言語聴覚士って何?わかりやすく解説

友だちが「言語聴覚士になりたい」って言ったけど、何をする人なのか聞きそびれちゃった…。病院で働く医者とか看護師とは違うみたいだけど、具体的にどんな仕事なのか、ぜんぜんわかんない。そんなモヤモヤを解決したいあなたのために、言語聴覚士という職業のすべてを、わかりやすく説明していきますよ。この記事を読めば、言語聴覚士がどんなやりがいのある仕事なのか、きっと納得できます。

先生、「言語聴覚士」って何ですか?何だか難しい名前ですけど…

いい質問だね。言語聴覚士というのは、話す・聞く・飲み込むという能力に問題がある人をサポートする医療職のことだよ。つまり、患者さんがうまく言葉を出せなかったり、人の話が聞き取りにくかったり、食べ物を飲み込みにくかったりするときに、その能力を回復させるお手伝いをする人なんだ。
えっ、飲み込む?それも言語聴覚士の仕事なんですか?何だか想像つかないです…

そうなんだよ。実は「飲み込む」ことって、脳と筋肉がちゃんと協力して動いてるんだ。脳卒中になった人や、高齢になった人の中には、この飲み込む機能がうまくいかなくなる場合があるんだ。そういう時に言語聴覚士がリハビリテーション(つまり、病気やケガで失った機能を取り戻すための訓練)をサポートするわけだよ。
へー、そんなに幅広い仕事をしているんですね。どんな場所で働いているんですか?

いい質問だね。言語聴覚士は病院やリハビリセンター、それから幼稚園や学校などいろんな場所で働いているんだ。子どもの言葉がなかなか出ない、発音が変だ、という発達の悩みをサポートすることもあるし、大人の患者さんのリハビリをサポートすることもある。本当に多くの場所で、様々な年代の人たちをサポートしているんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 話す・聞く・飲み込むという能力が低下した人に対して、リハビリテーションをサポートする医療職です。
  2. 病院やリハビリセンター、学校などいろんな現場で働き、子どもから高齢者まで幅広い世代の患者さんと関わります。
  3. 医学的な知識とコミュニケーション能力が必要で、非常にやりがいのある職業です。
目次

もうちょっと詳しく

言語聴覚士は日本では1997年に国家資格として認められた比較的新しい職業です。つまり、医師や看護師と同じように、国の試験に合格して初めてその職業を名乗ることができるということですね。一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、医療現場ではとても大切な存在なんです。言語聴覚士になるには、大学や専門学校で3〜4年勉強してから、国家試験に合格する必要があります。医学、言語学、心理学など、いろんな分野の知識を身につけなければいけないので、勉強量はかなり多いんですよ。

💡 ポイント
言語聴覚士は医療系の国家資格。医者や看護師と同じレベルの専門知識が必要です。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「言語聴覚士って、子どもの言葉の発音を直すだけの人でしょ?」
→ 実際には、脳卒中で話す能力を失った大人、耳が聞こえない人、食べ物が飲み込みにくい高齢者など、様々な年代・様々な症状の人をサポートしています。発音矯正は仕事の一部に過ぎません。
⭕ 「言語聴覚士は、言葉の問題から食べ物の飲み込みまで、幅広い機能をサポートする医療専門家」
→ 医学と言語学の両方の知識を活用して、患者さんの日常生活をより良くするための訓練や指導をしています。本当に幅広い仕事なんですよ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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言語聴覚士ってどんな仕事?医学と言葉の両方を理解する職業

言語聴覚士は、医学的な知識と言語学的な知識の両方を使いこなす専門家です。つまり、体の仕組みと、言葉の仕組みの両方をしっかり理解している人たちなんですね。例えば、脳卒中で脳の一部がダメージを受けた患者さんがいたとしましょう。その人が「あいうえお」と言おうとしても、口がうまく動かなくて「あいうおえ」みたいに音が出ちゃう場合があります。どうしてそんなことになるのか、それを治すにはどうしたらいいのか、そういったことを理解して対応するのが言語聴覚士の仕事です。

実際の現場では、単に患者さんに訓練をさせるだけではありません。例えば、患者さんの家族の人に、自宅でどんなサポートをしたらいいのか、どんなことに気をつけたらいいのかということを教えることも大切な仕事です。患者さんが病院にいる間だけ訓練するのではなく、毎日の生活の中で継続的に改善できるようにサポートするわけです。そのためには、医学的な知識だけでなく、患者さんやその家族とのコミュニケーション能力も非常に重要になってくるんですね。

言語聴覚士が扱う問題は、実は私たちの生活にとって非常に大切なものばかりです。話す、聞く、飲み込むというのは、誰もが毎日している当たり前のことですよね。でも、何か病気やケガで、こういった機能がうまくいかなくなると、その人の生活の質が大きく低下してしまいます。自分の思いを人に伝えられない、相手の話が理解できない、好きなものを食べられないという状況を想像してみてください。とてもつらいですよね。言語聴覚士はそういう人たちが、またその機能を取り戻せるよう、専門的な知識を使ってサポートしているんです。

ちなみに、言語聴覚士という職業は日本でも世界でも、まだ医師や看護師ほど知名度がありません。でも、高齢化が進んでいる現代の日本では、その価値はどんどん高まっています。高齢になると、飲み込む機能が低下する人が増えるからです。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)、つまり食べ物が食道ではなく気管に入ってしまって起こる肺炎という病気がありますが、これは高齢者の死因の上位に入っています。言語聴覚士の仕事は、こういった危険を防ぐためにも、ものすごく大切なんですよ。

どんな人たちの役に立つ仕事なの?子どもから高齢者まで、幅広い患者さんがいます

言語聴覚士がサポートする患者さんのグループは、本当に多様です。まず、最も一般的なグループは、脳卒中や脳の病気で言語機能に問題が出た人たちです。これを言語障害と言いますが、つまり、脳のダメージで言葉を話す・理解する能力が低下した状態のことですね。こういった患者さんは、言語聴覚士のリハビリテーションによって、ある程度の機能を回復させることができます。全部が戻るわけではないかもしれませんが、少しずつ改善することで、もう一度社会復帰できるようになるんです。その過程で言語聴覚士は医師と協力して、患者さんを応援し続けるんですね。

次に、聴覚に障害がある人たちもサポートしています。これを聴覚障害と言いますが、つまり、音が聞こえにくい、または全く聞こえない状態のことです。こういった人たちが補聴器(音を大きくして聞きやすくする機器)を使う時に、その使い方を教えたり、聞き取りの訓練をしたりするのも言語聴覚士の仕事なんです。最近は人工内耳(耳の中に埋め込む電子機器で、音を電気信号に変えて脳に送る装置)という技術も進化していますが、そういった場合でも言語聴覚士のサポートが必要なんですよ。

実は、言語聴覚士は子どもたちのサポートも多くしています。例えば、発達障害の子どもの中には、言葉がなかなか出ない、発音がうまくできない、という子もいますよね。学校の教室で先生の話が理解しにくい、友だちとのコミュニケーションがうまくいかないという子もいます。こういった子どもたちが、もっと得意に、もっと自信を持ってコミュニケーションできるようになるように、言語聴覚士は訓練や指導をするんです。早期に対応することで、その後の子どもの人生が大きく変わることもあるんですよ。

そして、飲み込みの問題で困っている人たちもいます。つまり、食べ物や飲み物を飲み込みにくい状態のことですね。これは嚥下障害(えんげしょうがい)と言いますが、高齢者に非常に多いです。高齢になると、食べ物を飲み込むのに必要な筋肉が弱くなったり、食べ物の動きをコントロールする神経の機能が低下したりするからです。すると、最悪の場合、食べ物が誤って気管に入ってしまい、誤嚥性肺炎になることもあります。言語聴覚士は、こういった患者さんに対して、飲み込みやすい食べ物の工夫や、飲み込むときの姿勢の工夫、それから飲み込む機能を改善するための訓練をするんですね。

言語聴覚士になるには?国家資格を取得するために何をする?

言語聴覚士になりたいと思ったら、まず大学か専門学校で勉強しなければいけません。つまり、高校を卒業してから、3年間または4年間、言語聴覚士になるための専門的な教育を受けるということですね。大学で4年間学ぶ場合と、専門学校で3年間学ぶ場合がありますが、どちらでも同じ国家試験を受けることができます。ただし、4年間学ぶ方が、より広い知識を習得できるという利点があるんですよ。

勉強する内容は、本当に多岐にわたります。医学系の科目としては、解剖学(人体の構造)、生理学(人体の機能)、神経学(脳と神経のこと)などを学びます。つまり、人間の体がどうなってるのか、どうやって動いてるのかを深く理解することが必要なんですね。同時に、言語学系の科目として、言語学(言葉の仕組み)、音声学(音の作られ方)、心理学(人間の心の働き)なども学びます。さらに、実際の患者さんとどう接するのか、どういう訓練をするのかという、より実践的な科目もあるんです。

学校での勉強の最後には、必ず実習があります。つまり、実際の医療現場で、本物の患者さんを前にして、指導者のサポートを受けながら、言語聴覚士の仕事を経験するということですね。ここでの経験は非常に大切です。教科書で学んだことがどうやって実際に役立つのか、患者さんとどうコミュニケーションを取るのか、そういったことを直接学ぶことができるからです。実習を通じて、初めて「これが言語聴覚士の仕事なんだ」ということを実感するんですよ。

実習の後、いよいよ国家試験に挑戦します。つまり、国が認めた公式な試験に合格して、初めて言語聴覚士という肩書きを名乗ることができるということですね。試験は毎年2月に実施されていて、合格率は大体70%前後です。つまり、全員が合格するわけではなく、きちんと勉強して準備した人が合格する、そういう試験なんですね。試験に合格したら、厚生労働省に申請して、言語聴覚士の免許をもらいます。そうして初めて、言語聴覚士として働き始めることができるんですよ。

ちなみに、言語聴覚士の給料は、病院や地域によって異なりますが、一般的には看護師と同じくらいか、少し高いくらいと言われています。つまり、医療職として、それなりに安定した給料が得られる職業だということですね。やりがいのある仕事で、給料も安定している、これが言語聴覚士という職業の魅力なんですよ。

実際の仕事の現場で何をしてる?病院からデイサービスまで、様々な場所で活躍

言語聴覚士が働く場所は本当に多くあります。最も多いのは、病院です。特に、急性期病院(つまり、脳卒中など急な病気の患者さんが運ばれてくる病院)や、リハビリテーション病院(つまり、回復期の患者さんがリハビリを受ける病院)で活躍しています。病院では、医師や看護師、理学療法士(つまり、体の動きをサポートする専門家)や作業療法士(つまり、日常生活の動作をサポートする専門家)と一緒に、チームとなって患者さんをサポートするんですね。朝の会議では、患者さんの状態が改善してるかを確認し、午前中は患者さんの訓練、午後はデータ整理や家族との相談、という具合に、忙しく動いています。

次に、学校での活動も非常に重要です。小学校や中学校に配置されている言語聴覚士は、発音が変な子ども、言葉の理解が遅い子ども、コミュニケーションが苦手な子どもなどに対して、個別の訓練や、クラス全体への相談をしています。つまり、学校という場所で、子どもたちの言葉やコミュニケーション能力の発達をサポートしているわけですね。教室で先生の話が理解しやすくなったり、友だちと楽しく会話できるようになったりすることで、子どもたちの学校生活が大きく改善することもあるんですよ。

デイサービス(つまり、高齢者が日中に通う福祉施設)で働く言語聴覚士もいます。ここでの仕事は、高齢者の飲み込み機能を維持・改善することが中心になります。毎日、参加者に対して、飲み込みやすい食事の工夫や、簡単な嚥下訓練(飲み込む機能を高めるための訓練)を行うんです。また、高齢者の認知機能(つまり、覚える、判断するといった脳の働き)の低下に対しても、簡単な言葉遊びやゲームを通じてサポートすることもあるんですね。

他にも、特別支援学校(つまり、障害がある子どもたちが通う学校)、難聴児通園施設(つまり、聴覚に障害がある子どもが通う施設)、言語聴覚センター(つまり、言語聴覚療法を専門にする施設)など、働く場所はいろいろあります。どの場所でも、言語聴覚士の役割は同じです。つまり、患者さんや利用者さんが、もっと気持ちよく、もっと自信を持ってコミュニケーションできるようにサポートすることなんですね。どの場所で働いていても、この基本的なやりがいは変わらないんですよ。

これからの社会で期待されている理由。高齢化と、治療技術の進化が言語聴覚士を必要にしている

日本は今、とても速いスピードで高齢化が進んでいます。つまり、高齢者の数がどんどん増えていて、若い世代の数は減っているということですね。この傾向は今後さらに進むと予想されています。高齢者が増えるということは、脳卒中や認知症(つまり、脳の病気で、覚える、判断するといった機能が低下する状態)などの脳の病気も増えるということです。つまり、言語聴覚士が必要とされる患者さんがどんどん増えているわけなんですね。現在、日本全体での言語聴覚士の数は1万人程度と言われていますが、これはまだ足りないという指摘もあるんですよ。

さらに、医療技術の進化も言語聴覚士を必要にしています。例えば、人工内耳という技術が発達しているとお話ししましたが、この技術が普及すると、その使い方や聞き取りの訓練が必要になります。脳卒中の患者さんを支援する技術も進化しているので、その患者さんをサポートするための新しい方法を言語聴覚士が学ぶ必要があるんです。つまり、医療が進化すればするほど、言語聴覚士の専門知識がより重要になっていくということなんですね。

また、社会的な意識の変化も大切です。昔は、言葉が不自由だったり、聞こえにくかったりする人は、社会の中で十分にサポートされていませんでした。でも、今は違います。あらゆる人が、その能力を活かして社会に貢献することができる、そういう社会を作ろうという動きが強くなっています。つまり、言葉やコミュニケーションに問題がある人が、その問題を改善できるようにサポートすることが、社会全体にとって大切だという認識が広がっているわけですね。この流れの中で、言語聴覚士という職業の重要性も高まり続けているんですよ。

言語聴覚士という職業は、見た目からは地味に見えるかもしれません。医師ほど有名でもないし、テレビドラマにもあまり登場しません。でも、実は患者さんの人生を大きく変える、とてもやりがいのある仕事なんです。話す喜び、聞く喜び、好きなものを食べる喜び、こういった基本的な生活の喜びを取り戻すのをサポートするって、本当に大切なことじゃないですか。これからの時代、言語聴覚士という職業はますます社会に必要とされるようになるはずなんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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