お母さんが仕事をしているとき、子どもはどうしてるんだろう。保育園に預ける人が多いけど、「保育ママ」って聞いたことないですか?実は日本中で、誰かの家で他のお子さんを預かっているお母さんたちがいるんです。なんだか不思議だけど、すごく身近な存在なのに、あまり知られていないですよね。この記事を読めば、保育ママが何をしている人で、どうして必要なのか、がわかりますよ。
- 保育ママは、自分の家で他の家族の子どもを預かる仕事をしているお母さんで、自治体の認定を受けた人が多いです。
- 1人の保育ママが見る子どもの数は3~5人程度と少なく、より個別対応が可能な保育スタイルです。
- 保育園との大きな違いは、家庭的な環境で一人ひとりの成長に寄り添う点ですが、集団経験は少なめになります。
もうちょっと詳しく
保育ママが誕生したのは、実は日本で仕事をするお母さんが増えたことが理由なんです。でも保育園の数は足りない。そこで「おおぜいの子どもを施設で見るのではなく、地域のお母さんたちが自宅で少人数の子どもを見てくれたら、もっと柔軟に対応できるんじゃないか」という考え方が生まれました。つまり、保育ママというのは、社会全体で子どもたちを育てていくための、大事な選択肢なんです。
保育ママは「地域密着型の保育」。親の多様な働き方を支えるための、大事なしくみなんです。
⚠️ よくある勘違い
→ 実際には、公式な保育ママ(自治体認定)は、保育に関する研修を受けています。もちろん、無資格で子どもを預かる人もいますが、公式な保育ママは異なります。
→ 自治体の認定をもらうには、保育に必要な知識やスキルを身につけることが求められます。だから信頼できるんです。
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保育ママってどうやって始まったの?
日本で保育ママが本格的に活動し始めたのは、1970年代から1980年代のことです。当時、日本経済がぐんぐん成長していて、お母さんたちも働く人が増えていました。でも、国が用意できる保育園の数は足りなかったんです。特に都市部では、「子どもを預けたいのに預ける場所がない」という問題が深刻でした。
そこで、地方自治体(つまり、市や区などの地元の行政)が考えたのが「保育ママ制度」です。つまり、「地域のお母さんたちに、家庭的な環境で子どもを見てもらえば、より柔軟に対応できるんじゃないか」というアイデアなんですよ。これは、昔、大家族で暮らしていた時代に、親戚や地域の大人たちみんなで子どもを育てていた「助け合い」の精神を、現代に合わせた形だといえます。
保育ママが実際に活動を始めると、この制度は親たちから大歓迎されました。なぜなら、保育園より柔軟に子どもを預けたり迎えたりできたからです。例えば、「今週は仕事が忙しいから、毎日預けたい」とか「この日だけ急遽、子どもを見てもらいたい」みたいな、臨機応変な対応ができたんです。保育園だと、毎月、預ける日数が決まっていることが多いですからね。
今でも、保育ママはとても重要な役割を果たしています。特に保育園に入園できなかった子どもたちや、親の仕事の都合で柔軟な保育が必要な家庭にとって、保育ママは頼りになる存在なんです。
保育園とはどう違うの?
保育園と保育ママは、どちらも子どもを預かる場所ですが、その仕組みはかなり違います。まず、一番目に見える違いは「施設の大きさ」と「預かる子どもの数」ですね。
保育園は、大きな建物の中に、複数のクラスがあり、たくさんの子どもたちが預けられています。例えば、0歳児クラス、1歳児クラス、2歳児クラスという具合に、年齢ごとに分かれていることが多いです。保育園の大規模なものだと、100人以上の子どもが通っていることもあります。一方、保育ママは自分の家で3~5人程度の子どもを見るんです。つまり、スケールがぜんぜん違うんですよ。
この違いが生まれる背景には、経営のやり方が違うというのがあります。保育園は、社会福祉法人や企業などが運営していて、給与や施設費といった大きな運営コストがかかります。だから、多くの子どもを預けてもらうことで、経営を成り立たせているんです。一方、保育ママは家を利用するので、施設費がほとんどかからないんです。だから、少人数で運営できるわけですね。
次に「スケジュールの融通性」という点も違います。保育園は、朝7時~夜19時までというように、決まった保育時間が設定されていることが多いです。でも保育ママは、親との相談で、より柔軟な時間に対応してくれることが多いんです。例えば、「朝5時から預けたい」「夜20時まで見てほしい」みたいなニーズにも応えやすいんですよ。
でも、メリットばかりではないんです。保育園なら、子どもが大勢のお友達とかかわり、いろいろな活動(音楽会や運動会など)に参加できます。でも保育ママだと、そういう大規模な集団活動は難しいんです。つまり、「家庭的な温かさ」と「集団経験」は、トレードオフの関係にあるということですね。
保育ママはどんな一日を過ごしているの?
朝8時、保育ママさんの家のドアが開きます。最初の子どもが到着です。保育ママは、その子を迎えて、まずは「おはよう」と声をかけます。子どもが朝、少し機嫌が悪かったり、眠かったりすることはありますよね。保育ママは、そういう子どもの気持ちをていねいに読みとり、「今日はどう?」って感じで優しく対応するんです。
9時になると、全ての子どもが揃っているかもしれません。保育ママは、その日のスケジュールを子どもたちに伝えます。「今日は、朝は粘土で遊びます。お昼はお弁当を食べます」という具合にですね。子どもたちは、保育ママの声を聞いて、期待を膨らませるんです。
午前中は、遊びの時間です。保育ママの家の中や、近所の公園で、子どもたちは自由に遊びます。保育ママは、子どもたちが安全に遊べるように目を配りながら、時には一緒に遊んだり、子ども同士のトラブルを仲裁したりします。これは、保育園の先生とやることは同じですが、保育ママの場合は「1対3~5」という少人数だから、より丁寧に見守ることができるんです。
お昼時には、ご飯の時間です。親が持たせたお弁当や、保育ママが用意した給食を食べます。この時間も、保育ママにとっては大事な時間です。「今日は何を食べましたか」という親への報告になるからですね。また、食べ物の好き嫌いが出たときに、「少しだけ食べてみようか」と励ましたり、子どもが噛む力を育てるようにサポートしたりします。
午後は、子どもたちが疲れてくる時間です。保育ママは、子どもたちをお昼寝させたり、静かに過ごす時間を作ったりします。その間に、保育ママは子どもたちの様子を記録したり、親に伝える連絡帳を書いたりするんです。この「連絡帳」というのは、保育園でもやることですが、保育ママの場合は、より個別的な情報が書き込まれることが多いんですよ。
夕方になると、最初の迎え時間が来ます。親たちが次々とお迎えに来て、子どもたちは家に帰っていきます。保育ママは、その時に「今日はこんなことをしました」と、その日のできごとを親に伝えるんです。これは、子どもの成長を親と共有するための、大事なコミュニケーションなんですね。
保育ママになるには、どうしたらいいの?
「保育ママ、いいな。自分もやってみようかな」と思う人もいるかもしれませんね。では、どうやったら保育ママになれるのでしょうか。
まず、大事なのは「自治体の認定を受ける」ということです。つまり、市や区などの地元の行政に申し込んで、「保育ママとしてふさわしいか」という審査を受けるんです。この審査では、以下のようなことが確認されます。
第一に、「保育に関する知識があるか」という点です。保育ママになるには、ふつうは「保育士資格」を持っていることが求められることが多いんです。保育士資格というのは、つまり「保育のプロとして、子どもを安全に、そして発達を支援しながら見守ることができる」という国家資格なんです。ただし、自治体によっては、保育士資格がなくても、一定の保育研修を受ければなれる場合もあります。
第二に、「家の環境が安全か」という点です。子どもたちが過ごす家なので、危ない物がないか、火の用心はできているか、トイレやお風呂は清潔か、といったことを確認されるんです。つまり、保育ママの家は、子どもにとって「セキュアな場所」でなければいけないんですね。
第三に、「親とのコミュニケーションがうまくできるか」という点です。保育ママと親が信頼関係を築けなければ、子どもたちが安心して過ごすことはできませんからね。自治体は、面接などを通じて、この点をチェックするんです。
こうした認定を受けたら、自治体のリストに登録されます。親たちは、このリストから保育ママを選んで、契約を結ぶんです。つまり、保育ママは、自分の家で他の家族の子どもを見るという責任ある仕事をしているんですよ。だから、その対価として、親から保育料をもらうわけです。
ただし、実際に保育ママになるのは、かなりハードルが高いんです。理由としては、「子ども4人を1人で見るのは、思った以上に大変」ということがあります。おむつを替えたり、ご飯を食べさせたり、ケガをした子どもを対応したり、親からの質問に答えたり、というように、やることがいっぱいあるんです。だから、「本当に好きじゃないとできない仕事」と言う人も多いんですね。
保育ママを選ぶメリット・デメリット
では、実際に親の立場で考えると、「保育園にするか、保育ママにするか」という選択肢が出てきたときに、どうやって決めたらいいのでしょうか。
保育ママを選ぶメリットとしては、まず「より個別対応が可能」という点が挙げられます。子どもが3~5人なので、保育士が一人ひとりの子どもをよく知ることができるんです。「この子は朝、別れるときに泣くから、優しく声かけをしよう」みたいなことが、細かくできるんですよ。また、「偏食が多いから、少しずつ、いろいろな食べ物を試させてみようか」という個別対応もしやすいんです。
次に、「より家庭的な環境」という点も大きなメリットです。保育園は、どうしても「施設」という感じがしますよね。でも保育ママの家なら、「おうちにいるような雰囲気」で過ごせるんです。これは、特に小さい子ども(0~2歳)には、心理的にプラスになることが多いんですよ。
さらに、「柔軟な保育時間」も大きなメリットです。急な残業が決まった、とか、出張が入ったといった場合でも、保育ママなら相談しやすいんです。保育園だと、「保育時間外は預かれません」と言われることも多いですからね。
一方、デメリットとしては、まず「集団経験が少ない」という点があります。保育園なら、同じクラスだけで10~20人のお友達がいます。でも保育ママなら3~5人です。だから、「お友達と一緒に何かをする」という経験が、保育園より少なくなるんですよ。これは、子どもの社会性を育てる上では、マイナスになる可能性があるんです。
次に、「安定性の問題」があります。保育ママは、個人経営なんです。つまり、保育ママが病気になったり、やめたりしたら、子どもたちは別の保育ママを探さなければいけないんですよ。保育園なら、先生が変わってもシステムは変わりませんが、保育ママの場合は、環境がガラッと変わることになるんです。
さらに、「保育料の上限がない」というのも、場合によってはデメリットになります。保育園は、親の収入によって保育料が決まる「公定価格」という仕組みが、国によって定められています。でも保育ママの場合は、ママと親が直接交渉して、保育料を決めるんです。だから、地域や保育ママによって、保育料がかなり異なることがあるんですよ。
つまり、保育ママと保育園は、どちらが「正解」ではなく、「どちらがその家族のニーズに合っているか」という判断が大事なんです。「うちの子は、少人数でていねいに見てもらいたい」という家庭なら保育ママ。「いろいろなお友達とかかわってほしい」という家庭なら保育園。そうやって、親が主体的に選択することが大事なんですよ。
