昔、親のスマートフォンを借りたときに「3G」「4G」「LTE」みたいな難しい単語を見かけたことないですか?通信速度のことらしいけど、正直よくわからないですよね。でも実は、この「3G」という技術があったからこそ、今みたいにスマートフォンで動画を見たりインターネットをサクサク使ったりできるようになったんです。この記事を読めば、3Gが何だったのか、なぜ重要だったのかが、スッキリわかるようになりますよ。
- 3G は「第3世代」という意味で、携帯やスマートフォンが使う通信技術の進化の過程の一つだ
- 2G の時代にくらべて 通信速度が大幅に速く なり、動画や写真を使ったインターネットが可能になった
- 今は 4G や 5G に置き換わっているけど、スマートフォン普及のきっかけ になった重要な技術だ
もうちょっと詳しく
3G(第3世代移動通信)は、2001年ごろから世界中で普及した通信技術です。日本では、NTTドコモが FOMA という名前で、au が CDMA2000 という名前で、ソフトバンク(当時のJ-Phone)が J-SkyWeb という名前で提供していました。通信速度は 2G の数倍から数十倍に高速化し、初めてスマートフォンでまともにインターネット閲覧ができるようになったのが 3G の時代なんです。
昔のガラケー(フィーチャーフォン)は 2G でも動いてたけど、スマートフォンがサクサク動くようになったのは 3G があったからこそ。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は、同じスマートフォンの中でも 3G と 4G が時間ごとにパッと切り替わっています。区別できるのは、通信会社の基地局だけです。
→ 2000年代は 3G が最速の標準で、その後 4G、今は 5G へと移行しています。」
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3G とは何か?数字が表すもの
「世代」という意味の 3G
3G という言葉を初めて聞いたとき、「なぜ数字?」と思いますよね。実は、3 は「3番目」を、G は「ジェネレーション」つまり「世代」という英語の頭文字なんです。イメージとしては、「スマートフォンのバージョン3」みたいな感じ。お兄さんのゲーム機を思い浮かべてください。ファミコン、スーパーファミコン、64、GameCube……ゲーム機も世代を重ねるごとに高性能になるでしょ。スマートフォンの通信技術も同じ理屈で、1G → 2G → 3G と進化してきたわけです。
移動通信システムの進化の過程
携帯電話やスマートフォンが使う電波の規格(つまり、通信のルール)を「移動通信システム」と呼ぶんです。その規格が時代とともに進化してきたので、「第何世代か」で区別する必要があったんですね。1G の時代は音声通話が中心で、通信速度も遅かったんです。その後、2G で短いメールが送れるようになり、3G でようやく画像や動画が使えるレベルの速度に達しました。
想像してみてください。昔の電話ボックスで待ち合わせをしていた時代から、ポケットベルで短いメッセージを送る時代へ。そしてスマートフォンで動画を見たり、SNS で友だちとやりとりする時代へ。この進化の真ん中の段階が 3G だったわけです。
「Generation」は「世代」。3 は「3番目」。だから 3G = 第3世代通信。シンプルな話です。
2G からの大きな進化:何が変わったのか
通信速度が劇的に高速化
2G の時代の通信速度を想像してみてください。メールを送るのに数秒待たされる。画像を 1 枚ダウンロードするのに数十秒かかる。そんな時代でした。でも 3G では、その速度が数倍から数十倍に改善されたんです。
具体的な数字で説明すると、2G は大体 64キロビット毎秒(つまり kbps、キロバイト・パー・セカンド)という速度。対して 3G は最大 2メガビット毎秒(mbps、メガバイト・パー・セカンド)まで出ました。「キロ」から「メガ」へ。つまり 1000 倍に近い高速化です。いままで 1 分かかってたダウンロードが 1 秒で終わる、そういうレベルの違いが出たんです。
インターネット利用が実用的に
速度が上がると、何ができるようになったかというと、スマートフォンで普通にウェブサイトを閲覧できるようになったんです。2G の時代は「携帯向けサイト」という、画像をほぼ使わないシンプルなサイトしか見られませんでした。でも 3G なら、パソコンで見るのと同じようなウェブサイトがスマートフォンでも見られるようになった。写真や動画も含まれたサイトですね。
さらに、メールに写真を添付して送ったり、動画サイトで短い動画を見たりということもできるようになりました。想像してみてください。今の君たちにとっては「スマートフォンで YouTube を見る」のは当たり前かもしれません。でも 3G の前は、そんなこと物理的に無理だったんですよ。だから 3G は本当に革命的な技術だったわけです。
ガラケー時代からスマートフォン時代への転換期
実は、3G が出てきたときは、まだスマートフォンがありませんでした。ガラケー(フィーチャーフォンという、折りたたみ式の携帯電話)が主流だったんです。でも、3G という高速な通信規格があったからこそ、Apple が iPhone を開発するときの基盤になったわけです。スマートフォンが動作するには、高速なインターネット接続が必須。3G という選択肢がなければ、スマートフォンは生まれなかったかもしれません。
2G では数分かかったダウンロードが、3G では数秒で終わるようになった。スマートフォンが実用的になったのはこの速度改善があったからこそ。
3G のサービスはどうやって提供されていたのか
日本の通信キャリア(携帯会社)の取り組み
3G のサービスを日本で提供していたのは、大きく3つの会社です。まず NTTドコモが 2001年に FOMA(フォーマ)というサービスを開始しました。次に au(KDDIの携帯ブランド)が CDMA2000 という規格で 2002年に開始。そして J-Phone(後のソフトバンク)も同じく 2002年に J-SkyWeb という名前でスタートさせました。
3つの会社が同時に 3G をスタートさせたというのは興味深いですね。競い合いながら、ガラケーの機能をどんどん増やしていく時代だったんです。カメラ付き携帯、赤外線通信、おサイフケータイ(電子マネー)……3G の高速通信があったからこそ、こういう機能が次々と実現したわけです。
基地局の整備と電波カバレッジ
3G を利用するには、受け取る側(つまり君のスマートフォン)と、送る側(つまり通信会社の基地局)の両方が 3G に対応している必要があります。日本の通信キャリアは、2000年代を通じて、各地に 3G の基地局をどんどん建設していきました。山の中、駅の地下、田舎の町……あらゆる場所に電波塔を立てて、日本全国で 3G が使えるようにしたんです。
こういう基盤整備があったからこそ、日本人がスマートフォンを持ち歩いて、いつでもどこでもインターネットにつながるという、今の生活が実現したわけです。基地局を建設するのは、かなりお金がかかる作業なんですよ。だから 3G のための投資って、実はすごく大きかったんです。
NTTドコモ、au、ソフトバンク。3つの会社が競い合いながら 3G を日本全国に広げた。この基盤があるから今のスマートフォン生活がある。
4G・5G への移行:3G の終わり
次々と新しい世代へ
3G が主流だった時代は、2000年代から 2010年代の前半くらいです。でも技術は止まりません。携帯電話の利用が増えて、動画を見たり、アプリをダウンロードしたりする人が増えるにつれて、さらに速い通信が必要になってきました。
そこで登場したのが 4G(第4世代)です。LTE という名前でも呼ばれていますね。4G は 3G の約 10 倍の速度を実現しました。さらに最近では 5G(第5世代)が登場して、もっともっと高速で、しかも大量のデバイスを同時に接続できるようになってきました。
3G サービスの終了
便利な新しい技術が出てくると、古い技術は段々と使われなくなっていきます。3G も例外ではなく、2020年代に入ると、各キャリアが 3G のサービスを終了し始めました。NTTドコモは 2012年に FOMAサービスを 3G 機能を廃止し、au も 2022年に 3G サービスを終了。ソフトバンクも同じく 2022年に 3G を廃止しました。
なぜサービスを終了するのかというと、古い設備を保守し続けるのはお金がかかるからです。3G 専用の基地局や機器は、もう新しく作られていません。だから、古い設備が壊れてしまうと修理が大変になってしまう。それより、4G や 5G に統一したほうが効率的だし、新しい技術の方が便利だから、古いサービスは終了させるわけですね。
今、3G は存在しているのか
「3G ってもう終わったの?」と思うかもしれませんね。実は、スマートフォンの中には、複数の通信規格に対応するアンテナが入っています。だから理論上は、3G に対応したスマートフォンなら、3G でも 4G でも 5G でもつながる設計になっているんです。でも、携帯キャリア側がサービスを終了させてしまったので、実際には 3G の電波は出ていません。つまり、3G は技術としては「完全に過去のもの」になってしまったわけです。
3G は 2020年代初頭にほぼ終了。今は 4G と 5G が主流。古い技術は新しい技術に置き換わっていく。これは通信技術に限った話じゃなく、あらゆる技術で起きていることだ。
3G が社会に与えた影響:なぜ重要なのか
スマートフォン革命のスターター
冒頭で言ったように、3G がなかったら、スマートフォンは生まれなかった(あるいは、生まれていても今みたいに普及していなかった)と言っても過言ではありません。iPhone が登場したのは 2007年ですが、そのときに使われていた通信規格が 3G でした。
スマートフォンの前身は、PDA(ポータブル・デジタル・アシスタント)という、スケジュール管理ができる電子手帳みたいな端末です。でも、PDA にはインターネット接続機能がなかったので、スマートフォンとは呼べなかったんです。3G という高速通信があったおかげで、小さな端末でもサクサクとインターネットが使える「真のスマートフォン」が実現した。その後、スマートフォンはどんどん普及して、今では携帯電話の 99%がスマートフォンです。
インターネット社会の到来
3G 以前は、インターネットは「自宅でパソコンを使うもの」でした。学校や図書館で調べ物をするときは、パソコンを使ったり、本を読んだりしていたんです。でも 3G で、スマートフォンがインターネットデバイスになったことで、「いつでも、どこでも、インターネット」という時代が来たわけです。
友だちとリアルタイムでチャットができて、困ったことがあったらすぐに Google で調べられて、面白い動画があればその場で見ることができる。こういう生活が当たり前になったのは、3G という通信基盤があったからなんですよ。今の君たちが「スマートフォンは手放せない」と感じているのは、実は 3G 時代に生まれた社会構造が背景にあるわけです。
電子商取引(e-commerce)の成長
Amazon や楽天といったオンラインショップも、3G のおかげで大きく成長しました。2G の時代は、携帯からインターネット通販をするのは現実的ではなかったんです。商品の画像が見られないし、クレジットカード情報を送信するのも不安だったしね。でも 3G で、スマートフォンからでも安全・快適にショッピングができるようになりました。
今では、多くの人がスマートフォンでネットショッピングをするのが当たり前。これも 3G という基盤があったからこそ実現した現象なんです。
社会の便利化と情報化
3G 以前は、重要な情報は新聞やテレビから得るしかありませんでした。でも 3G により、一般人でもブログやツイッター(現在の X)で情報発信できるようになりました。大きなニュースが起きたとき、今では私たちは SNS でリアルタイム情報を得ることができます。これも 3G がなければ不可能だったんですよ。
また、災害のときに、スマートフォンで家族に連絡したり、安否確認アプリを使ったりするのも、3G があるからこそできることです。3G は単なる「通信が速くなった」という技術ではなく、社会全体を変えてしまうほどのインパクトを持っていたわけです。
3G はスマートフォン、インターネット社会、e-commerce など、今の生活の基盤を作った。単なる技術進化じゃなく、社会変化のきっかけだった。
