車を買おうって思ったときに、「新古車」という言葉を聞いたことない?「新しいのに古いって何だよ」って思っちゃいますよね。実は、新古車は自動車業界でけっこう一般的な存在で、きちんと理解しておくと車を買うときに大損せずに済むんです。この記事を読めば、新古車が何なのか、どんなメリット・デメリットがあるのか、そして自分が買う車を選ぶときに気をつけるべきポイントがぜんぶわかりますよ。
- 新古車は登録は済んでるけど、ほぼ走ってない車のこと。ディーラーが一度所有したり展示に使ったりした新車が多い
- 新車より安い代わりに、法律上は中古車扱いになるので、保証や税金の扱いが変わることがある
- メリットとデメリットがあるから、買うときはしっかり情報を確認して新車との価格差が本当にお得か判断することが大事
もうちょっと詳しく
新古車という概念は、日本の自動車業界で生まれた独特の文化です。もともとは、メーカーやディーラーの販売ノルマを達成するために、新車として登録してから回転させる手法から出発しました。つまり、ディーラーが顧客に見立てて新車を登録し、走行距離をほぼ0のまま販売するというわけです。昨今では、金融制度の改革やコンプライアンスの強化で新古車の数は減っていますが、いまでも流通することがあります。新古車は、新車の品質をできるだけ維持しながら、中古車の価格帯で買える選択肢として、賢く選べば非常にお得な存在になり得るんです。
新古車は昔ほど見かけなくなってるけど、今でも売ってることがある。見つけたら走行距離と保証内容をよくチェックしよう
⚠️ よくある勘違い
→ 新古車の中には数千キロ走ってるものもあります。「新古車だから大丈夫」と思い込まず、かならず走行距離をチェックしましょう。
→ 法律上は中古車扱いです。だからこそ、販売店に詳しく聞いて、なぜこんなに走行距離が少ないのか確認することが大事です。
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新古車が生まれた理由
販売ノルマという圧力
新古車が流行った時代の背景を知るには、自動車業界の「販売ノルマ」という制度を理解する必要があります。ノルマというのは、つまり「毎月ここまで売らなきゃいけない」という販売目標のことです。ディーラーは、メーカーから与えられた目標台数を達成しないと、次の月以降の支援を受けられなくなったり、インセンティブ(つまりボーナスみたいなお金)をもらえなかったりするんです。
そこで生まれたのが「自分たちで買う」という発想です。ディーラーが自分自身を顧客に見立てて新車を登録すれば、メーカーの販売台数にカウントされます。ただし、その新車を本当に自分たちのものにするわけではなく、走行距離をほぼ0に抑えたままどこかで売ってしまおう、という寸法です。こうすることで、ノルマを達成しながら在庫もさばける、一石二鳥の手法だったというわけです。
金融の仕組みとの関係
新古車がこんなに流行った理由は、販売ノルマだけではありません。自動車ディーラーには「在庫金融」という制度があります。これは、つまり販売店が在庫としてメーカーから受け取った新車について、メーカーや銀行から融資を受ける仕組みのことです。新車を1台置いておくだけで、その車の価値分のお金が銀行から融資されるということですね。
ただし、その融資にはコスト(つまり利息)がかかります。在庫が古いままだと、その金利をずっと払い続けることになってしまいます。だから、在庫をできるだけ早く「売上」に変えたいわけです。新古車にすれば、見た目上は「販売した」ことになるので、販売ノルマを達成しながら在庫金融のコストも減らせた、というわけです。
新古車とふつうの中古車の違い
走行距離と年式
新古車とふつうの中古車の最大の違いは、走行距離と車の年式です。新古車は、たいていの場合、走行距離が数十キロから数百キロ程度で、登録されたばかりなので年式も新しいです。つまり、見た目も内装も、ほぼ新車と同じ状態なわけですね。
一方、ふつうの中古車は、もう何年も前に登録されていて、何人かのオーナーを経由していることがほとんどです。だから走行距離も数万キロから数十万キロに及ぶこともあります。古い車ほど、エンジンやギアボックス、サスペンションなども消耗していますし、ペイント(塗装)も劣化していたり、内装も傷んでいたりすることがあります。
法律上の扱いの違い
ここが重要なポイントなんですが、新古車は「登録済みの中古車」です。つまり、法律上は完全に中古車扱いなんです。一度誰かの名義で登録されているので、新車扱いではもう戻れません。だから、新車なら受けられる「新車保証」や「新車特有の優遇措置」がもらえなくなる場合があります。
たとえば、新車で買うときは、メーカー保証が3年とか5年とかついてくることがありますよね。でも新古車の場合は、ディーラーから買ったときに限定的な保証がつくだけで、メーカー保証と同じレベルではないことがほとんどです。また、新車購入時の税制優遇措置(つまり、税金を安くしてくれるとか、補助金がもらえるとか)も受けられません。
納期の違い
新車を注文すると、納期(つまり車が手元に届くまでの期間)が3ヶ月から半年以上かかることがあります。人気の車種だと1年待つこともありますよね。でも新古車は、すでに登録されているので、書類上のやり取りと名義変更だけで、数週間で手に入れられます。
「とにかく早く車が欲しい」という場合は、新古車は非常に魅力的な選択肢になります。特に、仕事で車が必要になったとか、急に引っ越すことになって地方に行くとか、そういう急な事情がある人にとっては、新古車のこの「即納性」はすごく強いメリットなんです。
新古車を買うメリット
新車より安い価格
最大のメリットは、やっぱり価格です。新古車は、同じ車種なら新車より10%から20%程度安く買えることがほとんどです。高い車ほどこの差は大きくなります。たとえば、新車で300万円の車なら、新古車なら240万円~270万円くらいで買えるわけです。その差は数十万円ですよ。
なぜこんなに安いかというと、法律上は「中古車」だからです。販売税(消費税)は新車と同じですが、取得税(つまり車を買うときにかかる税金)が安くなることもあります。また、販売店も新古車を出している場合、「在庫をさばきたい」という事情があるので、値引き交渉にも応じやすいんです。
新しい車を手に入れられる
走行距離がほぼ0に近い新古車なら、ほとんど新車と同じ状態です。最新のテクノロジー、最新のデザイン、最新のエンジンスペックを、新車よりずっと安く手に入れられます。「新しい世代の車が欲しいけど、新車の値段は出せない」という人には、まさに最適な選択肢です。
たとえば、去年発売されたばかりの新型車が、新古車なら新車より100万円安く買えるとしたら、その車を選ぶのは賢い判断ですよね。性能面では新車と全く同じなのに、お金は大幅に浮いているわけです。
納期が早い
さっきも言いましたが、新車なら納期が長いのに対して、新古車なら納期がめちゃ短いです。最初の登録が済んでいるので、あとは買い手の名義変更だけで済みます。だから、申し込んでから数週間で車に乗れるんです。
新古車を買うデメリット
保証が限定的
これが大きなデメリットです。新古車は中古車扱いなので、新車に比べて保証内容が限定的です。メーカー保証が一切ない場合もあります。代わりに、販売店独自の保証(たいてい1年とか1~3年程度)がつくことが多いですが、新車ほどの手厚い保証ではありません。
万が一、買った直後に不具合が見つかった場合、新古車なら保証で対応してもらえない可能性があります。新車なら、ほぼ確実に修理してもらえますけど、新古車は交渉次第、ということになってしまうわけです。
走行距離がゼロではない場合がある
「新古車だから走行距離がほぼゼロ」と思い込むのは危険です。新古車の中には、実は数千キロ走ってるものもあります。理由は、ディーラーがテスト走行に使ったり、展示用に乗り回したり、あるいは顧客に一度納車されてから数日で返品されたりしたからです。
特に気をつけたいのは「登録だけされて、ほぼ走っていない」という営業トークが全て本当とは限らないという点です。販売店によっては、実際には結構走ってるのに「新古車」と銘打って売ってることもあります。だから、買う前に必ず走行距離をチェックして、なぜそのキロ数なのか販売店に質問することが大事です。
税制優遇措置が受けられない
新車を買うときは、環境配慮車として税制優遇措置を受けられることがあります。たとえば、電気自動車やハイブリッド車なら、購入時の取得税が安くなったり、自動車税(毎年払う税金)が安くなったり、補助金をもらえたりすることがあります。
でも新古車は、この優遇措置が受けられないことが多いです。すでに登録済みだから、新車購入時の特典がもう適用されていないわけです。これは、トータルの購入コストを計算するときに意外と大きな差になることがあります。
選択肢が限られる
新古車は、存在すること自体が限定的です。なぜなら、ディーラーが意図的に出している在庫だからです。だから、「この色のこの車が欲しい」という希望があっても、新古車の中にないことがほとんどです。新車なら、好きな色、好きいベージをオーダーして作ってもらえますが、新古車はある在庫の中から選ぶしかありません。
つまり、「完全にオーダーメイドの自分仕様の車が欲しい」という人には、新古車は向いていないわけです。その場合は、新車を注文して数ヶ月待つか、それとも中古市場でじっくり探すか、どちらかになります。
新古車を選ぶときのポイント
走行距離をしっかり確認する
絶対に見落としてはいけないのが走行距離です。「新古車なら走行距離が少ない」という固定観念を捨てて、販売店に正直に「この車、なんでこのキロ数になってるんですか?」と聞きましょう。納得がいく説明なら大丈夫ですが、曖昧な答えが返ってきたら、その新古車は避けた方が無難です。
また、走行距離が数千キロ以上ある場合、それはもう「新古車」というより「ほぼ新車の中古車」に近いです。その場合は、新車との価格差が本当にお得なのか、ふつうの中古車と比べてどうなのか、冷静に比較してから判断しましょう。
保証内容を細かく確認する
販売店の保証は、内容や期間が販売店によってバラバラです。「1年間、走行距離無制限の保証」と「3年間だけど、走行距離が増えたら保証の対象外」では、全然違いますよね。買う前に、保証の契約書をしっかり読んで、「何が保証されるのか」「何が保証されないのか」をはっきりさせましょう。
特に重要なのは、エンジンやギアボックス(つまり動力系)が保証に含まれるかどうかです。もしこれらが保証に含まれていなくて、買った直後に不具合が出たら、修理代は全部自腹です。最悪の場合、数十万円かかることもありますから、ここは絶対に確認しましょう。
新車との価格差を計算する
新古車を買う理由は「安いから」ですよね。でも「新古車だから」という理由だけで飛びつくのは危険です。同じ車の新車がいくら、新古車がいくらで、その差がいくらなのか、まずはしっかり計算してみましょう。
そして、その価格差が、デメリット(保証が限定的、納期は早いけど選択肢が少ないとか)を補ってあまりあるほどお得なのか、判断することが大事です。「新古車なら10万円安い」という小さな差なら、新車で選択肢の自由度を得た方がいいかもしれません。でも「新古車なら100万円安い」なら、十分検討する価値がありますよね。
整備履歴と点検整備記録を確認する
走行距離が少なくても、どんな風に扱われてたかは大事です。新古車の中には、ディーラーのテスト走行用に何度も乗り回されたり、展示場に長く置かれていたりしたものもあります。その場合、バッテリーが弱ってたり、タイヤが傷んでたり、内装が日焼けしてたりすることもあります。
だから、「点検整備記録」をしっかり確認しましょう。つまり、その車がこれまでどんなメンテナンスを受けてきたのか、という記録です。きちんと整備されてた車なら、これから先も大丈夫という確信が持てますし、逆に整備が不十分なら、これからいろいろ修理費がかかる可能性があります。
販売店の評判を調べる
どの販売店で買うか、これも重要です。評判の悪い販売店なら、本当に走行距離がゼロなのかウソをついてたり、隠れた不具合があるのに黙ってたり、なんてことがあり得ます。
買う前に、インターネットで販売店の評判を調べたり、実際に何度か足を運んでスタッフの対応を見たりして、信頼できる販売店かどうか判断しましょう。安いからって胡散臭い販売店で買ったら、後で泣くことになるかもしれませんよ。
