法定相続って何?わかりやすく解説

親が亡くなった時に、銀行預金や家などの遺産をどうするか、ってこと誰が決めるんだと思いますか?実は法律が「このばあいはこの人がこのくらい」って決めているんです。その決まりのことを「法定相続」って言うんですよ。親が遺言を残していないなら、この法定相続というルールにしたがって遺産を分けることになります。この記事では、その「誰が」「どのくらい」もらえるのかという法定相続のしくみを、中学生でもわかるように説明しますね。

先生、「法定相続」って何ですか?聞いたことがないんですけど…

いい質問だね。法定相続というのは、親が亡くなった時に、もしも遺言がなかったら、法律が「この人たちがこの割合で遺産をもらいますよ」って決めてくれるしくみのことなんだ。つまり、親が「あなたにこれをあげます」って書き残していない場合に、法律が相続人を決めて、それぞれがもらう割合も決めてくれるわけ。
へえ、そういうことなんですね。では誰が相続人になるんですか?

それもちゃんと決まってるんだよ。相続人になる人には順番があるんです。つまり「優先順位」があるってことね。一番優先されるのは配偶者――つまり、配偶者というのはご結婚している奥さんか旦那さんのことなんだけど、その配偶者と、子どもたちです。子どもがいなければ、今度は親が相続人になります。親もいなければ、兄弟姉妹が相続人になる、という順番で決まってるんですよ。
なるほど。では、その相続人たちが遺産をどのくらいもらえるかも、決まってるんですか?

その通り。これを法定相続分というんだ。法定相続分というのは、相続人が遺産からもらえる割合が法律で決まってるってことなんです。たとえば、親が亡くなって、奥さんと子ども2人が残った場合。奥さんは遺産の1/2、子どもは1/4ずつ、という具合に決まってる。つまり、このルールに従って遺産を分けるわけですね。
わかりました。では、実際にどう分けるのかは誰が決めるんですか?

これが大事なポイント。法律が「このくらいもらいます」って割合は決めてくれるんだけど、実際に「誰が家をもらう、誰が預金をもらう」っていう具体的な分け方は、相続人たちが相談して決めるんです。これを遺産分割協議というんだ。相続人みんなが納得する分け方を相談で決めて、それに署名するわけ。だから遺産分割協議では、法定相続分を基準にしながらも、みんなが納得できる分け方を作れるんですよ。
📝 3行でまとめると
  1. 親が亡くなって遺言がない時、法律が誰が相続人かを決めてくれます。
  2. 相続人の優先順位は配偶者と子ども→親→兄弟姉妹の順で、それぞれもらえる割合も法律で決まっています。
  3. 実際にどう分けるかは、相続人たちが遺産分割協議で相談して決めます。
目次

もうちょっと詳しく

法定相続という仕組みがあるのは、親が亡くなった後にトラブルが起きないようにするためなんです。もしも法律で決まった相続のルールがなかったら、相続人たちが「俺のものだ」「いや、私のものだ」って争うことになってしまいますよね。だから法律は「親の配偶者はこのくらい」「子どもたちはこのくらい」って、あらかじめ割合を決めておいてくれるわけです。これを相続分というんだけど、これは最初のスタート地点みたいなもんです。ここから相続人たちが相談して、実際の分け方を決めていく。だから遺言がないから混乱する、というわけではなく、法律がちゃんとサポートしてくれてるんですよ。

💡 ポイント
法定相続は「いつもの相続のやり方」。相続人を守るための基本ルールだと思おう。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「法定相続が決まったら、絶対にそれで分けないといけない」
→ 法定相続分は基準に過ぎません。相続人たちが話し合う時に「いや、この割合で分けよう」と全員が納得すれば、その分け方で構わないんです。法律はあくまで「このくらいが基準ですよ」って言ってるだけなんですね。
⭕ 「法定相続分は基準。相続人の全員が納得すれば、別の分け方もできる」
→ 相続人全員で話し合って決めた分け方ならば、法定相続分と違う割合で分けても大丈夫です。たとえば「お兄さんが親の介護を頑張ったから、お兄さんを優遇して分けよう」という決め方だって可能なわけです。
なるほど〜、あーそういうことか!

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法定相続とはそもそも何か

遺言がない時のルール

親が亡くなった時、もしも親が「この預金は長男に、この家は長女に」みたいに遺言を残していたら、その通りに相続することになります。でも親が遺言を残さずに亡くなったら、どうするんでしょう。そこで活躍するのが、法律が決めた「相続のルール」、つまり法定相続なんです。法定相続というのは、遺言がない場合に、法律が「このルールに従って相続しましょう」って決めてくれるしくみなんですね。

たとえば、あなたのお父さんが亡くなったとします。銀行に預金が1000万円あります。家もあります。車もあります。これらを誰にどう分けるか――親戚みんなで「俺のものだ」って言い出したら大変ですよね。そこで法律が「奥さんが1/2、子どもたちが1/4ずつ」って相続分を決めてくれるわけです。これが法定相続のしくみなんです。

遺言と法定相続の関係

大事なポイントは、法定相続というのは「遺言がないときだけ」使われるってことです。もしも親が遺言を残していたら、基本的には遺言の通りに相続することになります。遺言というのは、本人が「こう分けてほしい」って書いた最後の意思表示だからです。だから法律も「遺言があればそれを優先しよう」ってルール決めてるんですね。

でも親が遺言を残さなかった。あるいは遺言が無効だった。そういう場合に登場するのが法定相続です。つまり、「遺言がない場合の、法律が決めた相続のやり方」が法定相続だと理解すればいいんです。

相続が発生する時

そもそも「相続」という出来事は、何がきっかけで起きるんでしょう。それは親や配偶者、つまり法律が決めた「相続人」にあたる人が亡くなることです。親が亡くなれば、子どもが相続人になって、相続がはじまります。配偶者が亡くなれば、配偶者の遺産を相続することになるんですね。

その時に法律が「こういう人たちが相続人になります」「その人たちはこのくらい相続します」って決めてくれてるのが、法定相続という仕組みなんです。法定相続があるおかげで、遺言がなくても「だれが相続するのか」「どのくらい相続するのか」が自動的に決まるわけです。

法定相続人は誰か――相続の順序が決まっている

配偶者は常に相続人

親が亡くなった時、誰が遺産をもらうことになるのか。これを決めるために、法律は「相続人」を決めてるんです。相続人というのは、法律が「あなたは遺産をもらう資格がありますよ」って認めた人のこと。

相続人の中で、一番優先される人は、親の配偶者――つまり奥さんや旦那さんなんです。親が結婚していたら、その配偶者は必ず相続人になります。これは最優先です。配偶者は、親の遺産をもらう権利が常にあるんですね。

第一順位は配偶者と子ども

配偶者と一緒に相続人になるのが、親の子どもたちです。配偶者と子どもは「第一順位」と言われます。つまり「一番優先される人たち」という意味ですね。親が亡くなった時は、配偶者がいれば配偶者が、子どもがいれば子どもがもらえるわけです。

子どもが複数いる場合は、子どもたちが同じくらいの割合で相続します。たとえば、子どもが3人いたら、子どもたちが均等に分け合うことになるんです。

第二順位は親、第三順位は兄弟姉妹

もしも親が亡くなった時に、配偶者も子どももいなかったらどうなるんでしょう。その場合は、親の親――つまりおじいさんやおばあさんが相続人になります。これを「第二順位」と言うんです。親の親がいなければ、今度は親の兄弟姉妹、つまり叔父さんや叔母さんが相続人になる。これが「第三順位」です。

だから相続人というのは、親や配偶者に近い人から順番に決まっていくんですね。配偶者と子どもが両方いなければ、親が相続人。親もいなければ兄弟姉妹が相続人。親戚が順番に「あなたが相続人になりますよ」って法律から認められるわけです。

相続人の確定は戸籍で証明する

「あなたは相続人です」って言っても、どうやって証明するんでしょう。それが戸籍謄本こせきとうほんというやつです。戸籍謄本こせきとうほんというのは、「あなたは誰と誰の子どもです」「配偶者は誰です」みたいなことが書いてある公式な書類のことなんです。銀行や役所が「本当にあなたは相続人ですか」って確認する時に、この戸籍謄本こせきとうほんを見るんですね。

だから相続の手続きをする時は、「私は本当に相続人です」ってことを戸籍謄本こせきとうほんで証明しなきゃいけないんです。昔は「I am the heir」って言っても、役所は信じてくれません。証拠を提出する必要があるわけですね。

相続分はいくら――法律で割合が決まっている

相続分の基本パターン

相続人が決まったら、次は「その人たちはいくら相続するのか」という割合を決めます。これを「相続分」と言うんです。相続分というのは、遺産全体の中で、各相続人がどのくらいもらうのかを表す割合なんですね。

相続分は、相続人が誰かによって変わります。たとえば、父親が亡くなった場合を考えてみましょう。

もし母親と子ども2人が残った場合:母親が1/2、子ども2人が合わせて1/2(つまり子ども1人あたり1/4)になります。

もし子どもだけが残った場合(母親がいない場合):子どもたちが均等に1/3ずつになります。

もし母親だけが残った場合(子どもがいない場合):母親と父親の親が相続人になります。父親の親がまだ生きてたら、母親が2/3、父親の親が1/3になるんです。

こういった割合は全部、法律で決まってるんです。だから「相続分がいくらになるのか」は、「相続人が誰か」で自動的に決まることになるわけですね。

配偶者と子どもがいる場合

一番よくあるケースは、配偶者と子どもが相続人になる場合です。この場合、配偶者が遺産の1/2をもらい、子どもたちが残りの1/2を分け合うんです。

子どもが1人なら、配偶者が1/2、子どもが1/2。子どもが2人なら、配偶者が1/2、子ども1人あたり1/4ずつ。子どもが3人なら、配偶者が1/2、子ども1人あたり1/6ずつ。こういった具合に決まってるんですね。

配偶者と親がいる場合

子どもがいないけど、親がまだ生きてる場合もあります。この場合、配偶者が2/3、親が1/3になるんです。親が2人生きていても、親たちの合計が1/3になる。つまり、1人あたり1/6ずつになるわけです。

配偶者というのは、法律の中でもすごく大事な地位なんですね。だから配偶者の相続分は、いつも結構大きいんです。

配偶者と兄弟姉妹がいる場合

親の親もいなくて、代わりに親の兄弟姉妹が相続人になる場合もあります。この場合、配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4を分け合うんです。兄弟姉妹が2人なら、1人あたり1/8ずつになるわけですね。

遺産分割協議――相続人みんなで相談して決める

法定相続分はあくまで基準

ここまで説明してきた「法定相続分」というのは、あくまで「基準」に過ぎません。つまり「普通だったらこのくらいもらいますよ」という目安なんです。

ですから、相続人たちが「いや、違う割合で分けたいんだ」って全員で合意すれば、その合意した割合で分けることができるんです。これを「遺産分割協議」と言うんですよ。遺産分割協議というのは、相続人たちが集まって「この遺産をこう分けましょう」って相談することなんですね。

遺産分割協議のやり方

遺産分割協議は、別に何か特別な式典をやるわけではないんです。相続人たちが集まって、「お父さんの遺産をどう分けるか」について話し合うわけです。

たとえば、お父さんが亡くなって、奥さんと子ども2人が残ったとしましょう。法定相続分だと、奥さんが1/2、子ども1人あたり1/4ずつになります。でも家族みんなで話し合った結果「お母さんが大変だから、お母さんに多めにあげよう。家はお母さんにあげて、お兄さんは預金をもらおう」って決めたら、その決め方で大丈夫なんです。

遺産分割協議書を作る

話し合いで決めたら、その内容を書いた「遺産分割協議書」というやつを作ります。遺産分割協議書というのは、「遺産をこう分けることに、相続人全員が合意しました」という証拠になる書類なんですね。

銀行で遺産の預金をもらう時や、不動産の相続登記をする時、役所にこの遺産分割協議書を提出しなきゃいけないんです。「私たちは相談して、こう分けることに決めました」という証明が必要だからです。

この協議書には、相続人全員が署名して、印鑑を押すんです。だから「あとになって『いや、違う割合にしよう』」みたいなことは言えなくなるんですね。

相続人全員の同意が必須

遺産分割協議で大事なポイントは、相続人全員が同意しなきゃいけない、ってことです。1人でも「いや、俺は反対だ」って言ったら、協議がまとまらないんです。

だからこそ、相続人たちはちゃんと話し合わなきゃいけないんですね。「どう分けたら、みんなが納得できるのか」を相談する。お母さんが家をもらいたいなら、お母さんが家をもらえるようにするとか。子どもたちも預金や株をもらえるようにするとか。みんなが「これなら納得」って言える分け方を探すわけです。

法定相続で気をつけないといけないこと

期限がある手続きがある

相続が発生して、遺産分割協議をするまでに、実は法律が決めた期限がある手続きがあるんです。たとえば、「相続があったことを役所に報告する」という手続きや、「相続税そうぞくぜいを計算する」という手続きですね。

相続があったら、その日から10か月以内に相続税そうぞくぜいの申告をしなきゃいけません。これを逃すと、追徴課税というペナルティがくるんです。ペナルティというのは、本来払うべきだった税金に加えて、さらにお金を払わなきゃいけない、ってことですね。だから遺産分割協議は「いつかやればいいや」ではなく、ちゃんと期限を意識してやんなきゃいけないんです。

相続人が認知症だったら

相続人の中に、認知症になってる人がいるとどうなるんでしょう。認知症というのは、記憶力や判断力が低下してる状態のことなんですね。そういう人が遺産分割協議に参加して、署名できるんでしょうか。

法律的には、そういう人が協議に参加する場合は、「成年後見人」という人を選んで、その人が本人の代わりに話し合いに参加することになってるんです。成年後見人というのは、「本人の権利を守る専門家」みたいな人のことですね。この人が入ることで、認知症の人も法律的に保護されるわけです。

相続放棄もできる

遺産をもらう側としては「いや、俺は遺産いらない」って言うこともできるんです。これを「相続放棄」と言うんですよ。相続放棄というのは、「遺産をもらう権利を放棄します」という意思表示なんですね。

相続放棄をすると、その人は相続人ではなくなるんです。だから遺産分割協議にも参加しなくていいし、遺産ももらわない。代わりに、次の相続人が相続することになるわけです。たとえば、子どもが相続放棄したら、親が相続人になるっていう具合にね。

相続放棄は「相続があったことを知ってから3か月以内」に、家庭裁判所に報告しなきゃいけません。この期限を逃すと、自動的に相続することになっちゃうんです。だから「いらない」と思ったら、早めに手続きをしないといけないんですね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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