スマートフォンを使っていて、誰かに見られたくないWebサイトを見た経験ってありませんか?YouTubeの視聴履歴、検索履歴、買い物サイトのアクセス記録…スマホには思っている以上にたくさんの「あなたの行動の記録」が残っています。でも実は、その記録を簡単に消すことができるってご存知ですか?それが「履歴消去」です。この記事を読めば、履歴消去がなぜ必要なのか、どうやって使うのか、そして何が消えて何が消えないのかがスッキリわかりますよ。
- スマートフォンは使った記録を自動的に保存している。Webサイト閲覧、検索、アクセス情報など
- 履歴消去とは、その記録を一括削除する機能。誰かに知られたくない情報を隠せる
- プライバシー保護が主な目的だけど、スマートフォンの動作を軽くする効果もある
もうちょっと詳しく
スマートフォンやパソコンが記録している情報は、思っている以上に多いです。ブラウザの閲覧履歴、検索履歴、クッキー(つまり、Webサイトがあなたの情報を記憶するための小さなデータ)、キャッシュ(つまり、一度見たWebページを高速に表示するために保存されたデータ)などがあります。これらは全部、あなたのプライベートな情報なのに、削除しない限りずっと端末に残ります。履歴消去を使えば、これらをまとめて削除できるので、第三者がスマートフォンを触ったときに、あなたの個人情報が見られる危険を減らせるんです。
削除する範囲は自分で選べる。全部消す必要はなく、必要な部分だけ選んで消すことも可能
⚠️ よくある勘違い
→ あなたのスマートフォンに残っている記録が消えるだけ。通信会社やWebサイト側のサーバーに残っている記録は消えません。完全に隠すことはできないんです
→ あくまで「あなたのスマートフォンやパソコン」に残っている情報を消すだけ。パパやママが触ったときに見られることはなくなりますが、インターネット上には痕跡が残ります
→ 定期的に消す方がいいのは事実ですが、絶対に毎回消す必要はありません。スマートフォンの容量に余裕があれば、月に一度程度で十分です
→ 不要な記録が減ると、容量に余裕ができて、スマートフォンの動作が軽くなります。特に古いスマートフォンほど効果を感じられます
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スマートフォンは何を記録しているのか
毎日何気なく使っているスマートフォンですが、実はとんでもない量の情報を記録しています。一番わかりやすいのは、Webページを見たときの「閲覧履歴」ですね。YouTubeで何の動画を見たか、Instagramで誰の投稿を見たか、Google検索で何を調べたか…すべてが記録されています。つまり、あなたの興味や関心が、スマートフォンの中に筒抜けになっているわけです。
でも、記録されているのはそれだけじゃありません。Webサイトにアクセスするたびに、あなたのスマートフォンの情報(OSのバージョン、ブラウザの種類、使っている言語など)も一緒に送られています。また、クッキーという小さなデータファイルが保存されます。これは、Webサイトが「あ、この人さっき来た人だ」と覚えておくための情報です。例えば、Amazon で商品を検索したら、しばらくその商品の広告がいろいろなサイトで出てくることってありませんか?それはクッキーのおかげで、あなたの行動が追跡されているからなんです。
さらに、キャッシュという情報も保存されています。これは一度見たWebページを、次に訪問するときに高速に表示するための仕組みです。つまり、Webページのデータ(写真や文字など)が、あなたのスマートフォンに保存されているわけです。これらすべてが、あなたのプライバシーに関わる情報なんですね。
昔のパソコンなら、家族しか使いませんでしたが、スマートフォンは友だちに貸すこともありますよね。そんなときに、この記録が残っていると、誰かに見られてしまう危険性があります。「ちょっとこのゲーム見せて」と友だちに渡したら、閲覧履歴から「こんなサイト見てるんだ」と知られてしまう…そういうことが起こらないようにするためが、履歴消去の主な目的なんです。
スマートフォンで履歴を消す方法
では、実際にどうやって履歴を消すのか説明しますね。方法はスマートフォンの機種によって少し異なりますが、基本的な流れは同じです。
iPhoneの場合は、ブラウザアプリの「Safari」を開いて、画面下の「ブック」アイコン(本のマーク)をタップします。次に、時間のマークをタップして、「履歴」を選びます。そこで「履歴と Webサイトデータを消去」というボタンが出てきますので、タップすれば完了です。「過去1時間」「過去1日」「過去1週間」など、消す範囲を選ぶこともできます。
Androidスマートフォンの場合は、使っているブラウザアプリによって異なります。Google Chromeの場合なら、画面右上の三本線のメニュー(ハンバーガーメニュー、つまり3本の横線が積み重なったようなマーク)をタップしますね。次に「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データを削除」を選びます。ここでも、削除する期間を選ぶことができます。
大事なポイントは、消す範囲を自分で選べるということです。「すべての時間」を選べば、スマートフォンを使い始めたころからのすべての履歴が消えます。でも「過去1日」だけ選ぶこともできるので、「さっき見たサイトは消したいけど、1週間前に見たサイトはもう一度見たい」という場合にも対応できるんです。
また、「パスワードと自動入力の情報」や「クッキーとサイトデータ」など、細かく設定できるブラウザもあります。つまり、「閲覧履歴だけ消して、クッキーは残す」というような選択も可能なんです。ただし、クッキーを残すと、広告追跡の情報は残ったままになりますので注意が必要です。
パソコンでも履歴消去は必要か
実は、スマートフォンだけでなく、パソコンでも履歴消去は重要な機能です。学校や図書館のパソコンを使うときや、家族と共有しているパソコンを使う場合、あなたの検索履歴や閲覧したサイトが他の人に見られる可能性があります。
Windowsパソコンでブラウザ「Microsoft Edge」を使っている場合、画面右上の三点メニュー(点が三つ並んでいるマーク)をクリックして、「設定」→「プライバシーと検索」→「履歴をクリア」を選びます。Macなら、「Safari」メニューから「履歴」→「履歴を削除」を選びます。Google Chromeの場合は、スマートフォンと基本的には同じ操作です。
パソコンの場合は、スマートフォンよりもっと多くのデータが保存されます。例えば、ダウンロードしたファイル、フォームに入力した情報(住所やメールアドレス)、パスワード情報なども記録されているんです。学校の共有パソコンを使った後は、特に注意が必要です。あなたの個人情報が残らないように、必ず履歴消去をしてから使い終わるようにしましょう。
また、パソコンの場合は「シークレットモード」という機能も活用できます。つまり、このモードでインターネットを閲覧すると、その行動が記録されないということです。もともと履歴を残したくないなら、最初からシークレットモードを使うという選択肢もあるんですね。
プライバシーを守るために知っておくべきこと
履歴消去は便利な機能ですが、「完全にプライバシーが守られる」と思い込むのは危険です。ここで大事な事実をお話ししておきたいですね。
まず、あなたのスマートフォンの履歴を消しても、インターネットプロバイダ(つまり、インターネット接続の契約をしている会社)は、あなたがどんなサイトにアクセスしたかを記録しています。また、Google、Facebook、Amazon といった大きなウェブサービス企業は、あなたがログイン状態で何を見たかをしっかり記録しているんです。つまり、履歴消去は「自分の端末の記録を隠す」ことはできても、「インターネット上の痕跡を消す」ことはできないということです。
もう一つ大事な点は、WiFiを使う場合です。学校や図書館などのWiFiを使ってインターネットにアクセスすると、WiFiの管理者(つまり、その施設のIT担当者)には、あなたがどんなサイトにアクセスしたかが記録されることもあります。学校のWiFiを使って何かを調べた場合、学校側がその記録を見ることができるんですね。ですから「履歴を消せば完全に隠せる」と思うのは間違いです。
さらに、スマートフォンメーカー(AppleやGoogle)も、あなたの行動データを収集しています。例えば、iPhoneを使っている場合、AppleはあなたがiCloudで何を保存したか、どんなアプリを使ったか、といった情報を持っているんです。これらは履歴消去では削除できません。
では、プライバシーを本当に守るにはどうすればいいのでしょうか?一番確実な方法は、最初から個人情報を送らないことです。「シークレットモード」を使ったり、プライバシーに配慮した検索エンジン(DuckDuckGoなど)を使ったりすることで、データ収集を最小限に抑えることができます。また、不要な権限(位置情報、カメラへのアクセスなど)をアプリに許可しないことも大事です。
なぜ企業はあなたの情報を集めるのか
ここまで読んで、多くの人が「なぜ企業はそんなに個人情報を集めるの?」と疑問に思うかもしれませんね。答えは、お金です。
GoogleやFacebookなどの企業は、あなたの検索履歴や閲覧データを集めることで、どんな商品に興味があるか、どんな情報を探しているか、を分析します。そして、その情報を広告企業に売るんです。例えば、「この人は最近ゲーム機について検索している」というデータがあれば、ゲーム機の広告を見せれば、クリックしてくれる可能性が高いわけです。つまり、あなたの個人情報は「商品」として扱われているということなんですね。
だからこそ、スマートフォン企業やアプリ企業は、できるだけ多くのデータを集めようとしているんです。無料でアプリを使えるのも、実はこの仕組みがあるからです。あなたが直接お金を払わなくても、あなたの情報が売られることで、企業は利益を得ているわけなんです。
だから、「個人情報は大事」ということを、若いうちから意識することはとっても重要なんです。友だちの個人情報をむやみに広めてはいけないのと同じで、自分の情報をどこまで提供するかは、自分で判断する必要があります。履歴消去はその第一歩。プライバシーを守るための大事なスキルなんですね。
