級地区分って何?わかりやすく解説

親戚の家に行ったら、同じような生活をしているのに、生活保護をもらっている人のお金の額が違うって聞いたことない?実は日本では、住んでいる地域によって「生活に必要なお金」が違うと認められていて、そのために地域を区分けする仕組みがあるんだ。それが「級地区分」だよ。この記事を読めば、なぜそんな仕組みがあるのか、どうやって決められているのか、自分たちの生活にどう関係しているのかが全部わかるよ。

「級地区分」ってなんですか?

いい質問だね。級地区分とは、日本全国の市町村を、生活費の高さによってランク分けする仕組みのことだよ。つまり、東京や大阪みたいな都会と、田舎では、同じ生活をするのに必要なお金が違うでしょ。その差を認めて、公平に扱いましょうっていう制度なんだ。
生活費が違うって、どういう意味ですか?

たとえば、田舎と東京でアパートの家賃を比べたら、東京の方が圧倒的に高いよね。食べ物だって、田舎では自分で野菜を作ったりできるけど、東京ではスーパーで買わないといけない。そういう「生活に必要な費用」が地域によって違うから、同じ年収でも生活の豊かさが全然違うんだ。
で、その級地区分はどこで使われるんですか?

大事なところだ。一番有名なのは生活保護だね。つまり、お金に困っている人に政府がお金を渡すんだけど、東京で生活保護を受ける人と、田舎で受ける人に同じ金額をあげたら、都会の人は生活できなくなっちゃう。だから、地域によってお金の額を変えるんだ。
生活保護だけですか?

いい質問。実は他にもいろいろ使われているんだ。最低賃金さいていちんぎんもそうだし、労災ろうさい保険給付金きゅうふきんも地域によって変わる。つまり、「人間が最低限の生活をするために必要なお金」が関係する制度では、ほとんど級地区分が使われているんだ。
📝 3行でまとめると
  1. 級地区分とは、生活費の違いを理由に日本全国の市町村を 複数のランクに区分けする 仕組みのこと
  2. 東京などの都会と田舎では家賃や物価が違うため、同じお金の額では 公平ではない からこの制度がある
  3. 生活保護や最低賃金さいていちんぎんなど、生活に必要なお金を決める制度で 広く使われている
目次

もうちょっと詳しく

級地区分は、昭和の時代から日本で使われている古い制度なんだ。でも、実はこの制度、いつ作られたかというと、戦後すぐの1951年に生活保護法ができた時から始まったんだ。当時は「全国一律」という考え方がなくて、各地域の生活実態に合わせて給付額を変えることが当たり前だったんだ。それが今でも続いているわけだ。級地は複雑で、大まかには「1級地」「2級地」「3級地」に分かれていて、さらにそれぞれが「甲」と「乙」に分かれているんだ。つまり、1級地-甲が一番生活費が高くて、3級地-乙が一番低いということだね。

💡 ポイント
級地は「絶対的な基準」じゃなくて「相対的な基準」。つまり、同じ都市でも時代が変わると級地が変わることもあるんだ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「1級地は全国にたくさんあって、3級地は地方にだけある」
→ 実は、人口が集中している大都市圏の一部だけが1級地なんだ。東京23区や大阪市、名古屋市など、ごく限られた地域だけが最高ランクなんだ。
⭕ 「級地の数は限られていて、ほとんどの地域は2級地か3級地」
→ 日本全国で1級地は東京や大阪などほんの一握り。その下の2級地も都会の周辺くらい。大多数は3級地なんだ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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級地区分って何?わかりやすく説明するよ

級地区分は「地域ごとの生活費の差」を認める制度

日本は南北に長くて、東京みたいな大都市から、人口が少ない山村まで、いろんな地域があるよね。そういう地域の中で、同じように「生活するために必要なお金」の額を計算してみたら、ぜんぜん違うってことがわかったんだ。例えば、東京でアパートを借りたら、月に10万円かかるかもしれない。でも、岩手県の田舎なら、同じような広さのアパートが月に3万円で借りられたりするんだ。食べ物だって、スーパーの物価は東京と地方で全く違うし、タクシーの初乗り料金だって東京は高い。そういう「生活にかかるお金の差」を無視して、全国同じ給付額を配ったら、地方の人は「え、これだけでいいの?」ってなっちゃう。逆に東京の人は「これじゃ足りない!」ってなっちゃうんだ。だから、生活費が高い地域には多くお金を、安い地域には少なくお金を配るっていう、地域に応じた区分けが必要になったんだ。それが級地区分なんだ。

級地は6段階に分かれている

級地区分は「1級地」「2級地」「3級地」という3つの大きなカテゴリーに分かれていて、それぞれがさらに「甲」と「乙」に細かく分かれているんだ。つまり合計6段階あるわけだ。最も生活費が高い地域が「1級地-甲」で、最も生活費が低い地域が「3級地-乙」ということになる。では、各地域がどれに分類されているかというと、1級地-甲は、東京の23区、横浜市、川崎市、大阪市、京都市、神戸市といった、日本で一番大きな都市中心部だけなんだ。つまり、日本全国3000近い市町村がある中で、1級地-甲に分類されている市町村は、本当にほんの一握りなんだ。その下の1級地-乙になると、もう少し広がって、大都市の周辺地域が入ってくるんだ。2級地-甲は、人口20万人以上の県庁所在地とか、結構大きな市が入ってくる。2級地-乙は、人口5万人から20万人くらいの市が目安になる。そして3級地が、それ以外のほとんどの市町村ということになるんだ。

生活保護でどう使われているか

級地区分が一番有名に使われているのが「生活保護」だ。生活保護というのは、お金に困っている人が、国からお金をもらえる制度だね。でも、その金額を決める時に、級地区分が使われるんだ。例えば、30歳の一人暮らしの人が生活保護を受けるとしよう。その人が東京の1級地-甲に住んでいたら、月に約13万円くらい給付されるんだ。ところが、同じ30歳の一人暮らしの人が、3級地-乙の地域に住んでいたら、月に約8万円しかもらえないんだ。なぜかというと、家賃も食べ物も全部安いから、3万円あれば十分だって考えてるからなんだ。これが「地域に応じた公平性」ってわけだ。

最低賃金さいていちんぎんも級地に影響される

もう一つ、私たちの生活に直接かかわるのが「最低賃金さいていちんぎん」だ。これは、会社が従業員に払わなければいけない、最も低い時給のことだね。日本では、この最低賃金さいていちんぎんも地域によって違うんだ。例えば、東京の最低賃金さいていちんぎんは1000円を超えている年もあるけど、地方の県だと800円台だったりするんだ。なぜそんなことになっているかというと、やっぱり生活費の差があるからなんだ。東京で時給800円だったら、家賃も払えなくなっちゃうし、食べ物も買えなくなっちゃう。でも地方なら、時給800円でも何とか生活できるかもしれないっていう判断なんだ。この最低賃金さいていちんぎんの決め方には、級地区分の考え方が大きく影響しているんだ。

級地が決まる基準は何?

人口と経済規模が大きな基準

では、どういう基準で級地が決まっているのかというと、一番大きなポイントは「人口」と「経済規模」だ。つまり、人口が多い都市は生活費が高くなる傾向があるから、自動的に上位の級地になるんだ。人口が少ない町村は、3級地になることが多い。なぜ人口が多いと生活費が高いのかというと、土地の値段が高いから家賃が高くなるし、人がたくさんいるから物を売る側も「この価格なら売れるだろう」って値段を高くするんだ。逆に人口が少ない地域は、競争が少ないから物の値段も自然と安くなるんだ。だから「人口が多い=級地が高い」という図式が出来上がるんだ。

物価指数という数字で決まっている

実は、級地区分の決め方は、もっと正確には「物価指数」という数字を使って決められているんだ。物価指数というのは、つまり「いろんな商品やサービスの値段の平均」のことだね。例えば、全国の米の平均価格を調べたり、ビジネスホテルの平均料金を調べたり、そういう「日常生活に必要な物やサービス」の価格をいっぱい集めて、平均を出すんだ。そして、その物価指数を全国平均と比べて、どのくらい高いのか、安いのかを計算するんだ。物価指数が高い地域は級地が上がるし、低い地域は級地が下がるっていう仕組みなんだ。この物価指数は、5年ごとに国勢調査が行われる時に、一緒に調べられるんだ。だから、5年ごとに級地が変わる可能性があるんだ。

人口が減ると級地が下がることもある

面白いことに、級地は一度決まったら変わらないわけじゃなくて、時代によって変わるんだ。例えば、かつては「級地-甲」だった都市でも、人口が減って経済が衰退したら「級地-乙」に下げられちゃうことだってあるんだ。日本全国の人口が減っている今の時代、そういう地域がどんどん増えているんだ。昔は栄えていた地方の街が、人口が減ったせいで級地が下がるっていうのは、その街の経済的な衰退を象徴しているんだ。逆に、人口が増えて経済が成長した地域は、級地が上がることもあるんだ。

級地区分が生まれた理由と歴史

戦後すぐに生活保護法とセットで始まった

級地区分は、実は戦後間もなく作られた制度なんだ。1951年に日本が新しい憲法の下で「生活保護法」を作った時に、同時に級地区分も作られたんだ。当時の日本は、戦争で焼け野原になってて、食べるものにも困っている人がいっぱいいた。だから、政府が「困っている人たちを助けよう」ってなったんだ。でも、給付金きゅうふきんの額をどうやって決めるかって問題が出てきたんだ。当時の日本は、まだ地方と都市の経済格差が今以上に大きかった。東京のような都市に人口が集中していて、地方はもっともっと貧しかったんだ。だから、「同じ給付額では公平じゃない」ってことがすごく強く意識されたんだ。そこで「地域の生活実情に合わせて、給付額を変えようぜ」ってなって、級地区分が作られたんだ。

昭和の時代は級地の差がもっと大きかった

昭和の時代は、級地による給付額の差がもっともっと大きかったんだ。今は、1級地と3級地の給付額は大体1.5倍くらいの差だけど、昔は2倍以上の差があった時代もあるんだ。なぜかというと、その時代の東京と地方の生活費の差が、今以上に大きかったからなんだ。つまり、級地区分は「時代に応じて生活実情を反映させる」っていう制度だったわけだ。それが今も続いているんだ。

今、級地の在り方が議論されている

実は、今の日本では、級地区分の在り方について議論が始まっているんだ。なぜかというと、インターネットが普及して、地方と都市の物価の差が縮まったからなんだ。昔は、地方に住んでたら都市の物は高くて買えなかったけど、今はAmazonなどで全国同じ値段で買えるようになってきたんだ。だから「級地分けって、本当に必要なのか?」って議論が出てきたんだ。また、地方の人口が減ってきて、「全国一律の給付にした方がシンプルじゃないか」っていう意見もあるんだ。でも一方では、「地方でも東京でも、やっぱり家賃とか生活費に差がある」って意見もあって、議論が続いているわけだ。

私たちの生活にどう影響しているか

時給や給与に影響している

級地区分は、私たちが直接「見える」かたちで、給与や時給に影響しているんだ。例えば、全く同じ仕事をしている人でも、東京で働いているか地方で働いているかで、給与が違うことがあるんだ。特に最低賃金さいていちんぎんは、級地の影響をもろに受けるんだ。学生がバイトをする時の時給も、住んでいる地域によって違ってくるわけだ。東京で時給1100円のバイトなら、同じレベルの仕事が地方だと時給850円かもしれないんだ。これは、会社が「地域の経済情勢に合わせて給料を決めている」っていう影響なんだ。

引っ越すと給付額が変わることもある

もし、あなたの親戚が生活保護を受けているとして、1級地-甲の地域から3級地-乙の地域に引っ越したら、給付額がガクッと下がっちゃうんだ。同じ生活をしていても、「その地域では、この額で十分です」って考えるからなんだ。これは生活保護を受けている人にとっては、かなり大きな問題なんだ。引っ越したいのに「給付額が下がるから引っ越せない」っていう状況も生まれたりするんだ。

年金受給者にも影響している

実は、級地区分は生活保護だけじゃなくて、年金にも影響しているんだ。労災ろうさい保険とか、失業保険とか、いろんな社会保障制度で級地が使われているんだ。だから、級地が高い地域に住んでいる人と、低い地域に住んでいる人では、同じ条件でも給付額が違うんだ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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