繰下げ請求って何?わかりやすく解説

年金をもらう年齢って、自分で選べるって知ってた?通常は65歳からもらい始めるけど、実は「もらうのを少し遅くする代わりに、もっともらえる」という選択肢があるんだよ。これが繰下げ請求という制度。親や祖父母がもらっている年金、そのお金が実は増やせる可能性があるって話。この記事を読めば、繰下げ請求がどういう仕組みで、どんなときに得になるのか、スッキリわかるようになるよ。

先生、「繰下げ請求」って何ですか?難しくて…

いい質問だね。簡単に言うと、年金をもらうのを遅くすることで、その代わりにもらえる金額を増やすってやつだよ。つまり、年金をすぐにもらわずに、65歳から70歳の間にもらい始めるタイミングを遅くする選択肢があるってわけ。
でも、遅くしたら、少ない期間しかもらえないってことじゃないですか?

そこだよ!でも実は、1ヶ月遅くするごとに約0.7%もらえる金額が増えるんだ。だから遅くするほど、1回あたりの支給額が大きくなる。例えば、100万円もらえる人が、1年遅くすると1ヶ月あたりの金額が約108.4万円になるイメージ。
へえ、結局のところ、生涯でもらえる総額は変わらないってことですか?

そこなんだ。短期的には遅くするデメリットがあるけど、長生きするほど、繰下げのメリットが出てくるんだよ。つまり、もし82歳とか85歳まで生きるなら、遅くしてもらった方が、生涯でもらえる合計金額が増える可能性があるってわけ。
📝 3行でまとめると
  1. 繰下げ請求とは、年金をもらうのを遅くして、その代わりに 1回あたりの金額を増やす という選択肢のこと
  2. 1ヶ月遅くするごとに約0.7%増える。最大で 5年間遅くできて、約42%増える
  3. 長生きするほど 生涯でもらえる合計が増える 可能性があるから、親の世代には大事な知識
目次

もうちょっと詳しく

年金の仕組みを知ると、繰下げ請求がなぜあるのかわかってくるよ。日本の年金は、ほぼ全員が65歳からもらえるように制度が作られてるんだ。でも、人によって仕事を続けてる人もいれば、定年を迎えてることもある。だから「65歳からじゃなくて、もう少し後からでいい」という人のために、繰下げ請求という選択肢があるんだよ。ちなみに、その反対に「早くもらいたい」という人は、60歳からもらう繰上げ請求も選べる。繰下げと繰上げは、ライフプランに合わせた選択肢ってわけだね。

💡 ポイント
一人ひとりの人生設計に合わせて、年金のもらい始める年齢が選べる!

⚠️ よくある勘違い

❌ 「繰下げ請求すると、もらえる金額も期間も増えるから、確実に得だ」
→ 実は、早い段階で亡くなると、受け取れる総額は少なくなることもある。結局、何年生きるかによって得損が決まるんだよ。
⭕ 「繰下げ請求は、長生きできる見通しがあるときに選ぶ選択肢」
→ 仕事を続けたくて早くは年金が必要ない、もしくは人生100年時代に長く安定した収入が欲しいなら、繰下げは有効だってわけ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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繰下げ請求って、そもそも何?

年金って、学校の社会の時間に習ったよね。国民みんなで支え合う仕組みで、働いてるときに保険料を払っておいて、年をとったらそれがお金として返ってくるっていう制度。通常は65歳になったら、その年金をもらい始めるんだ。でも、人生って十人十色なわけよ。健康で仕事が好きで、65歳でも働き続けたい人もいるし、その反対に50代で定年になっちゃう人もいる。だから国は「年金をもらうタイミング、選んでいいよ」という制度を用意したんだ。それが繰下げ請求というわけ。

繰下げ請求をかんたんに言うと「年金をもらうのを遅くしてもいいですか」って国に申請することなんだよ。例えば、普通なら65歳からもらえる年金を、66歳からとか70歳からとかにずらすってわけ。「え、遅くしたら損じゃん」って思う?そこが面白いところでさ、遅くする代わりに、毎月もらえる金額が増えるんだ。つまり、1回あたりの支給額を増やす代わりに、もらい始める時期を遅くするっていう取引みたいなもんだよ。

イメージで言うなら、スマホの機種変更みたいな感じ。今すぐ最新機種に変える方法もあれば、3年待つと、もっと安くなった最新機種が手に入るかもしれない。繰下げ請求も同じで「今すぐもらう」か「ちょっと待ってもらう代わりに、毎回のお金を増やす」か、どっちを選ぶかって感じだね。

毎月いくら増える?具体的に計算してみよう

「遅くする代わりに増える」っていうけど、実際にいくら増えるの?って気になるよね。厚生労働省の決めたルールだと、繰下げ請求で1ヶ月遅くするごとに約0.7%増えるんだ。これって複利じゃなくて、毎回0.7%ずつ増える単純計算だから、わかりやすいよ。

具体例で考えてみようか。年金月額が20万円だったとしよう。

  • 65歳でもらい始める場合:毎月20万円
  • 66歳でもらい始める場合:毎月20万円×(1+0.7%×12ヶ月)=毎月21万68,000円
  • 70歳でもらい始める場合:毎月20万円×(1+0.7%×60ヶ月)=毎月20万円×1.42=毎月28万4,000円

見ての通り、結構な金額が変わってくるわけ。70歳まで待つと、毎月8万4,000円も増えるんだよ。これって、月給が20万円から28万4,000円になるのと同じ。めっちゃデカいでしょ?

ただし、ここで大事なポイント。増えるのは「1回あたりの支給額」だからね。もらい始めるまでの5年間は、1円ももらえないわけ。つまり、その間に1,200万円分(20万円×60ヶ月)のお金をもらい損ねてるってわけ。だから「ちょっと待つだけで、その分が回収できるほど長生きするのか」って計算がめっちゃ大事になってくるんだよ。

繰下げ請求が得になる人、損になる人

ここまで聞くと「繰下げ請求って、いつでも得じゃん」って思うかもね。でも実は、その人の人生によって、得になったり損になったりするんだ。これがめっちゃ大事。

繰下げ請求が得になる人:

  • 仕事を続けたくて、年金がすぐに必要じゃない人
  • 健康で、長く生きられそうな人
  • 今の生活には充分なお金があって、年金はおまけくらいの人
  • できるだけ多くのお金を手にしたい人

繰下げ請求が損になる(可能性がある)人:

  • すぐに年金が必要な人(仕事をやめたばかり、など)
  • 持病があって、長生きできるかどうか不安な人
  • 今の生活が苦しくて、すぐにお金が欲しい人
  • 「確実に生活を支える」ことが大事な人

つまり、繰下げ請求って「投資」みたいなもんなんだ。「今のお金を我慢する代わりに、将来もっともらえる」という投資。だから、その人の人生設計によって、正解が変わっちゃうわけよ。親や祖父母が「繰下げにしようか迷ってる」って言ってたら、こういう視点で話すと、すごく大人っぽいアドバイスができちゃうんだよ。

年金制度を支える社会全体の視点から見ると

ここからは、社会全体の視点から、なぜこんな制度があるのかを考えてみようか。日本って、高齢化が進んでるじゃん。つまり、年を取った人が増えて、働いてる若い人が減ってるわけ。そうすると、年金の財源が足りなくなっちゃう可能性があるんだよ。

そんなとき、繰下げ請求があると、何が起こるか。年金をもらい始める年齢が遅くなる人が増えると、その分、国が払う総額が少なくなるんだ。つまり、繰下げ請求って、実は「年金制度を安定させるための政策」でもあるわけ。「どんどんもらってください」じゃなくて「遅くもらう選択肢もありますよ。その代わり金額は増やします」って、バランスを取ってるんだね。

長生きする人が増えたこともあって、年金を何十年ももらう人が多くなった。それは素晴らしいことなんだけど、一方で、国としては「どうやって年金を持続可能な制度にするか」ってのが課題なわけ。繰下げ請求は、その課題を解くための、一つの知恵だってわけよ。だから、これからの時代、「年金とどう付き合うのか」って、すごく大事な選択肢になってくると思う。

繰下げ請求を選ぶときの注意点と見落としやすいこと

最後に、実際に繰下げ請求を選ぶときに、知っておかないと後悔しちゃう注意点をまとめておくね。

1.健康寿命と平均寿命の差
日本人の平均寿命は80代後半だけど、「元気に過ごせる期間」である健康寿命は、そこから5年短いんだ。つまり、生きてる期間全部が、楽しく活動的ではないってわけ。長生きするんだから繰下げ請求っていう判断は、健康でいられる期間も含めて考える必要があるんだよ。

2.配偶者がいる場合の複雑さ
夫婦で、どっちかが先に亡くなったときのお金の流れって、結構複雑なんだ。年金の制度では、配偶者が亡くなったときに「加給年金」というボーナスみたいなお金がもらえたりするんだけど、繰下げ請求をしちゃうと、それを失うケースもあるんだよ。自分だけじゃなくて、家族全体で考える必要があるんだね。

3.医療や介護が必要になったときの現金
長生きするのはいいけど、その間に病気や介護が必要になることもあるわけ。そんなとき、毎月28万円もらえるのはありがたいけど「今この瞬間、すぐにお金が必要」ってシーンがあるんだ。繰下げ請求をしてると、その期間は年金がゼロだから、それまでの貯金だけで対応することになるんだよ。だから「本当に5年間、年金がなくても大丈夫か」っていう現実的な判断がメッチャ大事なんだ。

4.人生設計の不確実性
計画通りに人生が進むことって、実は少ないんだよ。病気に罹ったり、突然失業したり、親のことで急にお金が必要になったり。そういう予想外のことが起こる可能性を、ちょっと考えに入れておくべきだってわけ。年金ってのは「最後の砦」的な、生活の土台になるお金だからね。

繰下げ請求は、本当に「長生きする見込みがあって、その間、別の財源で生活できて、人生も比較的安定してる」っていう条件が揃ったときに、初めて活躍する選択肢なんだ。だからこそ、選ぶときは「本当に自分たちに合ってるのか」を、家族で話し合うことが大事なんだよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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