病院で見かける白衣の人たちって、医者じゃなくて何してるんだろう?怪我や病気で入院するときに、色々とお世話してくれる看護師さんはどんな勉強をして、どんな仕事をしているのか、気になりませんか?この記事を読めば、看護師の仕事の全体像がわかるようになるよ。
- 看護師は患者さんのお世話と観察をする専門職で、医者とは違う重要な役割がある
- 3年または4年の学校と国家試験合格が必須で、なるためには努力が必要
- 病院だけでなく様々な場所で活躍でき、人の命や生活を支える仕事
もうちょっと詳しく
看護師の仕事は、患者さんが病気や怪我から回復するまでの間、医学的な知識を使いながら、身体的なお世話だけでなく心の支えになることです。朝早く体温を測ったり、医者の指示で薬を飲ませたり、トイレや入浴の手伝いをしたり、患者さんの話を聞いたり。こういった日常的なやり取りの中で、患者さんが不安を感じていないか、体に異常な変化がないかを常に観察しています。医者は診察室でしか患者さんを見ませんが、看護師は24時間患者さんのそばにいるので、小さな変化を発見できるわけです。
看護師は「患者さんの最も身近な医療者」。医学的スキルと人間関係のスキルが同じくらい大事
⚠️ よくある勘違い
→ 実際には、看護師は独立した専門職です。医者とは違う専門知識と責任を持っていて、患者さんの看護計画を自分たちで立てます。医者の指示を守るだけではなく、患者さんの状態に応じて判断や提案もします。
→ 医者と看護師は違う役割を持った専門家パートナーです。患者さんの回復のために、それぞれの専門分野で責任を果たしています。
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看護師ってどんな仕事?
患者さんのお世話が中心
看護師の仕事は、病気や怪我で治療を受けている患者さんが、少しでも楽になるようにお世話することです。想像してみてください。あなたが高熱で寝込んでいるときに、お母さんが水を飲ませてくれたり、額を冷やしてくれたり、話を聞いてくれたりするでしょ?その「お母さんのお世話」を、専門的な医学知識を使ってやるのが看護師だと考えるとわかりやすいですよ。
具体的には、毎日体温や血圧を測ったり(これをバイタルサイン測定と言います、つまり患者さんの生命を示す大事な数字を測ること)、注射や点滴をしたり、薬を飲ませたり、傷の手当てをしたり、患者さんが病院で快適に過ごせるようにします。さらに、患者さんがトイレに行くときは付き添い、入浴をするときは手伝い、眠れなくて不安そうなときは話を聞いて心を落ち着かせたりします。
医者との違いは何か
医者(医師)と看護師の違いを、野球チームで例えると分かりやすいです。医者はコーチのような立場で「この患者さんはこの薬を使う」「この治療法を選ぶ」と方針を決めます。一方、看護師はプレイヤーのような立場で、その方針に従いながら実際の動きをします。医者は週に何回か患者さんに会って診察しますが、看護師は毎日、時には夜間も患者さんのそばにいるので、より細かい観察ができるわけです。
もう一つの大きな違いは、医者は「病気そのもの」を治すことに集中しますが、看護師は「患者さんが安心して治療を受けられるようにする」「患者さんの生活の質を良くする」ということに重点を置きます。つまり、医学的な知識だけでなく、心理学や社会学の知識も必要になるんですよ。
なぜ看護師は必要なのか
患者さんの視点から考えると、医者は治療のプロですが、入院中は医者は忙しくて短時間しか会えません。その間、患者さんの不安や痛み、病気について知りたいことなどを聞いて、対応してくれるのが看護師です。患者さんにとって看護師は「一番相談しやすい医療者」になるわけです。
また、医者が「この患者さんは朝から元気がない」「熱が少し上がっている」など異常を発見するのも、看護師の24時間の観察があるからこそです。このように、看護師がいることで医者はより正確な判断ができますし、患者さんもより安全で安心した治療を受けられるというわけですね。
看護師になるには?
学校での勉強期間
看護師になるには、高校卒業後に看護専門学校または看護大学に行く必要があります。専門学校は3年間、大学は4年間という違いがあります。どちらに行くかは、その後のキャリアや自分の興味によって決まることが多いです。
学校では何を勉強するかというと、単なる医学知識だけではありません。人間の身体がどう動いているか(解剖学)、病気がどうして起こるのか(病理学)、どんな薬がどう効くのか(薬理学)といった理科系の知識は当然として、患者さんの心の支え方(心理学)、患者さんが社会復帰するためのサポート(社会福祉論)なども勉強します。ですから「理科が得意」なだけでなく、「人の気持ちを理解したい」という気持ちも大事ですよ。
国家試験に合格する
学校を卒業しただけでは看護師になれません。看護師国家試験に合格しなければいけないんです。つまり、勉強した知識が本当に身についているか、患者さんを安全にお世話できるレベルなのか、という試験ですね。
この試験は毎年1回、2月に行われます。問題数は約250問で、5時間以上かかる長い試験です。合格率は90%前後ですから、努力すればほぼ誰でも合格できますが、勉強をさぼると落ちることもあります。試験に合格すると、やっと「看護師」という資格を手に入れられるわけです。
養成施設の多様性
看護師を育成する学校は、大きく分けて3種類あります。看護大学(4年)、看護専門学校(3年)、看護短期大学(3年)です。大学は研究にも力を入れることが多く、将来的に看護管理職や看護研究者を目指す人に向いています。専門学校は実習に重点を置くことが多いので、早く現場で働きたい人に向いています。
また、高卒で入学する人だけでなく、大学卒業後に看護専門学校に入り直す人もいます。看護の仕事は年齢に関係なく活躍できるので、「やりたい!」と思ったら何歳からでも目指せるというのは良いところですね。
看護師の働き場所と種類
病院での看護師
最も一般的な看護師の働き場所は病院です。内科、外科、小児科、産婦人科など色々な診療科があり、それぞれで看護師が患者さんのお世話をしています。
病院には入院患者さんがいる「病棟」と、診察だけで帰る人が来る「外来」があります。病棟勤務の看護師は、患者さんと一緒に過ごす時間が長いので、より深い関係を築くことができます。一方、外来勤務の看護師は、色々な患者さんと出会うので、幅広い経験ができるというメリットがあります。
また、病院の中でもICU(集中治療室)のように、より重い患者さんを見るところもあります。ここはより高度な知識と判断が必要になるので、経験を積んだ看護師が働くことが多いです。
病院以外の職場
看護師は病院だけで働くわけではありません。実は色々な場所で活躍しています。
診療所・クリニックは、病院よりも小規模で、風邪や軽い病気の患者さんが来ます。看護師は少人数で仕事をするので、いろいろな役割をこなす必要があります。
介護老人ホームでは、高齢者の健康管理や、医療的なお世話をします。ここでは「治す」というより「今の健康を保つ」「生活の質を良くする」ということに重点があります。
保健所や保健センターでは、地域の人々の健康診断や予防接種、健康相談などをします。これを地域看護と言い、「病気を治す」より「病気を予防する」という観点から、地域全体の健康を支える仕事です。
その他にも、学校の保健室で働く看護師、企業で社員の健康管理をする看護師、海外でボランティアとして働く看護師など、本当に様々な場所での活躍があるんですよ。
勤務形態の多様性
看護師の勤務形態も、職場によって様々です。昼間だけ働く人もいれば、夜勤(夜間の勤務)をしている人もいます。病院では24時間患者さんのお世話が必要なので、看護師たちが交代で働いているんです。
また、結婚や出産をした後も看護師として働く人がたくさんいます。パートタイムで働く人もいれば、短時間勤務で仕事と育児を両立させている人もいます。つまり、看護師は人生のどの段階でも働き続けやすい職業だということですね。
看護師の大変なところと良いところ
看護師の仕事が大変な理由
看護師の仕事は、とても責任が大きいです。患者さんの命に関わる薬を配ったり、注射をしたりするので、ちょっとした間違いが大きな事故につながることもあります。ですから、いつも集中力を高く保つ必要があり、精神的なプレッシャーが大きいんです。
また、患者さんの中には痛みや不安で機嫌が悪い人もいます。そういう人にも同じ気持ちで接しなければいけないので、感情的な負担も大きいですよ。さらに、夜勤がある仕事なので、生活のリズムが乱れやすく、体力的にも大変です。
職場によっては、患者さんが多くて看護師が足りないので、時間に追われて働くことになることもあります。このような状況が続くと、疲れが溜まってしまう人も多いわけです。
看護師の良いところ
一方、看護師の仕事には素晴らしいところもたくさんあります。何より、患者さんが元気になっていく様子を直接見ることができるというのは、この仕事ならではの喜びですよ。例えば、入院してきたときは痛そうで不安そうだった患者さんが、治療を受けて元気になり、「看護師さんのおかげで頑張れました。ありがとうございました」と退院していく。その瞬間の患者さんの笑顔は、どんなにやりがいを感じられる瞬間だと思いますか?
また、看護師は専門職なので、一度資格を取れば、日本のどこでも働くことができます。結婚で引っ越すことになった場合でも、新しい土地で仕事を見つけやすいというのは大きなメリットですね。給料も安定しているので、人生計画を立てやすいという利点もあります。
さらに、看護師の仕事を通じて、本当に色々な人との出会いがあります。患者さんはもちろん、一緒に働く同僚たちも、皆さん患者さんのために協力し合っている人たちばかり。そういった「誰かのために力を合わせる」という経験は、人間的な成長につながっていくわけです。
看護師のキャリアアップ
看護師として経験を積んでいくと、キャリアアップの道が開けます。看護管理職(病棟全体を管理する立場)になる人もいますし、認定看護師(特定の分野で高度な知識を持つ看護師)の資格を取る人もいます。
また、大学院で勉強して、看護研究を進める人もいます。このように、看護師という基本の資格を得た後も、自分の興味や適性に合わせて色々な道が選べるというのは、長く仕事を続ける上で大事なことですよね。
看護師に必要な力
医学的な知識と技術
当然のことながら、看護師には医学的な知識が必要です。薬がどう効くのか、患者さんの症状からどんなことが考えられるのか、どう対応すべきなのか、こういったことを素早く判断する能力が必要なんです。
また、注射や点滴、採血といった医療技術も練習を通じて身につけなければいけません。これらは患者さんの体に対して行うものなので、確実にできることが求められます。学校での実習では、何度も何度も練習して、完璧にできるようになるまで繰り返すんですよ。
コミュニケーション能力
患者さんとの信頼関係を築くには、良いコミュニケーション(つまり、相手との意思疎通)が欠かせません。患者さんが何に不安を感じているのか、何を心配しているのか、そういったことを上手に聞き出して、適切に答えたり対応したりする能力が必要です。
また、患者さんだけでなく、医者や他の看護師とも上手に情報を共有する必要があります。患者さんの重要な変化を、わかりやすく正確に他のスタッフに伝える能力も、看護師にとって大事な力なんですよ。
共感力と優しさ
病気や怪我で入院している患者さんは、心身ともに辛い状態にあります。そんな患者さんの気持ちを理解し、一緒に喜んだり心配したり、時には泣いたりできる共感力は、看護師にとって本当に大事な力です。
ただ、感情的に同情するだけでなく、プロとして冷静さを保つことも必要です。患者さんを安心させるために、自分の感情をコントロールしながら、相手のために何ができるかを考える。その両立ができる人が、良い看護師になれるということですね。
体力と根気強さ
看護師の仕事は、文字通り「動く」仕事です。患者さんを抱えたり支えたり、一日中立ったり歩いたりするので、相応の体力が必要です。特に若い患者さんはもちろん、高齢の患者さんのお世話も多いので、腰を痛めないような工夫も大事になってきます。
また、患者さんの回復には時間がかかることが多いです。すぐに良くならない患者さんのために、根気強く何度も何度も同じお世話を繰り返し、励まし続ける力も必要なんですよ。一つのプロジェクトをすぐに完成させたい人より、長期的に誰かをサポートすることが好きな人に向いているお仕事だと言えます。
