「事業税」って聞いたことありますか?自分で商売をしている大人たちが払う税金なんですけど、正直なところどんな税金なのか、なぜ払わなければいけないのか、よくわからないですよね。実は、日本にはいろいろな種類の税金があって、事業税もその一つ。この記事を読めば、事業税が誰が、いつ、どうして払うのか、スッキリ理解できるようになっちゃいますよ。
- 事業税は自営業者や会社が払う税金で、都道府県の財源になります
- 所得税とは別の税金で、一定の利益がある場合に対象になります
- 国ではなく都道府県に納めるので、地域によって少し違う場合もあります
もうちょっと詳しく
事業税について、もう少し掘り下げて考えてみましょう。事業税というのは、昔から日本に存在する古い税金です。その目的は、ビジネスによって都道府県の社会資本(道路や公共施設など)を使っている事業者に対して、その負担をしてもらおうという考え方なんですよ。つまり、お店を営むときに地元の道路を使ったり、警察や消防の世話になったりするから、その対価として税金を納めましょうということなんです。事業税を納める人は、個人事業主だけじゃなくて、法人(つまり会社)も対象になります。
事業税は「地元を使わせてもらう対価」という考え方が背景にあります
⚠️ よくある勘違い
→ 実は全く別の税金です。所得税は国税(国が集める)で、事業税は都道府県税(都道府県が集める)です。仕組みも計算方法も異なります。
→ これが正解です。事業主は両方を支払う義務があり、どちらも重要な税金なんです。
→ 利益が少ない事業者は払わなくていいんです。全ての事業者が対象ではありません。
→ 小規模な事業は対象外です。これが個人事業主にとって重要な判断基準になります。
[toc]
事業税とは?基本をおさえよう
では、事業税についてもっと詳しく説明していきましょう。事業税というのは、日本の地方税の一種です。つまり、国が集める税金ではなく、都道府県(東京都、大阪府、京都府など)が集める税金ということですね。お金の流れで考えると、あなたが払った所得税は国の財源になりますが、事業税はあなたが住んでいる都道府県の財源になるんですよ。
事業税を払う必要があるのは、どんな人たちなのかというと、大きく分けて二つのグループがいます。一つ目は個人事業主、つまり自分でお店を経営したり、個人で商売をしたりしている人たちです。二つ目は法人、つまり会社です。ただし、全ての個人事業主や会社が事業税を払うわけではなく、一定の利益がある場合だけが対象になるんですよ。これが重要なポイントです。
例えば、あなたが大人になって「フリマアプリで不用品を売る」という商売をしたとしましょう。でも、年間の利益が290万円に満たなかったら、事業税は払わなくていいんです。逆に、290万円以上の利益が出たら、その年から事業税を納める義務が発生します。このように、事業の規模によって税金を払う人と払わない人が分かれるわけですね。
事業税が生まれた理由
事業税が誕生した背景には、「地元のインフラを使う人には負担してもらおう」という考え方があります。例えば、あなたが商売をするためには、市町村が作った道路を使いますよね。また、火事が起きたら消防車が来てくれるし、警察も地元の治安を守ってくれます。こうした公共のサービスは、全て都道府県や市町村のお金で成り立っています。ですから、事業によって利益を得ている人たちには、その地域の維持費に協力してもらおうというのが、事業税の基本的な考え方なんです。
個人事業主と法人で違う部分
事業税は、個人事業主が払う場合と、法人(会社)が払う場合で、少し仕組みが異なります。個人事業主の場合、事業税は所得税と一緒に計算されることが多いです。税務署に確定申告をするときに、所得税と事業税をまとめて計算するんですよ。一方、法人の場合は、決算の時に事業税を別途計算して、都道府県に申告する必要があります。
事業税の計算方法と金額
次に、事業税がいくら掛かるのか、どうやって計算するのかについて説明しましょう。事業税の計算式は、基本的には「利益 × 税率」という非常にシンプルな仕組みになっています。ただし、税率は事業の種類によって異なるというのが、ちょっと複雑な部分ですね。
税率は大きく分けて三つのグループに分かれています。一番高いグループは5%、次が4%、そして一番低いグループが3.6%です。例えば、飲食店を経営している場合は5%、小売業の場合は4%、というように業種によって決まっているわけです。これは、業種によって社会へ与える影響やインフラの負担が異なるという考え方に基づいているんですよ。
具体的に計算してみましょう。もし、あなたが年間500万円の利益がある飲食店を営んでいたとしましょう。この場合、基礎控除という最初の290万円は税金の対象にならないんです。つまり、500万円から290万円を引いた210万円が、税金計算の対象になります。そして、この210万円に5%を掛けると、10.5万円。これがあなたの事業税ということになるんですよ。
免税点と控除の仕組み
さっき出てきた「290万円」というのは、事業税の世界では「基礎控除」と呼ばれています。つまり、290万円までの利益は税金の対象にならないということですね。これは、小規模な商売をしている人たちを守るための仕組みなんです。もし、全ての利益に税金がかかったら、小さなお店を経営する人たちは大変なことになってしまいますからね。
ですから、事業税を計算する場合は、必ず最初に290万円を引いてから、残りの利益に税率を掛けるというルールになっているんです。例えば、利益が300万円だったら、300万円から290万円を引いた10万円だけが税金の対象になり、5%の場合なら5000円の事業税になるということですね。これが、小規模事業者にとってのメリットとなっているわけです。
各業種の税率一覧
事業税の税率は、業種によって分かれています。これは、その業種が都道府県のインフラをどの程度使うのか、どの程度利益を上げているのかという観点から決められているんですよ。
一番税率が高い5%の業種には、飲食店業、旅館業、遊技場業などが含まれます。これらは利益率が高い傾向にあり、またお客さんをたくさん相手にするので、インフラの負担も大きいという考え方なんです。
次に4%の業種には、小売業、卸売業、運送業などがあります。これらは、よく目にするような商売ですね。
そして、一番低い3.6%の業種には、電気供給業や水道供給業などが含まれます。これらは公共性が高いという理由から、税率が低く設定されているわけです。
事業税を払う時期と手続き
では、事業税をいつ、どうやって払うのか、その手続きについて説明していきましょう。事業税の申告や納付は、個人事業主と法人で異なります。これが、なかなか複雑だと感じる人が多い部分なんですよ。
個人事業主の場合は、毎年3月15日が所得税の確定申告期限ですね。その時に、事業税も一緒に計算して、都道府県に申告することになります。つまり、所得税の確定申告をするときに、事業税についても一緒に処理してしまおうということなんです。その後、都道府県から納付書が届いて、通常は8月と11月の二回に分けて納める仕組みになっています。
法人の場合は、少し異なります。決算が終わったら、法人税の申告と一緒に事業税も申告することになるんです。法人の場合は決算期が会社によって異なるので、納付の時期も会社によって違ってくるわけですね。
個人事業主の納付手続き
個人事業主が事業税を納める場合、まず重要なのは確定申告です。毎年3月15日までに、その年の利益を税務署に報告する確定申告をするんですね。このときに、事業税を計算するのに必要な「利益」の金額が決まります。
確定申告をすると、税務署はそれを都道府県に知らせます。都道府県はその情報を受けて、事業税の納付書を作成し、あなたのもとに送ってくるんですよ。通常、この納付書は7月くらいに届きます。そして、第一期の納付期限は8月、第二期の納付期限は11月という二回払いのシステムになっているんです。
納付書が届いたら、銀行やコンビニに持って行って、納付するという流れですね。もし期限までに納付しないと、遅延税を取られてしまうので注意が必要です。
法人の納付手続き
法人が事業税を納める場合、プロセスは個人事業主とは異なります。法人は毎年、決算期が終わったら、法人税と事業税をまとめて申告することになるんです。例えば、決算期が3月の会社なら、5月くらいに法人税と事業税の申告をするという流れになります。
法人の場合、事業税の金額は「所得」から計算されます。つまり、会社の利益から、法人税や地方譲与税などを引いた金額が「事業所得」として扱われ、それに税率を掛けて事業税を計算するんですよ。これが個人事業主と違う点ですね。
納付期限は、法人税の納付期限と同じく、決算期から2ヶ月以内とされています。つまり、決算期が3月なら5月末までに納付する必要があるということですね。
事業税と他の税金の関係
事業税について理解するために、他の税金との関係を知ることも重要です。特に、所得税や住民税との関係を理解しておくと、全体像がはっきり見えてきますよ。
まず、個人事業主が支払う税金には、事業税の他に所得税と住民税があります。所得税というのは、国に払う税金で、利益に対してかかります。住民税というのは、市町村に払う税金で、これも利益に対してかかるんですよ。つまり、個人事業主は、利益に対して三つの税金を納めることになるわけですね。
そして、重要な仕組みとして「事業税控除」というものがあります。これは、所得税を計算するときに、事業税の額を引くことができるという仕組みなんです。つまり、事業税として10万円払ったら、所得税を計算するときに、その10万円を控除の対象にできるということですね。これにより、事業税を払うことで所得税の負担が少し軽くなるという仕組みになっているんですよ。
所得税との違い
所得税と事業税は、どちらも利益に対してかかる税金ですが、計算方法が異なります。所得税は、超過累進税率という制度を使って計算されます。つまり、利益が大きいほど、税率が高くなっていくんですね。例えば、利益が195万円なら10%、695万円なら20%、というように段階的に税率が上がっていくんですよ。
一方、事業税は、業種によって決まった税率が使われます。飲食店なら5%、小売業なら4%というように、同じ業種なら誰でも同じ税率が適用されるんです。
また、所得税は基礎控除という制度があって、全員に共通の控除額(2024年現在48万円)が適用されます。一方、事業税の基礎控除(290万円)は、所得税の基礎控除よりも大きいんですね。これは、事業税の方がより小規模事業者に配慮した制度になっているということなんですよ。
住民税との関係
住民税というのは、市町村に払う税金で、これは「所得割」と「均等割」の二つから構成されています。所得割というのは、利益に対してかかる税金で、大体10%程度です。均等割というのは、事業をしている限り、利益の大小に関わらずかかる一定額の税金なんですね。
事業税と住民税の大きな違いは、事業税には基礎控除があって、小さな事業は対象外になるのに対し、住民税は(均等割については)どんなに小さな事業でも納める必要があるということです。
消費税との違い
事業税と消費税も、どちらも事業に関わる税金ですが、全く別の税金です。消費税は、お客さんが商品を買う時に、商品の価格に上乗せされて払う税金ですね。これは、事業者が集めて、国に納める仕組みになっているんですよ。
一方、事業税は事業者の利益に対してかかる税金で、お客さんには直接関係のない税金です。つまり、消費税は「お客さんから集めて国に払う税金」で、事業税は「事業者が自分の利益から払う税金」という、全く異なる仕組みなんですね。
事業税の節税対策と注意点
では最後に、事業税を払う際に知っておくべき、実践的な情報をお伝えしましょう。事業税について理解した上で、どのようなポイントに注意すれば良いのか、そして誤解しやすい部分について解説していきます。
事業税を減らすための最も基本的な方法は、経費をしっかり計上することです。つまり、事業に関わる支出を正確に記録して、利益を少なくするということですね。例えば、飲食店を営んでいるなら、食材費、光熱費、家賃、従業員の給与など、事業に関わる全ての支出を経費として計上することができます。これらの経費を計上することで、利益が減り、その結果事業税の金額も減るんですよ。
ただし、注意が必要な点があります。事業税を減らそうとして、実際には事業に関わらない支出を経費として計上することは、脱税になってしまいます。これは違法行為で、後々大きなペナルティを受けることになってしまいますね。正直で透明性の高い会計記録を保つことが、長期的には事業者にとって最も利益になるんですよ。
また、個人事業主が開業届を出すときに、税務署に対して正確な情報を提供することも重要です。事業内容や事業所の所在地など、虚偽の記載があると、後々修正が大変になってしまいますね。
経費の正しい計上方法
事業税を正しく計算するためには、経費の正しい計上が不可欠です。経費というのは、つまり「事業を行うために必要な支出」ということですね。例えば、飲食店なら、毎月の食材費は経費になります。また、お店の家賃も経費です。光熱費(電気代やガス代)も、お店を営むために必要な支出だから経費になります。
ただし、個人的な生活費は経費にはなりません。例えば、食事代として10万円使ったうち、実際に店で出すメニューに使った部分は経費になりますが、自分が食べた部分は経費にはならないんですよ。このように、事業に関わる部分と個人的な部分を正確に区別することが重要なんです。
帳簿をつける際には、毎日の取引を記録することが大切です。領収書を保存して、後で確認できるようにしておきましょう。これが後々のトラブルを防ぐために、非常に重要なんですね。
青色申告特別控除
個人事業主が確定申告をする際に、「青色申告」という方法があります。これは、より詳しい帳簿をつけて申告する方法なんですね。青色申告をすると、「青色申告特別控除」という特別な控除が受けられます。つまり、利益から最大65万円を引くことができるということなんです。
この控除を受けることで、利益が減り、所得税だけでなく、事業税も減る可能性があるんですよ。もし、あなたが個人事業主として開業する場合、この青色申告という制度を利用することで、税金の負担を減らすことができるわけですね。
赤字の場合の事業税
もし、事業が赤字になった場合はどうなるでしょうか。赤字というのは、つまり「支出が収入を上回っている状態」ということですね。この場合、事業税を払う必要がありません。なぜなら、事業税は利益に対してかかる税金だからです。利益がないなら、事業税もかかりようがないんですよ。
ただし、所得税については、赤字でも少し複雑なルールがあります。赤字を翌年度以降に繰り越せるという制度があるんです。これは、この年の赤字を来年の利益から引くことができるということですね。これにより、来年の所得税が減るわけです。
