親が「年をとったから介護の手続きしないと」って言ってたり、おばあちゃんが「要支援度1って判定されたんだって」と話してるのを聞いたことはありませんか?でも「要支援度」って何なのか、なぜ必要なのか、よくわからないまま聞き流していることが多いですよね。実は、この「要支援度」は、高齢者や介護が必要な人がどのくらいのサポートを受けられるかを決める、とても大切な仕組みなんです。この記事を読めば、要支援度がどういうものか、何のためにあるのか、そして自分たちの親や祖父母がどんなサービスを受けられるのかが、スッキリわかりますよ。
- 要支援度とは、高齢者や障がい者がどのくらい介護や支援が必要かを判定する基準で、日常生活の様子を調査して決まる
- 要支援度が決まると、介護保険を使ったサービスが利用できるようになり、本人や家族の費用負担が減る
- 要支援度は定期的に見直されるので、体の状態に応じて軽くなったり重くなったりすることもある
もうちょっと詳しく
日本は高齢化社会で、お年寄りの数がどんどん増えています。そういう中で、介護が必要な人たちをどうサポートするか、というのが大きな課題なんですね。そこで国が作ったのが「介護保険制度」という仕組み。つまり、働いている人たちが保険料を払って、介護が必要になった人をみんなで支える仕組みなんです。その仕組みの中で「どのくらいサポートが必要か」を判定するのが「要支援度」や「要介護度」なんです。だから、要支援度を知ることは、自分たちや親たちの生活をどう支えるのかを理解することでもあるんですよ。
介護保険制度は、みんなで支え合う仕組み。だから要支援度の判定が公平に行われることが大事なんだ。
⚠️ よくある勘違い
→ 違う。年齢だけでは決まらない。申請して調査を受けて、初めて判定される。65歳以上なら申請できるけど、全員が要支援度になるわけじゃないんだ。
→ その通り。その人の生活の様子を詳しく調べて、本当に支援が必要か、どのくらい必要かを判定するんだ。
→ ちょっと違う。要支援度が重いほど、使える予算額が増えるということ。でも、その人に本当に必要なサービスを受けることが大切なんだ。
→ 正解。要支援度1と要支援度2では使える予算が違うし、相談員が「あなたに合ったサービスは何か」を一緒に考えるんだ。
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要支援度ってどういう意味?
「要支援度」という言葉を初めて聞くと、ちょっと難しく感じるかもしれませんね。でも、言葉を分解して考えると、すごくシンプルなんです。「要」は「必要」という意味で、「支援」は「サポート、手伝う」という意味。「度」は「段階、レベル」という意味なんです。つまり、「どのくらいのサポートが必要か、その段階」ということなんですよ。
みんなが学校に通う中で、得意な教科と苦手な教科がありますよね。数学が得意なら、授業をそのまま聞いていればいいけど、数学が苦手なら、補習を受けたり、先生に質問したりと、より多くのサポートが必要になります。要支援度も同じようなもので、その人が日常生活でどのくらいサポートが必要かを「レベル」で表しているんです。
具体的には、要支援度には「要支援1」と「要支援2」の2つのレベルがあります。「要支援1」は、比較的軽い状態で、少しの手助けでなんとか日常生活が送れる人。「要支援2」は、要支援1よりもう少し介護の手助けが必要な人、という感じです。さらに重い状態になると「要介護1」から「要介護5」までの要介護度に変わるんですね。
では、誰がこの要支援度を決めるんでしょうか。実は、市区町村の役所にある「介護保険課」という部署の職員や、指定された調査員が、その人と面接をして調査します。その調査の中で、その人がトイレに行くときに手助けが必要か、お風呂に入るときに手助けが必要か、食事をするときに何か工夫が必要か、というようなことを細かく聞いていくんです。そうやって集めた情報から、その人にはどのレベルのサポートが必要かを判定するわけなんですよ。
要支援度は誰が対象なの?
要支援度の対象になるのは、基本的には「65歳以上の高齢者」です。でも、40歳以上65歳未満の人でも、特定の病気(がんや認知症、脳卒中など)が原因で介護が必要になった場合は、申請することができるんです。つまり、年齢だけで決まるわけではなく、「本当に介護や支援が必要かどうか」が大切なんですね。
要支援度の申請をするには、住んでいる市区町村の役所の介護保険課に申請書を出します。そうすると、調査員が家に来て、面接をします。その面接の中で、どんな生活をしているのか、何が大変なのか、というようなことを聞かれるんです。その面接の時間は大体1時間から1時間半くらい。結構詳しく聞かれるんですよ。
要支援度はどうやって決まるの?
「要支援度って、どうやって決まるの?」という疑問は、多くの人が持つ疑問です。実は、その判定方法は全国統一されているんですね。つまり、北海道で調査を受けた人も、沖縄で調査を受けた人も、同じ基準で判定されるということです。それはどうしてかというと、公平性を保つためなんです。介護保険は税金を使った制度なので、「Aさんはこの判定だったのに、Bさんは別の判定」みたいに、不公平があってはいけないんですね。
判定の流れは、大きく3つのステップに分かれます。まず第1ステップは「認定調査」です。調査員が家に来て、日常生活のことを詳しく聞きます。トイレに行くときに手助けが必要か、服を着替えるときに手助けが必要か、食事をするときに誰かが見守る必要があるか、というようなことです。その時に、実際にその人の様子を観察することもあります。例えば、調査員が「立ち上がってみていただけますか」と言って、実際にどのくらい力があるのか、バランスが取れているのかを見たりするわけです。
第2ステップは「医師の意見書」です。その人がかかりつけの医者がいれば、医者にその人の病気や体の状態について意見書を書いてもらいます。例えば、「この人は認知症がある」とか「この人は脳卒中の後遺症がある」というような、医学的な情報が大切なんですね。
第3ステップは「コンピュータによる一次判定」と「介護認定審査会による二次判定」です。コンピュータが調査の結果と医師の意見書をもとに、一次判定をします。その後、その結果を「介護認定審査会」という、医者や介護の専門家で構成された委員会が確認して、最終的な判定をするんです。つまり、コンピュータだけで決まるのではなく、人間の目と経験も大切にされているということですね。
認定調査では何を聞かれるの?
認定調査では、大きく分けて「心身の状態」と「生活の状態」について聞かれます。心身の状態というのは、体や頭の状態のこと。例えば、「視力は悪いですか」「聞こえは悪いですか」「バランスを保つのが難しいですか」「物忘れがありますか」というようなことです。生活の状態というのは、毎日の生活の中で何が大変かということ。「トイレに一人で行けますか」「お風呂に一人で入れますか」「食事は一人でできますか」「夜に眠れていますか」というようなことなんです。
調査員は、単に「できますか、できませんか」という二者択一の質問をするのではなく、もっと詳しく聞きます。例えば、「トイレに行くとき、何か手助けが必要ですか」と聞いたら、「時々手助けが必要」なのか、「いつも手助けが必要」なのか、「全く一人でできる」なのか、というようにレベルで聞いていくんです。この細かい聞き方が、正確な判定に大切なんですね。
要支援度によってどんなサービスが受けられるの?
要支援度が決まったら、その度数に応じて「介護保険が使えるサービス」が決まります。介護保険というのは、働いている人たちと国が一緒にお金を出して作られた保険のこと。その保険を使うと、かかった介護サービスの費用の一部を国や自治体が負担してくれるんです。つまり、本人や家族がすべてのお金を払う必要がなくなるということですね。
具体的に説明しましょう。例えば、あなたのおばあちゃんが「要支援1」と判定されたとします。そうすると、月に使える介護保険のお金(これを「支給限度額」といいます)が決まります。要支援1の支給限度額は、だいたい月50,000円くらい。その金額の範囲内なら、介護サービスに使った費用の多くを介護保険でカバーしてもらえるんです。
では、具体的にどんなサービスが使えるのでしょうか。例えば「訪問介護」というサービスがあります。これは、ヘルパーさんが家に来て、食事の準備、清掃、洗濯、買い物、入浴の手伝いなど、日常生活の手助けをしてくれるサービスのこと。また「訪問リハビリ」というサービスもあります。これは理学療法士や作業療法士が家に来て、その人がより良い生活をできるように、体の機能を取り戻すための運動や訓練をしてくれるサービスですね。
さらに「デイサービス」というサービスもあります。これは、介護施設に週に何回か通って、そこで食事、入浴、運動、レクリーション(ゲームや工作など)を一緒にするサービスのこと。自分の家にいるだけでなく、他の高齢者や職員さんとの交流ができるので、気持ちが前向きになる人も多いんです。また「福祉用具のレンタル」というサービスもあります。杖や車椅子、ベッド、ポータブルトイレなど、生活を楽にする道具を借りることができるんですね。
これらのサービスは、その人の要支援度によって、どのくらい利用できるか、という限度が決まるんです。例えば、要支援1だと月50,000円までなら使える。だから、「訪問介護を週3回、デイサービスに週2回」というようなプランを立てるんです。その人の生活に合わせて、どのサービスを、どのくらい利用するか、という「ケアプラン」を立てるのは「ケアマネジャー」という専門家なんですよ。
自分たちで選べるの?
「じゃあ、自分たちでサービスを選べるのか」というと、完全に自由に選べるわけではないんです。なぜかというと、要支援度に応じた支給限度額があるから。その予算の中で、自分に必要なサービスを選ぶわけです。例えば、訪問介護だけを使いたい人もいるし、デイサービスだけに通いたい人もいるし、両方使いたい人もいます。その辺は、ケアマネジャーという介護のプロと一緒に相談して、「あなたの生活に合ったサービスは何か」を考えるんですね。
また、サービスを使わずにお金をもらう、というわけにはいきません。介護保険は「サービスを使うための保険」なので、「サービスは使わないけど、お金ください」ということはできないんです。つまり、その人の生活を実際に楽にするために、サービスを使うことが大切なんですね。
要支援度と要介護度の違いって何?
「要支援度と要介護度の違いって何?」というのは、混乱しやすい質問ですね。実は、多くの人が「要支援」と「要介護」の違いをよく理解していないんです。では、詳しく説明しましょう。
簡単に言うと、「要支援」というのは「比較的、軽い支援が必要な状態」で、「要介護」というのは「より重い介護が必要な状態」ということです。要支援度には「要支援1」と「要支援2」の2つがありますね。一方、要介護度には「要介護1」から「要介護5」までの5つのレベルがあります。つまり、要支援より要介護の方が、より細かく段階分けされているんですね。
では、具体的にどう違うのか、という話をしましょう。要支援1や要支援2の人は、ある程度は自分のことが自分でできます。例えば、食事は自分でできるけど、お風呂に入るときは手助けが必要、というような感じ。つまり、「支援」という言葉の通り、部分的なサポートがあれば、生活を送ることができる状態なんです。
一方、要介護1から要介護5の人は、より多くのサポートが必要です。要介護1でも、自分でできることはありますが、要介護3、4、5になると、日常生活のほぼ全てに手助けが必要になるんです。例えば、要介護3の人は、食事、入浴、排泄(トイレ)のほぼ全てで手助けが必要。要介護5になると、ほぼ全ての日常生活で介護が必要になります。つまり、介護を受ける人が、ほぼ寝たきりに近い状態ということもあるんですね。
また、利用できるサービスも違います。要支援度の場合、「介護予防サービス」というサービスが充実しています。つまり、今の状態を悪くしないように、あるいは、もっと良くなるようにするサービスなんです。例えば、運動を教えてもらったり、栄養指導を受けたり、というようなことですね。一方、要介護度の場合は、より包括的な介護サービスが使えます。施設での生活(特別養護老人ホームなど)を選ぶこともできるんです。
判定の基準は何が違うの?
判定の基準も、ちょっと違うんです。要支援度と要介護度を判定するのは、同じ「介護認定」という仕組みなんですが、医師の診断が関わってくるんです。要支援度の人は、「介護が必要になる可能性がある」という段階。つまり、今は比較的自分でできることが多いけど、今後、介護が必要になる可能性があるという判断ですね。一方、要介護度の人は、「既に介護が必要である」という判断なんです。
また、身体の状態だけでなく、精神面や社会的な面も考慮されます。例えば、体は健康でも、認知症があって、一人では生活が難しい場合も、要支援度や要介護度が決まることがあるんです。つまり、その人が「安全で、自分らしい生活を送ることができるか」という、総合的な判断が大切なんですね。
要支援度は変わることもあるの?
「一度、要支援度が決まったら、ずっとその度数なのか」という質問をする人も多いですね。でも、実は要支援度は変わることもあるんです。その理由は、人間の体と心の状態は、時間とともに変わるから。例えば、病気をして今は寝たきりに近い状態でも、リハビリを頑張って、少しずつ体が良くなれば、要支援度が軽くなる可能性があるんです。反対に、体が弱くなれば、要支援度が重くなることもあります。
だから、日本の制度では「定期的な見直し」という仕組みが設けられているんですね。通常、要支援度や要介護度の認定は、6ヶ月ごとに見直しされるんです。つまり、半年に一回、その人の状態が変わったかどうか、を確認して、必要に応じて度数を変えるということですね。もちろん、半年待たずに、「最近、体が悪くなった」と思ったら、その時に申し立てて、見直ししてもらうこともできるんですよ。
具体例で説明してみましょう。65歳のAさんが、脳卒中になって、右足に麻痺が残りました。最初は、歩くのにも手助けが必要だったので、要支援2と判定されました。でも、リハビリを頑張って、3ヶ月後には、杖があれば一人で歩けるようになりました。それを見て、「Aさんの状態が良くなったので、見直ししましょう」ということになり、要支援1に変わったんです。その後、さらに良くなって、「要支援」から「支援なし」に変わる人もいるんですね。これは素晴らしいことで、リハビリの成果が出た証拠なんです。
反対に、体が悪くなるパターンもあります。例えば、Bさんが最初は要支援1だったけど、1年後に認知症が進んで、一人では危険な行動をするようになってしまったという場合、要支援2、あるいは要介護1へと度数が上がることもあります。つまり、要支援度や要介護度というのは、その人の人生の中で、変わっていくものなんですね。
見直しのときに気をつけることは?
見直しのときは、またもう一度、調査を受けることになります。その時に大切なのは、「正直に、今の状態を伝える」ということなんです。例えば、「実は、最近、一人でお風呂に入られなくなった」とか「夜中に何度も起きて、大変」というようなことが、きちんと伝わることが大切なんですね。なぜかというと、その情報がなければ、正確な判定ができないからです。
また、「さっき聞かれたことと違う答えをしたら、不正になるんじゃないか」と心配する人もいますね。でも、それは違います。人間の状態は変わるので、前の時の状態と今の状態が違っていても、それは当たり前なんです。むしろ、今の状態を正確に伝えることが、その人にあった、適切なサービスを受けるために必要なんですよ。
