍していると有利になることが多いんだよ。

別れるときはどうするの?

入籍しているカップルが別れたい場合、法律上の手続きが必要になります。これを「離婚」と言うんですね。離婚するときには、やはり役所に書類を提出しなければいけません。これを「離婚届」と言うんです。夫婦が合意して別れる場合は「協議離婚」と言って、書類を提出するだけで完了することもあるんですね。でも、お金の問題や子どもの親権について意見が対立する場合は、家庭裁判所という特別な裁判所で話し合いをしなければいけないんですよ。

入籍は「夫婦になるための手続き」ですが、別れる場合も法律上の手続きが必要ということなんです。これが、単に一緒に生活するのと、法律上の夫婦になるのとの大きな違いなんだよ。

入籍と養子縁組は違う

ちょっと話がそれますが、「入籍」と似た言葉で「養子縁組」というものがあるんです。これは夫婦の話ではなくて「この子どもを、法律上の親子にする」という手続きなんですね。つまり、親戚ではない子どもを、法律上自分の子どもにする場合に使うんです。例えば、子どもが親に虐待されていて、別の大人が「この子を自分の子どもとして育てたい」と言う場合、養子縁組の手続きをするわけです。これも役所に書類を提出して、戸籍に記録される手続きなんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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