確定給付年金って何?わかりやすく解説

親が「退職後は毎月いくら必要だろう」と心配するように、誰もが「将来、生活できるだけのお金が本当にもらえるのかな」という不安を持っていますよね。会社に勤めている人の多くが「年金」という形で老後の生活を支えてもらうことになるんですが、実はその年金にはいくつか種類があります。そのなかで「確定給付年金」というものがあります。これは、将来もらえるお金の額があらかじめ決められている年金のことなんです。この記事を読めば、確定給付年金がどんなものなのか、誰がもらえるのか、どう安心できるのかが全部わかるようになりますよ。

確定給付年金ってよく聞きますけど、どういう意味なんですか?

いい質問だね。「確定」というのは「決まった」という意味で、「給付」というのは「もらう」という意味。つまり「もらう金額が決まった年金」ってわけだ。会社に勤めてた人が、退職して老後を迎えるときに、毎月いくらって額が決まった状態でお金がもらえる制度なんだよ。
決まった金額ってことは、会社が約束してくれるんですか?

その通り。会社が「あなたが退職したら毎月○万円、確実にお支払いします」って約束するんだ。どう言ってみれば、親が子どもに「毎月のお小遣いは絶対に3000円ね」と約束するみたいなイメージだよ。金額が変わらないから、老後の生活設計が立てやすいんだ。
それって、会社が運用するってことですよね? うまくいかなかったらどうなるんですか?

いいところに気づいたね。確定給付年金は会社が約束した金額を確実に支払う責任があるんだ。もし運用がうまくいかなくて足りなくなったら、会社がその足りない分を補わなきゃいけない。つまり、受け取る側は金額が変わることを心配する必要がないっていうのが大きなメリットなんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 確定給付年金は あらかじめ決まった金額 がもらえる年金制度で、会社が約束してくれる
  2. 会社が責任を持って運用し 金額が変わらない のが安心できるポイント
  3. 退職後の生活が 計画しやすい ため、多くの人が利用している制度
目次

もうちょっと詳しく

確定給付年金がなぜそんなに大事なのかというと、老後の生活費は誰もが必要になるものだから。若いうちは給料をもらって自分で生活費をまかなえるけど、60歳や65歳を過ぎたら働けなくなる人が多いですよね。その時に「毎月いくらもらえるのか決まってる」って約束があれば、「家賃はいくら、食費はいくら」って細かく計画を立てることができるんです。もしもらえる金額がコロコロ変わったら、その月によって生活レベルを変えなきゃいけなくなるから大変ですよね。確定給付年金は、そういう不安を減らしてくれる仕組みなんです。

💡 ポイント
金額が変わらない=生活が安定する。これが最大のメリット

⚠️ よくある勘違い

❌ 「確定給付年金なら絶対に損しない」
→ 会社が約束した金額は変わりませんが、会社の経営が危ない場合は支払われないリスクがあります。そのため、今は国が企業年金連合会という組織を通じて守る仕組みもあります。
⭕ 「確定給付年金は会社が金額を保証してくれる制度で、通常は安心」
→ 個人が運用する年金と違い、会社責任で約束した金額を支払うので、受け取る側は安定した生活が見込める。ただし会社の経営状況によって一部リスクがあるという理解が正しいです。
なるほど〜、あーそういうことか!

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確定給付年金は「会社とあなたの約束」

確定給付年金をもっと詳しく理解するために、まずは仕組みを見ていきましょう。これは簡単に言うと「会社とあなたの約束」なんです。会社があなたに「うちで働いてくれたら、退職後は毎月○万円、確実にお支払いします」と約束して、その約束を守るために毎年お金を積み立てておく制度なんですよ。

想像してみてください。あなたが友だちに「3年後、お誕生日プレゼントで1万円あげるからね」と約束したとします。そしたら、毎月コツコツお金を貯めておきますよね。3年後に「やっぱり無いや」なんて言ったら、友だちはすごくガッカリします。確定給付年金も同じ仕組みなんです。会社が従業員に「絶対にお支払いします」と約束したから、毎年コツコツ準備をしてるわけです。

ここで大事なのは「金額が固定」ってことです。つまり、あなたが受け取る金額は、退職する時に決まったら、その後は変わらないんです。経済が良くなろうが悪くなろうが「毎月○万円」が続くんですよ。給料だと毎年昇給したり、経営が悪くなると下がったりするかもしれません。でも年金は違う。その点が「安定」「安心」「計画しやすい」という大きなメリットになってるんです。

会社側からすると「従業員のために責任を持ってお金を用意する」という義務が生じます。だから、会社が倒産したり経営が危なくなったりしたら、国が救済する仕組みもあるんです。これを「企業年金連合会」という組織が担っています。つまり、個人が年金を運用するのではなく、会社と国が守ってくれるから、受け取る側は「金額が変わらない安心感」を得られるわけなんです。

個人型と企業型の違い

確定給付年金には大きく分けて2つの形があります。ひとつは「企業型」で、これは会社が従業員のために用意する年金です。もうひとつは「個人型」で、これは自分で積み立てるタイプです。でも「個人型の確定給付年金」というのは実は珍しくて、日本では企業型がほとんどなんですよ。

企業型確定給付年金の場合、会社が全部の責任を持ってくれます。毎月いくらもらえるか、退職時点で計算してくれるし、それを約束してくれるし、お金も用意してくれるんです。一方で、最近よく聞く「iDeCo」(個人型確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん)というのは、自分で毎月の積立額を決めて、自分で運用方法を選ぶタイプです。これはもらえる金額が確定してないんです。運用がうまくいけば多くもらえるし、うまくいかなければ少なくなる。そこが確定給付年金と全く違う点なんですよ。

確定給付年金をもらえるのは誰?

では、実際にはどんな人が確定給付年金をもらえるのでしょうか。基本的には「会社に勤めてた人で、その会社が確定給付年金制度を用意してた人」がもらえるんです。でも、全ての会社が確定給付年金を用意してるわけじゃないんですよ。

大きな企業や長く続いてる会社では、この制度を持ってることが多いです。なぜなら、昔は「終身雇用」といって「この会社で定年まで働き続けるのが当たり前」という時代があったから。そういう時代には、会社が従業員の老後をしっかり面倒見るのが当たり前だったんです。だから、大企業ほど確定給付年金を持ってることが多いんですよ。

でも最近は、確定給付年金の制度を持つ会社が減ってきてるんです。なぜかというと、従業員が転職したり、雇用形態こようけいたいが変わったり、会社自体が経営難になったりするからです。そういった時代の変化に合わせて「確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん」(企業型iDeCo)に切り替える会社も増えてるんですよ。このタイプは会社が「毎月いくら」と積み立てるのは決まってるけど、もらえる金額は運用次第ってわけです。

公的年金こうてきねんきんとの組み合わせ

ところで、皆さんが聞いたことあるかもしれない「厚生年金こうせいねんきん」「国民年金こくみんねんきん」というのがありますよね。これらは「公的年金こうてきねんきん」といって、国が運用してる年金です。確定給付年金は「企業年金」といって、会社が用意してる年金。つまり、老後は「国からもらう年金」と「会社からもらう年金」の両方をもらえる人が多いんですよ。

イメージとしては、お小遣いをもらう時に「親からもらうお小遣い」と「祖父母からもらうお小遣い」がある感じです。どちらも大事だし、両方あったら生活が楽ですよね。公的年金こうてきねんきんが「最低限の生活を守る」ためのもので、企業年金が「さらに少し安心を増す」というくらいに考えるといいでしょう。だから、確定給付年金のある会社に勤めてた人は、老後の生活がけっこう安定してるんですよ。

確定給付年金はどうやって決まるの?

次に気になるのは「どうやって金額が決まるのか」ってことですよね。確定給付年金の金額は、主に2つの方法で計算されるんです。ひとつが「給料比例型」で、もうひとつが「定額型」です。

給料比例型というのは「給料が高い人ほど、もらえる年金も多くなる」という方式です。これはけっこう公平ですよね。同じ会社にずっと勤めてた人でも、給料の高い人と低い人では、もらえる年金も変わってくるわけです。これは「あなたが会社に貢献した程度に応じて」って感じで決まるんですよ。給料が高いってことは、それだけ責任ある仕事をしてたり、たくさん働いてたりするってことだからね。

定額型というのは「全員が同じ金額をもらう」という方式です。これは珍しいですけど、昔の日本では多かったんです。でも今は給料比例型がほとんどですね。

そして、もうひとつ大事な要素が「勤続年数」(その会社で働いた年数)です。同じ給料の人でも、30年勤めた人と10年勤めた人では、もらえる年金は変わってくるんです。長く貢献した人ほど、より多くもらえるようになってるんですよ。これは「会社に長く貢献してくれてありがとう」っていう感謝の気持ちが、制度に組み込まれてるってわけなんです。

計算の仕組みを簡単に

では、もっと簡単に説明しましょう。基本的な計算式はこんな感じです:「月給 × 勤続年数 × 給付率」という感じで計算されることが多いんです。給付率というのは「給料のどのくらいの割合を年金として支払うか」という率ですね。

例えば、月給が50万円で、勤続年数が30年で、給付率が1.2%だったとします。計算してみると「50万円 × 30年 × 1.2% ÷ 何年で支払うか」という感じになるんです。支払う期間が長いほど、毎月もらえる金額は少なくなるってわけです。つまり、月給50万円で30年勤めた人が、65歳から95歳までの30年間、毎月年金をもらう場合と、95歳から115歳まで(ありえないですけど)40年間もらう場合では、毎月の金額が違ってくるんですよ。

確定給付年金のメリットとデメリット

では、確定給付年金には、どんなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。まず大きなメリットは「金額が決まってるから計画しやすい」ってことです。これはもう何回も言ってますけど、本当に大事なポイントなんですよ。

もうひとつのメリットは「会社が責任を持ってる」ってことです。つまり、経済状況がどう変わろうが、株価がどう変わろうが、受け取る側は「約束された金額をもらえる」って安心できるんです。これが個人で運用する年金だと、運用がうまくいかなくて金額が減ることもあるんですよ。でも確定給付年金なら、その心配がないわけです。

それからもうひとつ、昔はメリットとして「運用の手間がない」ってことがありました。運用方法を自分で決めたり、経経済ニュースをチェックしたり、投資の勉強をしたりする手間がないってわけです。会社が全部やってくれるんだから。

一方で、デメリットも存在するんです。ひとつが「転職すると計算が複雑になる」ってことです。確定給付年金は「この会社でどのくらい勤めたか」によって金額が決まるから、転職すると前の会社での勤続年数と新しい会社での勤続年数が別々に計算されるんですよ。だから、同じ給料でも、ずっと一つの会社にいた人と、何度か転職した人では、年金の金額が変わってくるんです。

それからもうひとつが「会社の経営が危ないと不安になる」ってことです。約束した金額を支払うのは会社の責任だから、もし会社が倒産したら、年金がもらえなくなるかもしれないって心配になるんですよ。もちろん、国の救済制度があるから完全には失われないんですけど、予定していた金額より少なくなることもあるんです。

だから確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんが増えてるんです

最近は確定給付年金よりも「確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん」の方が増えてきてるんです。確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんというのは「もらえる金額が確定してない、だから自分で運用して増やすかもしれない」というタイプですね。これなら会社の負担が少ないし、転職しても計算が簡単だからです。

でも、受け取る側からすると「金額が変わる」ってリスクがあるんですよ。だから「確実に安定した老後を過ごしたい」って人には確定給付年金の方が安心だし、「自分で運用して大きく増やしたい」って人には確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんの方が魅力的なんです。

確定給付年金と税金・手続き

最後に重要なのが「税金」と「手続き」についてです。確定給付年金をもらう時には、税金がかかるんですよ。これは給料と同じで「雑所得」という区分で税金を計算されます。

でも、ここで朗報があるんです。確定給付年金には「公的年金こうてきねんきん控除こうじょ」という制度があるんです。つまり「ある程度の金額までなら税金がかからない」ってわけなんですよ。給料で言う「基礎控除きそこうじょ」みたいなものですね。だから、実際には、かなりの人が年金から税金を引かれてないんです。

また、確定給付年金のお金は「年金」として受け取るか「一時金」として受け取るか選べることが多いんです。年金として毎月受け取る場合と、退職時に全額一括でもらう場合では、税金の計算も変わってくるんですよ。

手続きについても大事なポイントがあります。退職した時に「年金の受け取り手続き」をしないと、お金がもらえなくなるんですよ。これはけっこう大事で、退職したら自分で手続きを進めないといけません。会社が自動でやってくれるわけじゃないんです。だから「退職する時には人事や総務に聞いて、早めに手続きを始める」ってのが大事なんですよ。

インフレーションとの関係

ここで気になることが「インフレーション」(物価が上がる現象)ですよね。もし30年前に月20万円の年金が決まったとしたら、30年後も月20万円です。でも、その間に物価がめちゃくちゃ上がってたら、月20万円の価値が下がってるんですよ。これが確定給付年金の隠れたデメリットなんです。

ただし、最近の日本は物価がそこまで大きく上がってないから、そこまで心配することはないかもしれません。でも、歴史的に見ると「物価が上がる」ってのは普通のことなんです。だから「金額が確定してる=良い」とは一概に言えないわけですね。でも、それでも「金額が変わらない=計画しやすい」ってメリットは大きいんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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